2015年5月21日 情報提供資料 5 2015年度予算案 を発表 月号 国民に配慮した予算案 12日、オーストラリア政府は2015年度(2015年7月~ 2016年6月)の連邦政府予算案を発表しました。 昨年度の予算案は保守連合政権にとっては初の予 算編成ということもあって、財政再建に主眼を置いた 緊縮予算となっていました。財政再建のために医療 費や教育分野の支出を削減し、全国民に負担増を 求めるものでした。 今回の予算案では中小企業減税や子育て世帯支援 など国民に配慮しつつ、オーストラリアの経済成長を 重視する内容となっています。 2015年度予算案の主要施策 雇用と成長、機会創造に注力 今回の予算では、雇用と成長、機会を創造する力 強い経済成長の実現に注力しています。 中小企業の支援策として、売上が200万豪ドル以下 の企業の法人税率を28.5%へと1.5%引き下げます 。また、少額資産の加速償却を認め、中小企業によ る設備投資の活性化を図ります。対象となる中小企 業は全体の96%にのぼります。 雇用増加促進策として、若年者向け職業訓練プロ グラム導入や、雇用主への賃金補助を実施します。 子育て世帯への助成金も拡充されます。年収6万5 千豪ドル以下の世帯には保育費の85%が助成され ます。子供のセーフティネットや幼児教育プログラム にも資金が拠出されます。 ・雇用と中小企業支援策に55億豪ドル ・子育て世帯支援策に44億豪ドル ・多国籍企業の租税回避対策を強化す るなど税負担の公平化 ・オーストラリア国内外でのテロ対策強化 のために12億豪ドル 出所:オーストラリア政府 オーストラリアの財政収支(対GDP比)の推移 2 財政再建計画は維持 2014年度は、主要産業である鉄鉱石の価格が大き く落ち込んだ結果、歳入が前回予算案を下回り、財 政収支は▲411億豪ドルと前回予算案の▲298億豪 ドルよりも赤字幅が大きくなってしまいました。今年 度以降も資源関連からの歳入が低迷することが予 想されますが、消費拡大や非資源関連からの歳入 増加が見込まれることや、歳出の抑制により、財政 収支は改善を見込んでいます。前回予算案では 2018年度での財政収支均衡を計画していましたが、 今回の予算案では1年後ずれして2019年度での収 支均衡を計画しています。 (%) 1 (2014年度~2025年度) 2014年度予算 2015年度予算 0 ‐1 財政収支均衡 は1年後ずれ ‐2 ‐3 2014 2016 2018 2020 2022 2024 (年度) 出所:オーストラリア政府 〈ひとつぶ豆知識〉毎年5月末、南半球最大の音と光の祭典 「ビビッド・シドニー」が開催されます。オペラハウスやビルに プロジェクションが投影され、街は華やかに彩られます。 ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投 資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。■当資料は 各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証 するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通し・コメントは、作成日現在 のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績 等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではあり ません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではあり ません。
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