2014年12月24日情報提供資料中国とのFTAに合意 12 月号豪中FTAが合意 2014年11月17日、オーストラリアと中国は両国間の自由貿易協定（FTA）の締結で合意しました。両国は2005年から交渉を開始していましたが、2014年4 月にオーストラリアのアボット首相が訪中した際に、早期にFTAの妥結交渉を開催することを合意していました。このFTAにより、オーストラリアから輸出される牛肉や乳製品、ワインなどの関税が数年かけて撤廃される見通しです。また、2014年10月に再開されていた原料炭や一般炭の関税も撤廃される予定です。豪中FTAによる主な関税引き下げ品目品目乳製品牛肉羊肉ワイン原料炭一般炭ニュージーランドは2008年に締結お隣のニュージーランドは2008年4月に中国とFTAを締結しました。ニュージーランドの主要輸出品目である乳製品などの関税が段階的に引き下げられてきた結果、中国向け輸出金額は2009年以降急激に増加しました。 2005年のニュージーランドの中国向け農作物輸出金額は約9.2億米ドルとオーストラリアとほぼ同額でしたが、2013年には約79.2億米ドルとオーストラリアの輸出金額の2.4倍にまで増加しています。撤廃期間 4～11年 9年 8年 4年締結時 2年出所：オーストラリア外務貿易省中国向け農産物輸出金額の推移中国の食料消費額は2050年に倍増オーストラリア農林水産省の農業資源経済科学局は、中国の食料消費額が2050年に2009年対比 +104%とほぼ倍増すると予想しています。増加の要因は、人口の増加、都市化の進展と一人当たり収入の増加によるものです。収入の増加と生活様式の欧米化が進み、消費者の嗜好が変化し高付加価値食材である牛肉や羊肉、乳製品の消費の増加も予想されています。また、ファーストフードやレストランでの消費の拡大も見込まれます。中国での食料生産も拡大が見込まれますが、牛肉や羊肉、乳製品などの高付加価値食材は海外からの輸入に頼らざるを得ません。今回の豪中FTAが発効されれば中国への輸出が大きく増加することが見込まれ、ニュージーランドとの輸出金額の差も埋まっていくものと予想されます。現行税率最高20% 12～25% 12～23% 14～20% 3% 6% （2005年～2013年）（億米ドル） 80 オーストラリアニュージーランド 60 40 20 0 2005 2007 2009 2011 2013 （年）出所：オーストラリア統計局、ニュージーランド統計局〈ひとつぶ豆知識〉クリスマスの翌日の12月26日からメルボルン・クリケット・グラウンドで開催される伝統的なボクシングデー・テスト・クリケット・マッチは、10万人を超える観客を動員します。2014年はインドとの対戦が予定されています。 ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通し・コメントは、作成日現在のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。