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日本基準トピックス
実務対応報告第18号 「連結財務諸表における
在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」の
改正案の公表
2014年12月25日
第272号
■主旨
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2014年12月24日、企業会計基準員会(ASBJ)は、実務対応報告公開草案第44号として、
実務対応報告第18号「連結財務諸表における在外子会社の会計処理に関する当面
の取扱い」を改正する公開草案(以下、本公開草案)を公表しました。コメント募集期限は、
2015年2月24日です。

本公開草案は、主として2014年1月に改正された米国におけるのれんに関する会計
基準への対応および2013年9月に改正された企業会計基準第22号「連結財務諸表
に関する会計基準」への対応を行っています。

適用時期は、2015年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用することが
提案されています。
・原文については、ASBJのウェブサイトをご覧ください。
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/exposure_draft/zaigai2014/
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1.経緯
実務対応報告第 18 号「連結財務諸表における在外子会社の会計処理に関する当面の取
扱い」(以下、本実務対応報告)では、国際財務報告基準または米国会計基準に準拠して
作成されている財務諸表を連結決算手続上利用する場合に修正を行うべき会計処理につ
いて定めています。
ASBJ は、主として以下への対応を行うため、2014 年 12 月 24 日、実務対応報告公開草案
第 44 号として、本実務対応報告を改正する公開草案を公表しました。
 2014 年 1 月に米国会計基準の改正によって非公開会社がのれんの償却を選択できる
ようになったこと
 2013 年 9 月に改正された企業会計基準第 22 号「連結財務諸表に関する会計基準」
(以下「連結会計基準」という。)による当期純利益の表示の改正
なお、本実務対応報告の公表後に改正された国際財務報告基準(IFRS)および米国会計
基準に対応して、本実務対応報告を包括的に見直すべきか否かについては、2014 年 7 月
に公表された「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準
によって構成される会計基準)(案)」との関係等も踏まえつつ、今後、必要に応じて、適切
な時期に検討を行うこととされています。
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2.改正案の内容
本公開草案では、以下の項目について改正が提案されています。
(1)のれんの償却に関する取扱い
米国においては、2014 年 1 月に FASB Accounting Standards Codification(FASB による会計
基準のコード化体系)の Topic 350「無形資産-のれん及びその他」が改正され、非公開会社
はのれんを償却する会計処理が選択できるようになりました。
これを受け、連結決算手続上の修正範囲を明確にするため、のれんを 20 年以内の効果の
及ぶ期間にわたって償却するよう修正するのは、在外子会社においてのれんを償却してい
ない場合とすることが提案されています。
なお、経過措置として、本公開草案の適用初年度の期首に連結財務諸表に計上されている
のれんのうち、在外子会社において償却処理を選択したのれんについては、実務上の便宜
として、企業結合ごとに以下のいずれかの方法を適用することが提案されています。
① 連結財務諸表におけるのれんの残存償却期間に基づき償却する。
② 在外子会社が採用する償却期間が連結財務諸表におけるのれんの残存償却期間
を下回る場合に、当該償却期間に変更する。この場合、変更後の償却期間に基づき
将来にわたり償却する。
(2)少数株主損益の会計処理に関する取扱い
2013 年9 月に改正された連結会計基準において、従来の「少数株主損益調整前当期純利益」
を「当期純利益」として表示し、「親会社株主に帰属する当期純利益」を区分して内訳表示
または付記する改正が行われました。この結果、「少数株主損益の会計処理」に関する取扱い
について、国際的な会計基準との差異がなくなったため、関連する文言の削除等の所要の
改正が提案されています。
3.適用時期等
2015 年 4 月 1 日以後開始する連結会計年度の期首から適用することが提案されています。
ただし、今回の改正により削除された「少数株主損益の会計処理」に関する取扱いを除き、
以下の通り早期適用を行うことも許容されています。
 本公開草案の最終公表後、最初に終了する連結会計年度の期首から適用する。
 連結会計年度中の第 2 四半期連結会計期間以降から本公開草案を早期適用する。
この場合、のれんの償却に関する経過的な取扱い(2.(1)参照)は、連結会計年度の期首
に遡って適用することとされています。
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