北海道バスケットボール協会 指導者育成専門委員会 2012/12/11(火) タクティクス(HBA指導者育成専門委員会ブログ) NO. 124 第 64 回全日本大学バスケットボール選手権大会(男子)を見て 北海道大学バスケットボール連盟 舟 山 泰 裕 第 64 回全日本大学バスケットボール選手権大会は、平成 24 年 11 月 19 日から国立 代々木競技場第二体育館を中心に男女同時開催で行われた。1,2 回戦の会場が男女別会 場ということと、自チームの日程上 3 日間しか見ることが出来なかったが、今回の大会 で男子の試合を見た感想を書かせてもらいます。 全体的に見た大きな印象は、どの試合も得点と失点が低いという事である。男子の試 合で 100 点ゲームは青山学院大学 103 対 38 立命館大学の 1 試合だけで、それ以外は試 合中盤までどちらに流れがくるのかわからないという展開が多く、非常に楽しく観戦さ せてもらった。 得点と失点が低くなっているのは、各チームのゲーム・プランによるものと思われる。 数年前までは、「点を取られてもより以上の点を取り返せばよし」との考えをもつチー ムが多かったように思うが、現在は「点を取れなければ取らせない」という考を強く持 ち、相手の厳しいディフェンスに耐えてオフェンスをし、さらにディフェンスをよりタ イトに強くし、相手のターンオーバーをさそい得点し、流れをひきよせているチームが 勝ち上がっている。 また、以前のように個人の能力でシュートをポンポン打ち、入ったら勝ちというチー ムは少なくなり、アウトサイドシュートを打つにしてもチームでプレーをつくってシュ ーターに打たせるという場面が多かった。 今回出場した北海道勢は札幌大学、道都大学ともに、道内の試合とは違ったフィジカ ル面のダメージを想定し準備して臨んだつもりだが、やはり、メンタル、フィジカル両 面ともに他地区より劣っているように見えた。 北海道 1 位の札幌大学は関東 7 位の明治大学と対戦し、前半は個々の技術、スピー ド共に互角またはそれ以上に遜色なく戦っていたが、3Pに入り明治大学の厳しいディ フェンスに対応しきれず、ターンオーバーを繰り返し淡泊なオフェンスになってしま い、ジリジリと引き離され我慢する事が出来なかった。 北海道 2 位の道都大学は北信越 1 位の富山大学と対戦し、札幌大学同様、個々の技 術、スピードでは引けをとっておらず、3Pまでは互角に戦っていたが、4Pに入ると Tactics- 1 - 集中力が跡切れ、ディフェンスでは相手富山大学の個々の特徴を抑え切れず、オフェン スでは淡泊な攻めになり試合終了までずるずるといってしまった。 北海道が全国のレベルに追いつく為には、メンタル、フィジカル両面の強化、ディフ ェンスの反応スピードアップ、確率の高いアウトサイドシュート力、コート内でのコミ ュニケーション能力といった要素を高める必要があるとより強く感じさせられた。 おわりに、以前にも書いたが、選手、コーチが強いプレーを意識して努力し、コート 内で表現しようとしても、審判がプレーを理解し正しい判定を下す事が出来なければ、 選手は育つことが出来ない。審判員もしっかりとした判定基準を持つことに更なる努力 をし、コーチ、選手とともに北海道のレベル向上に協力してくれる事を熱望する。 HBA(北海道バスケットボール協会)指導者育成専門委員会 Tactics- 2 -
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