3 稼働年齢層を含む生活保護受給者の増加 2 社会的に孤立するリスクの拡大 (1) 生活保護受給者数の増加 ・戦後のもっとも貧困にあえいでいた時期以上の受給者数 ・少子高齢化の進行 ・世帯構造の変化(単身世帯・ひとり親世帯の増加) ・地域のつながりや近所づきあいの希薄化 ・高齢者の介護問題 ・孤立死 ・ニート:約60万人(平成25年) ・ひきこもり:約26万世帯(平成18年度厚労科研調査の推計値) ⇒対象者を明確に定める現行の福祉制度は多様な課題を抱える 生活困窮者に十分対応できない。 ⇒社会的に孤立し、制度の狭間にもおかれた生活困窮者に 対する新しいセーフティネットの必要性 昭和26年度 約205万人 平成 7 年度 約 88万人 平成26年5月 約 216万人 (2) 稼働年齢層を含む「その他の世帯」の増加 ・10年度前と比較すると、特に稼働年齢層(働くことができる 世帯)の割合が大きく増加 *10年で3倍、構成割合で2倍 4 貧困の世代間連鎖 ・生活保護受給世帯のうち、約25%(母子家庭においては 約41%)の世帯主が出身世帯も生活保護を受給 *関西国際大学道中隆氏教授による某市での平成19年度調査研究結果 7 8 生活困窮者とは・・・。 ○生活困窮者自立支援法第2条第1項では・・・ 現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなく なるおそれのある者 ○「新たな生活困窮者自立支援制度に関する質疑応答集」 (平成26年5月20日付)には・・・ *問1(抜粋) ・複合的な課題(*1)を抱える生活困窮者がいわゆる「制度の狭間」 に陥らないよう、できる限り幅広く対応することが必要 ・生活困窮者の中には、社会とのつながりが薄れ、自らサービス にアクセスできない者(*2)も多いことから、対象者の把握は、アウ トリーチ(*3)も含め早期支援につながるよう配慮することが重要 ・対象者の具体像は、モデル事業の実施状況も踏まえ、引き続き できる限りお示ししたい。 9 10 *1:複合的な課題 不安定就労、リストラ・倒産・失業、病気・障がい、住居不安定、 家出、学校中退、いじめ、ニート、ひきこもり、精神疾患、 知的障がい・発達障がい及びそれらが疑われる人、虐待、 多重・過剰債務者、ホームレス、矯正施設出所者、外国人、 性暴力被害者(DV、レイプ等)、セクシュアル・マイノリティ 等 [ニート、ひきこもりは生活困窮者?] *2:自らサービスにアクセスできない者 明らかに健康で文化的な生活には程遠い生活困窮状態 にあるのに気付いていなかったり、SOSを発することが できない(しない)人 ところが・・・ ・現時点では働かないでいることができている。 ∴世帯としては困窮していない。 ・親の死亡等により経済状態悪化 ⇒何年も働かない状態にあったので、働くことは難しい。 *3:アウトリーチ 生活困窮者を把握する仕組み 例)個別訪問、同行訪問(町会役員、民生児童委員等)、 生活困窮者に気付いている人を見つける仕組み ⇒たちまち生活困窮状態に・・・。 11 12 1
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