演習解答例

通信とネットワークの演習 (第10回目)
学科・類: 学籍番号: 名前: 授業中に配布した用紙でない場合は,
「コピー」と右上に大きく書くこと。
用紙が足りないときは,裏面を使ってよい。
1.次の問いに答えよ。
1. sinc 関数 (そのグラフの概要を書くこと) を説明せよ。
sin t
t
で定義される関数である。そのグラフの概形は,
sinc(t) ≡
となる。t = 0 において関数値は 1 で,それは sinc 関数の最大値である。t = ±π, ±2π, ±3π, . . .
において関数値は 0 となる。sinc 関数をフーリエ変換した関数は,角周波数が −1
から 1 までが π で,それ以外では 0 となる。
2. 次式を証明せよ。
∫
1
2
− 12
∫
1
2
− 12
e2πif t df =
e2πif t df = sinc(πt)
1 eiπt − e−iπt
1 [ 2πif t ] 12
sin πt
=
e
=
= sinc(πt)
1
−
2πit
πt
2i
πt
2
3. 標本化定理を式で表せ (用語「ナイキスト周波数」を使うこと) 。
関数 g(t) を周期 T で標本化することを考える。信号 g(t) が,その標本化周波数の
1/2 であるナイキスト周波数 1/(2T ) で帯域制限されている場合,すなわち,g(t) を
フーリエ変換したした関数 G(f ) が,|f | ≥ 1/(2T ) で G(f ) = 0 を満たす場合,次式
が成立する。
(
)
∞
∑
π(t − nT )
g(nT ) sinc
g(t) =
T
n=−∞
この式は,g(t) の標本点 g(nT ) (n = 0, ±1, ±2, . . .) から,g(t) を再構成できること
を意味している。