埼玉県 県民生活部 消費生活課 事業者指導担当高橋・平田 直通 048-830-2933 代表 048-824-2111 内線 2937 E-mail: [email protected] 平成22年3月29日 特定商取引法に基づく業務停止命令 訪問販売業者に業務停止命令(6か月)及び改善勧告を実施 本日、埼玉県は、高齢な消費者に対し、家屋のリフォーム工事として、屋根裏の電気工事 等を契約させていた事業者に対し、特定商取引法の規定に基づき、業務停止命令(6か月) を行い、併せて県消費生活条例の規定に基づく勧告(改善指導)を行いました。認定した主 な違反行為は販売目的不明示、書面不交付、不実告知、不当な履行遅延等です。 事業者は、営業員が家屋の無料点検を行う旨の電話をかけた上で、消費者の住居を訪問し、 漏電の危険性がないにもかかわらず、「漏電しそうだ」などと告げ、屋根裏の電気工事を契 約させたり、契約締結の同意を得る前に、実際には工事を行っていないにもかかわらず、「工 事をしておきました」などと告げ、工事契約を締結させるなどの違法な行為を繰り返してい ました。 また、消費者がクーリング・オフの申出を書面で通知をしたにもかかわらず、返金してい ませんでした。 なお、漏電調査及び電気工事の施工の有無の確認については、埼玉県電気工事工業組合に ご協力をいただきました。 1 被処分・勧告事業者 *両法人は法人格は別ですが、同一経営基盤を有し、同一行為を繰返し行っていました。 (1) 名 称 ①有限会社葵建設(事業開始 平成13年4月) ②有限会社桐屋(事業開始 平成14年4月) 金子信明 (3) 所在地 川口市南前川二丁目22番2号MKビル4階 2 (2) 代表者 業務停止期間 平成22年3月30日から平成22年9月29日までの6か月間 3 主な違反行為の内容 ○ 販売目的不明示: 両社は、営業員があらかじめ「お風呂の点検」「屋根の無料点検をする。」などと いう電話をかけた上で、高齢者の住居を訪問し、電気工事等の役務提供の意図を明ら かにしないまま、勧誘していました。 ○ 不実告知: (顧客が契約の締結を必要とする事情に関すること) 両社は、漏電の危険性がないにもかかわらず、「漏電しそうだ」、「配線がたるん でいるとショートして火災の原因となる」などと、不実のことを告げていました。 (役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項) 桐屋は、契約の締結について勧誘をするに際し、実際には工事をしていないにもか かわらず、「工事をしておきました」などと、不実のことを告げていました。 ○ 不当な履行遅延 葵建設は消費者と埼玉県建設工事紛争審査会で返金について和解契約を締結したに もかかわらず、定められた期日までに返金していません。 桐屋は消費者がクーリング・オフを書面で通知したにもかかわらず、これまでに消 費者に受領した金銭を返金していません。 4 今後の対応等 (1) 勧告の内容に対する改善措置について県知事あて提出させ、経過を観察します。 (2) 条例に基づく勧告に従わなかった場合には、条例第32条第2項の規定により、そ の旨を公表します。 (3) 特定商取引法に基づく命令に違反した場合には、同法第70条及び第74条の規定 により、違反行為者に対し2年以下の懲役又は300万円以下の罰金、法人に対し3 億円以下の罰金に処せられ、又はこれを併科されることがあります。
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