第4回演習問題

回路理論 B 演習 NO.4 2014 年 10 月 17 日 (金)
[1]
(a) 図 1 の有限長線路(伝搬定数 γ, 特性インピーダンス Z0 )において点 x から右
側を見たインピーダンス Z(x) は,次のように与えられることを示せ.
Z0 (1 + ρe−2γ(l−x) )
Z(x) =
1 − ρe−2γ(l−x)
(
Zl − Z0
ただしρ =
Zl + Z0
(b) 受端 (x = l) を開放した時および短絡し
た時の Z(x) を求めよ.
(c) 点 x における反射係数 ρx = ρe−2γ(l−x) は
Z(x) − Z0
ρx =
Z(x) + Z0
)
x
0
Z
l
Zl
Z(x)
と表されることを示せ.
図1
[ 2 ] 特性インピーダンス Z01 の線路と負荷 R を整合させるために,両者の間に長さ l で
特性インピーダンスが Z0 のものを挿入する.Z0 と l をどうのように選べば良いか.
ただし,線路はいずれも無損失とし,整合させるための線路の伝搬定数 γ = jβ と
する.波長を λ とする。
l
a
b
[ 3 ] 単位長さの抵抗 r および大地に対する単位長さの漏
開放端
I
れ抵抗 R なる長さ l の電線 ab がある.今その一端に
E
電源
図 2 のような電圧 E なる直流電源を接続する時,定常
状態において電源から出る電流はいくらであるか.た
Re
だし電源の一端の接地抵抗を Re とする.
図2
[ 4 ] 特性インピーダンスが Zω1 , Zω2 の 2 本の無損失線路
を接続する.この時図 3 のように,進行波電圧 V0 が
入射する場合この接続点で生じる反射および透過電圧
を求めよ.
V0
Zω1
Zω2
∞
図3
[ 5 ] 図 4 のように,特性インピーダンス Zω ,長さ l1 の終端短路の無損失分布定数線路
が別の分布定数線路の途中に接続されている.この点に特性インピーダンスが同
じ Zω で長さ l2 の終端短路の無損失線路を挿入し,ある角周波数 ω において全体と
して何も接続されない状態と同じようにするには,l1 ,l2 をどのように選べばよいか.
(注意)
無損失線路においては,γ = jβ (α = 0) だから
l1
l2
cosh γx = cos βx
ω
sinh γx = j sin βx
図4
となる.