2014 年 数学通論 I 演習解答 5 (津川 光太郎) 間違いを見つけたら教えて下さい. 1 (1) 対数微分 y = 2x より log y = x log 2 この両辺を x で微分して y′ = log 2 ∴ y ′ = y log 2 = 2x log 2 y (2) 講義ノート§5 の例より d x x = xx (log x + 1) dx 合成関数の微分により y ′ = (xx )′ ex = xx (log x + 1)ex x x (3) sin y = x3 + 1 より y ′ cos y = 3x2 , したがって 3x2 3x2 (∵ y ∈ [−π/2, π/2] より cos y > 0) =√ cos y 1 − (x3 + 1)2 3x2 3|x| = √ =√ −x3 (2 + x3 ) −x(2 + x3 ) √ 注 最後の変形はしてもしなくてもよい。する場合には x2 = |x| であることに注意せよ。 y′ = (4) 合成関数の微分 1 2 1 1 y ′ = (1 + 2 log x)− 2 = √ 2 x x 1 + 2 log x (5) y′ = √ 1 1 1 1 a2 − x2 + x(a2 − x2 )− 2 (−2x) + a2 √ ・ 2 2 2 1 − x /a |a| = (a2 − x2 ) 2 + (a2 − x2 )− 2 (a2 − x2 ) = 2(a2 − x2 ) 2 1 1 1 √ ただし, 講義ノート§5 の (arcsin x)′ = 1/ 1 − x2 (1− < x < 1) を用いた. (6) 対数微分 log y = 1 2 y′ 2x 2 log(x2 + 1) − log(x − 1) したがって = − 2 3 3 y 3(x + 1) 3(x − 1) √ ( ) x 1 2 3 x2 + 1 ( x 1 ) 2 ′ − = − y = y 3 (x2 + 1) (x − 1) 3 (x − 1)2 (x2 + 1) (x − 1) 2 (1) x ̸= 0 においては f ′ (x) = 2x sin x1 − cos x1 であり h2 sin h1 f (0 + h) − f (0) 1 f ′ (0) = lim = lim = lim h sin = 0 h→0 h→0 h→0 h h h { 2x sin x1 − cos x1 (x ̸= 0) ∴ f ′ (x) = 0 (x = 0) 1 (∵ |h sin | 5 |h| → 0) h 1 1 = 0 で lim cos は収束しない (∵例えば x = 1/π, 1/2π, 1/3π, · · · を代入し x→0 x→0 x x てみよ)。 lim f ′ (x) ̸= f ′ (0) より f ′ (x) は x = 0 において不連続。 lim 2x sin x→0 sin, cos の連続性と連続関数どうしの合成や積や商(ただし分母は 0 以外)が連続である ことから、x ̸= 0 においては連続。 (2) x ̸= 0 においては f ′ (x) = 3x2 sin x1 − x cos x1 であり h3 sin h1 f (0 + h) − f (0) 1 f ′ (0) = lim = lim = lim h2 sin = 0 h→0 h→0 h→0 h h h { 3x2 sin x1 − x cos x1 (x ̸= 0) ∴ f ′ (x) = 0 (x = 0) 1 (∵ |h2 sin | 5 |h2 | → 0) h ここで |3x2 sin 1 1 1 1 − x cos | 5 |3x2 sin | + |x cos | 5 3|x2 | + |x| → 0 x x x x (x → 0) より lim f ′ (x) = f ′ (0) が成立、つまり f ′ (x) は x = 0 においても連続。(x ̸= 0 において x→0 の連続性は sin, cos の連続性と連続関数どうしの合成や積や商(ただし分母は 0 以外)が 連続であることから明らか) したがって f ′ (x) は (−∞, ∞) において連続。 上記解答を良く読んで理解したうえで, 自分の答を添削して欲しい人は (例えば模範解 答と違う答えだけどこれで正しいか知りたいなど), 答案を作成し来週以降の 講義時間後 に提出して下さい. 演習解答 1 について補足 演習解答 1 の 4 の (2) の解答において, ε := min{a, (a2 − 2)/2a} とおいています. しかし, 題意より明らかに a > 0 であり, このとき常に a > (a2 − 2)/2a が成り立つので, 上記のよ うに min を考えるのは無意味であり, ε := (a2 − 2)/2a とした方が良いとの指摘がありま した.
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