ー材料力学及び演習ー 第1回 平成26年4月11日(金) 概説:材料力学(Strength of Materials)とは? 機械・構造物は,使用期間中,種々の 外力(荷重)に対し,安全にその機能を 果たさねばならない. ・このため,その設計にあたっては,次の2点を十 分に考慮せねばならない. 2 概説:材料力学(Strength of Materials)とは? ①強度(Strength): ・荷重が作用するとき,破壊・破損しない. ②剛性(Stiffness): ・荷重の作用に対し,形や寸法の変化が小さい. ・このような問題を合理的に(なるべく簡単に,か つある程度の精度で)解決する学問 3 基本的荷重条件と評価パラメータ ①引張と圧縮(Tension/Compression) 強度:垂直応力 剛性:伸び/縮み ②曲げ(Bending) 強度:曲げ応力 剛性:たわみ ③ねじり(Torsion) 強度:せん断応力 剛性:ねじれ角 4 1.引張と圧縮 1.1 断面に作用する垂直応力(単位面積当たりの力) 切断法 5 原子間力 Nz(内力)→Nz=W ・力のつり合いにより,Nz=W が存在するはずである. ・このNz を内力という. ・また,内力は一様に分布する(実験的事実). したがって,単位面積当たりに生じている内力σ は, NZ W σ A A σ を垂直応力(単に応力)と呼ぶ. 6 1.2 物体の変形(ひずみと伸び/縮み) ・物体に応力が作用すると,ひずみε (単位長さ当たりの伸び /縮み)が発生する. ・このとき,応力σとひずみεは,弾性変形の範囲内において 比例する. → フックの法則 σ ε E E:ヤング率(材料によって異なる物性値) 7 1.2 物体の変形(ひずみと伸び/縮み) ・よって,棒の伸びλは, より, WL0 L0 L0 E EA 8 Example 1 ・下図のような棒の伸びを求めよ. 材料のヤング率はEとする. σ1 W A1 σ2 W A2 W ε1 EA1 W ε2 EA2 Wl1 λ1 EA1 Wl2 λ2 EA2 W l1 l2 →全伸び λ λ1 λ2 E A1 A2 逆にλだけ伸ばすのに必要な荷重は? W λ 1 l1 l2 E A1 A2 9 Example 2 伸びを求めよ.(断面積をA,ヤング率をEとする.) W1 W3 W1 W2 σ1 σ2 A A A W1l1 (W1 W2 )l2 λ1 λ2 AE AE 10 Example 3 長いロープは自重によってどれだけ伸びるか? 応力が一様でない場合のExample wAx σx wx σ c A (w=単位体積あたりの重量) σx 1 dλ ε x dx dx wxdx E E l l 1 wl 2 λ dλ wxdx E 2E 0 0 11 演習問題 ①断面積をA,ヤング率をEとして, 伸びλを求めよ ②断面積Aとして, 伸びλを求めよ ③断面積が線形に変化 する棒の伸びλを求めよ 12
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