バレーボール部通信 松戸市立根木内中学校 紫電一閃 ~しでんいっせん~ 平成 26 年度第6号 ~「MOON CUP IN 御宿」を振り返って~ 1、「効果的なサーブ」は、気づきからスタートした 御宿会場では例年にない強風で、私も苦しめられた。実際、乱打でサーブ出しをしたところ全然入らな かった。 「あれ、こんなに入らなかったっけ?」と思ってしまった。どうしようかなと考えていたところ、 神保と喜多朗が『サーブのトスが流れてない?』と気づきの発言が生まれた。この分析からは話は早い。 トスを流さない→ 上げたらすぐ打つ→ トスの高さを高めにセットする→ 真っ直ぐに打てる となっていった。2年生 A チームは、気づくことで勝利を引き寄せた。 2、「戦術」と「戦略」のバランス 上に書いたサーブは、あくまでも戦うための術である。サーブだけで勝てるわけではなく、サーブは突 破口を開く鍵だったのである。そして効果的なサーブを打ったあと、どういうボールが返ってくるか、ど うやって戦えるのかを考え、事前に予測して、分担あって確認することができた。戦術という鍵を使って、 どの扉を開いていくかを「戦略」と呼ぶ。 「戦術」と「戦略」どちらかがあればいいのではなく、どちらもなくてはいけない。 今回に関して言えば、サーブが効果的だったがそれだけではいけないし、ツーアタックだけでは勝てな いわけだ。戦術としてのサーブやツーアタックに、戦略としてセッターチェンジ、風の流れを読んだポジ ショニングが噛み合って初めて形になっていく。 これは、インドアでも同じ。戦術という突破口を開く鍵を、練習で見つけ、増やして、戦略という緻密 な駆け引きをゲーム形式で試す。この繰り返しの中で、結果を生み出そう。 3、アップのやりすぎ注意 試合を優位に進めたいという思いは、どこの誰もが思っている。そして自信がない、不安、焦りが生ま れると、ついつい動いてしまう。アップ不足は怖いが、アップし過ぎは取り返しのつかないことになる可 能性がある。要は「本当に必要なアップを適量行えているか?」という考え方である。大きな不安を会場 に持ち込むこと自体が、もう危険なのである。そういう意味で、今大会の規模を考えたら適量の練習期間 を取ってあったので「もうやるな!」のサインを出したのである。当日に練習しても 1 セット、3 点くら いしか取れないものである。しかし、その疲れや声が出ないなどからイージーミスを3点以上生み出した ら、意味ないだろう。そんなに焦るなら、通常練習でもっと焦って事前にやっておくことだ。 4、普通じゃない状態を創りだす 可児が「こんなサーブが緊張するのは久しぶりだ」と試合中ポロっとつぶやいた。 「できて当たり前が、 できない」これは貴重な経験だろう。そんな環境に巡り合えたことを、ぜひ喜んでもらいたい。それを経 験と呼ぶ。 ・ どんな小さな大会であろうと、優勝は本当に素晴らしいこと。 心か、技術か、考え方はわからないが、一番優れたものを持っていたんだ。 そして、プレッシャーの中、目標を達成したことは誇りになる。 千葉県立松戸六実高校 大崎栄貴 先生
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