短期予報解説資料1 2015年 1月17日03時40分発表 気象庁 予報部 1.実況上の着目点 ①500hPa で着目するトラフ 実況 35kt[GW] は、朝鮮半島付近の 5460m、 FT06~ 40kt[GW] 17日は三陸沖で低気圧が 中国東北区の 5360m、沿海州 FT18~ 50kt[SW] 発達、冬型の気圧配置が FT24~ 55kt[SW] の 5100m。サハリン付近の上 強まる。全国的に強風・風 FT30~ 60kt[SW] 雪・高波に注意。西日本 層寒冷渦がこれらトラフの ~東北にかけての日本海 作用中心の役割を担う。これ 側は大雪のおそれ。 らトラフは水蒸気画像の暗 域との対応もよい。 ②5460m のトラフ前面の日本 海中部を低気圧が東進中。前 線はないが南と西に地上シ アーラインが解析できる。そ れぞれ雲域や降水エコーを 伴っており動向に留意。 2.主要じょう乱の予想根拠 前線記号はFT24は黒塗り、FT48は白抜き。 と解説上の留意点 ①5460m のトラフは 17 日朝 までに作用中心の南東象限に出て浅くなる。一方、5360m と 5100m のトラフは位相を概ね合わせながら 17 日夜には三陸沖に達する。5100m のトラフは 17 日夜には北海道付近に進み、18 日には南東へ切離し て日本の東に進んだ低気圧と結びつく。これら一連のトラフに対応して関東の東の低気圧と日本海を 東進してきた低気圧とが 17 日午後には三陸沖でひとつにまとまり 18 日にかけて急速に発達する。低 気圧は FT30 以降 60kt[SW]級の見込み。 ②日本海の低気圧からのびる地上シアーラインは 17 日朝以降西日本を南下する。東北・北陸を中心に 日本海側は、落雷や竜巻などの激しい突風に注意。17 日は全国的に強風・風雪・高波に注意・警戒。 日本海側では降雪が強まり大雪となるおそれがある。太平洋側でも低気圧やシアーライン通過に伴う 降雪域の拡大に留意。 ③19 日は日本海を再び低気圧が東進し、上層の作用中心が 20 日にかけて北海道に南下する。北日本や 日本海側は大雪に引き続き注意。 3.数値予報資料解釈上の留意点 ①総観場は最新初期値の GSM を基本とする。一連のトラフが日本付近で深まる傾向が続いている。 ②地上シアーライン付近の降水や低気圧周辺の風については MSM を参考とする。 4.防災関連事項[量的予報と根拠] ①大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北陸 80、北日本・関東甲信 50~60、近畿・中国・東海 30 ~40cm。②波(明日まで):北日本・北陸・伊豆諸島 5、東海・近畿・山陰・沖縄・小笠原諸島 4、その 他全国的に 3m。 5.全般気象情報発表の有無 「暴風雪と高波及び大雪に関する全般気象情報」を 5 時頃に発表予定。 1 量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。
© Copyright 2024 ExpyDoc