短期予報解説資料1

短期予報解説資料1 2015年1月2日03時40分発表
気象庁 予報部
1.実況上の着目点
①日本付近は強い冬型の気圧
実況 60kt[SW]
3日にかけて強い冬型の気圧配置が
配置が続いている。全国的に風
FT12~ 55kt[SW]
続く。日本海側を中心に大雪となり、
FT18~ 50kt[SW]
が強く海上はしけ。850hPa
太平洋側でも積雪となる所がある。
FT30~ 45kt[GW]
-9℃線が東日本から西日本南
大雪に警戒し、なだれや着雪に注意。
FT48~ 50kt[SW]
岸まで南下し、-12℃線が北日
破線はFT24のJPCZ。
本から北陸にかかり続けてい
る。日本海側の降雪は JPCZ が
FT24~ 35kt[GW]
FT24
FT36~ 40kt[GW]
南下して不明瞭となったため
FT18~ 35kt[GW]
一時小康を得ているが降水エ
コーのかかる所では 10cm/3h
が断続。
②3 日にかけて注目する
500hPa トラフは、沿海州を指
FT12
東・西日本の太平洋
向する 5100m 付近、朝鮮半島を
側では2日後半から
強風・高波に注意。
指向する 5400m 付近。前者は北
日本に-40℃以下の寒気をもた
らし、
後者は日本海西部にJPCZ
を再び顕在化させる。
2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
①3 日にかけて日本付近は強い冬型の気圧配置が続く。1 項②の二系のトラフは 2 日朝に沿海州と朝鮮
半島に進み 3 日朝にかけて位相を合わせて日本付近を通過する。
②JPCZ は 2 日午前中には形成され始め、朝鮮半島から南下してくるトラフに反応して地上シアーライ
ン上にメソじょう乱を発生させる可能性がある。トラフ東進に伴ない JPCZ もメソじょう乱も南東へ進
み夕方には北陸西部に到達する。沿海州から南下するトラフも 2 日夜には北海道に達し、3 日朝にかけ
て北日本に-40℃以下の寒気を進め、降雪を強める。これらトラフ通過のタイミングで下層風の変化に
よっては各地太平洋側へも雪雲が流れ込む。日本海側では大雪に警戒。電線や樹木などの着雪、なだ
れ、屋根などからの落雪、雪下ろしや除雪中の事故等に注意。
③風は 2 日後半には日本海西部や東・西日本太平洋側を中心に再び強まる見込み。全国的に引き続き 3
日にかけて強風・風雪、高波に注意。
3.数値予報資料解釈上の留意点 ①最新初期値の GSM を基本とする。GSM で日本海に予想される低気
圧は MSM では明瞭ではないことからメソじょう乱とした。②日本付近に進むトラフは初期値毎に深ま
る傾向がある。500hPa の予想気温の解釈には留意。
4.防災関連事項[量的予報と根拠] ①大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北陸 70、近畿・関
東甲信 60、東海 50、北海道・東北・中国 40cm。②波(明日まで):小笠原諸島 6、沖縄・伊豆諸島 5、
その他、全国的に 3~4m。
5.全般気象情報発表の有無 5 時頃に「大雪に関する全般気象情報」を発表予定。
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量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。