第7回授業配布資料

2014 年度冬学期駒場初修スペイン語一列
第 5 回授業プリント(教員―藤田護)
駒場初修スペイン語一列 2014 年度冬学期第 7 回授業
―『Dímelo』第 10 課文法解説(前半)―
1.接続法現在の活用
1.1 規則活用
-ar 動詞は-er 動詞のように活用する。ただし 1 人称単数 yo の活用形は-o ではなく-e と
なる。
-er 動詞及び-ir 動詞は-ar 動詞のように活用する。ただし 1 人称単数 yo の活用形は-o で
はなく-a となる。
→ちょうど直説法現在の活用語尾を交換したような活用をする。
cantar「歌う」
cante
cantemos
cant-e
cant-e-mos
cantes
cantéis
cant-e-s
cant-é-is
cante
canten
cant-e
cant-e-n
comer「食べる、食事をする」
coma
comamos
com-a
com-a-mos
comas
comáis
com-a-s
com-á-is
coma
coman
com-a
com-a-n
vivir「生きる、生活する」
viva
vivamos
viv-a
viv-a-mos
vivas
viváis
viv-a-s
viv-á-is
viva
vivan
viv-a
viv-a-n
[練習]以下の動詞(規則活用)の接続法現在の活用形を書いてみましょう。
(1)necesitar「必要とする」
(2)escuchar「聴く」
(3)comprender「理解する」
(4)leer「読む」
(5)escribir「書く」
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2014 年度冬学期駒場初修スペイン語一列
第 5 回授業プリント(教員―藤田護)
1.2
接続法とは何か
直説法→話者や主語が<事実と認識したこと>を叙述する。
接続法→話者や主語が<仮想した内容>を提示する。
接続法は文の中で主に従属節(名詞節・関係節・副詞節)の中で用いられる
→名称の由来
1.3 接続法の用法
主節が従属節に対して以下の作用を働かせるとき、従属節の動詞が接続法になりやす
い。
その1)願望―助言―命令・要求
(1) Es conveniente que te quedes.(君にはここに残ってもらうのが都合がいい。)[願望]
(2) Espero que me comprendas.(君には私の(言う)ことを理解してもらいたい。)[願望]
(3) Quiero que escuchéis esta música.(私は君たちにこの音楽を聴いて欲しい。)[願望]
(4) Te pido que estés aquí.(私は君にここにいてくれるように頼む。)[命令・要求]
(助言の例は教科書の練習問題にある。)
その2)否定―譲歩―疑い―不確実性・可能性
(5) No hay nadie que necesite ayuda.(助けを必要としている人は誰もいない。)[否定]
(6) Aunque Juan diga eso no lo creo.
(フアンがそう言うとしても私はそれを信じない。)[譲歩]
(7) Dudo que venga él.
(私は彼が来ることを疑っている=来ないのではないかと思っている。)[疑い]
(8) Cuando pases por Madrid debes visitar esta plaza.
(君がマドリードを通るときはこの広場を訪れるべきだ。)[不確実性]
(9) Busco un ayudante que hable inglés.(私は英語を話す助手を探している。)[不確実性]
(10) Es posible que Juan necesite este libro.
(フアンはこの本を必要とするかもしれない。)[可能性]
(11) Hablaré despacio para que me entiendan.
(彼らが私(の言うこと)を理解できるようにゆっくりと話そう。)[可能性]
その3)喜怒哀楽・主観的評価
(11) Admiro que cantes muy bien.(君がとても上手に歌うことに僕は感心する。)
(12) La madre está contenta de que la ayuden sus hijos.
(母親は子どもたちが手伝いをしてくれるので喜んでいる。)
3)の例で接続法が要求されるのは分かりづらいが、日本語でも「君がとても上手に歌
うとは、僕は感心した」のように、一度仮想する形をとった上でそれを評価するという
理屈が働いていると考えられる。
(おわり)
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