152「第66回 北海道道民バスケットボール大会(男子A)を振り返って」

北海道バスケットボール協会
指導者育成専門委員会
2014/08/06(水)
タクティクス(HBA指導者育成専門委員会ブログ)
NO.
152
第66回 北海道道民バスケットボール大会(男子A)を振り返って
札幌市役所
及川 博
7 月 19 日から 20 日にかけて室蘭にて、男子 A クラスの試合が行われた。
今の世の中と同様に北海道のバスケットボール界(どのカテゴリーにおいて)にも二極
化が顕著に表れており、ベンチに入りきれない程の選手がいるチーム、少人数で頑張って
いるチームが今大会でも目立った。
大会は今年の札幌会長杯の覇者江別 WB と、昨年 B チームでこの大会に出場したが今年
は主力に戻した札幌大学(以下札大という)が、大会二日目 2 回戦という早い段階で両雄
が当たる組合せで、接戦の末、札大が勝利をおさめた。
接戦を制した札大と、昨年、道民大会準優勝の札幌市役所がその日に戦うなど好ゲーム
の二日目は札大が苦しみながら、四強の一角を勝ち取った。
最終日の準決勝は宮田自動車 vs 札大、旭川キシイ vs 教育大学岩見沢校(以下岩教とい
う)となり、両試合とも残り 1 秒まで勝敗が分からない素晴らしいゲームで見ている者を
魅了する試合で、札大と岩教が勝ち上がった。
決勝はともに大学生ということもあってか、札大の選手が躍動し、実力・選手層・サイ
ズなど全てに勝った札大が終始リードを許さず優勝した。
今大会で光ったのは、宮田自動車の佐々木コーチ、岩教の奥田コーチの存在である。宮
田は今年、主力が大勢抜けて戦力も人数も少なくなったチームを立て直し、奥田コーチは
選手全員が 180cm 台のセンター不在のチームでやりくりをして決勝まで勝ち上がってくる
など、共に前項で述べた二極化のいわゆる負け組であり、それをお二人の指導力によって
チーム力が上げられるのだという証明である。
数々のチーム指導者は「良い選手が取れない(来ない)」「仕事で選手が集まらない」と
いう言い訳や、保険をかけたチーム作りをしていないか自問自答しなければならないと考
える。
二極化が悪いことではなく、そこに立ち向かう指導者、そこに勝つのだ!と強い意志を
持った指導者が居なくなることが問題である。
今後の北海道を強くするかどうかは、そのような志を持った指導者が、全てのカテゴリ
ーにおいて一人でも多く現れてくれる事にかかっているのではないだろうか。
HBA(北海道バスケットボール協会)指導者育成専門委員会
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