LAAN-J-MS099 GC-MS Gas Chromatograph Mass Spectrometer GC/MSを用いた食品中のエチレン分析 Analysis of Ethylene in food with GC/MS 99 エチレンは植物ホルモンの一種であり、野菜や果物の成長促進、じゃがいもの萌芽抑制などの役割があります。 本分析ではりんごから発生するエチレンを分析しました。 実験 りんご5gをヘッドスペース用の20mLバイアル瓶に詰め、80℃で1 時間加温しました。ガスタイトシリンジを用いて バイアル内の気相部を1mL採取し、GC-MSに注入しました。Table1に分析条件を示します。 Table 1 分析条件 GC-MS: カラム: ガラスインサート: GCMS-QP2010 Ultra Rt-Q-BOND (長さ30m, 0.32 mm I.D., df=10 μm) +Guard column (MS側, 長さ3m, 0.32 mm I.D.) スプリットインサート(P/N 225-20803-01) [GC] 注入量: 気化室温度: カラムオーブン温度: キャリアガス制御: 試料導入方法: スプリット比: キャリアガス: 1 mL 200℃ 35 ℃(3分) → (10℃/ 分) → 260℃(5分) 線速度一定(61.6 cm/秒) スプリット 30 ヘリウム [MS] インターフェース温度: イオン源温度: 測定モード: イベント時間: イオン化法: 200℃ 200℃ スキャン(m/z 10 - 300) 0.3 秒 EI 分析結果 1-Butanol Ethyl Acetate 1-Propanol Ethanol Acetaldehyde 1.75 Ethylene 2.00 Water (x10,000,000) TIC 26.00 (200.00) 2.75 27.00 (200.00) 44.00 (40.00) 43.00 (40.00) 45.00 (200.00) 2.50 31.00 (200.00) 59.00 (200.00) 42.00 (200.00) 70.00 (800.00) 2.25 61.00 (800.00) 56.00 (400.00) 41.00 (400.00) 1.50 1.25 1.00 0.75 0.50 0.25 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 10.0 11.0 12.0 13.0 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0 Fig.1 りんごから発生したガスのトータルイオンカレントクロマトグラム(TIC)およびマスクロマトグラム(MC) 19.0 99 (x10,000) 26.00 27.00 (x100,000) 1.50 44.00 43.00 1.25 1.25 1.00 1.00 0.75 0.75 0.50 0.50 (x10,000) 45.00 5.0 31.00 4.0 3.0 2.0 1.0 0.25 0.25 1.5 2.0 2.5 3.0 9.0 9.5 10.0 10.5 11.5 12.0 Acetaldehyde Ethylene 13.0 Ethanol (x1,000) 7.0 59.00 42.00 (x1,000) 6.0 70.00 61.00 (x10,000) 1.75 56.00 41.00 6.0 5.0 1.50 5.0 12.5 1.25 4.0 1.00 4.0 3.0 0.75 3.0 2.0 0.50 2.0 1.0 1.0 15.0 15.5 16.0 1-Propanol 16.5 0.25 16.5 17.0 17.5 18.0 Ethyl Acetate 18.0 18.5 19.0 1-Butanol Fig.2 各成分のMC(拡大) まとめ りんごから発生したガスをGC/MSで分析することにより、エチレン含め6成分を同定することができました。また、 マスクロマトグラムよりエチレンのピークは分離良く、高感度で検出されていることが確認できました。 初版発行:2014年 7月 © Shimadzu Corporation, 2014 19.5
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