Page 1 Page 2 【200】 ム い し かわ けん じ 氏 名 石 川 健 治 学位 (専攻

KURENAI : Kyoto University Research Information Repository
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Competitive interaction of Seven in absentia homolog-1A and
Ca^{2+};/Calmodulin with the cytoplasmic tail of group 1
metabotropic glutamate receptors( Abstract_要旨 )
Ishikawa, Kenji
Kyoto University (京都大学)
1999-07-23
http://hdl.handle.net/2433/181242
Right
Type
Textversion
Thesis or Dissertation
none
Kyoto University
氏
名
いし
かわ
けん
じ
石
川
健
治
(
医
学)
学位(
専攻分野)
博
士
学 位 記 番 号
医
博
学位授与の日付
1年 7 月 2
3日
平 成 1
学位授与の要件
学 位 規 則 第 4 条 第 1項 該 当
研 究 科 ・専 攻
医 学 研 究 科 生 理 系 専 攻
学位論文題 目
Compet
i
t
i
ve i
nt
er
act
i
on of Seven i
n abs
ent
i
a homol
og-1A and
第 2
1
5
4号
Ca2十/
cal
modul
i
nwi
t
ht
hecyt
opl
as
mi
ct
ai
lofgr
oup 1met
abot
r
opi
cgl
ut
amat
er
ecept
or
s
(グループ
1代謝型 グル タ ミン酸受容体 C末細胞 内領域へ の,Seveni
nabs
ent
i
a
homol
og-1A と CaZ+/
Cal
modul
i
nの競 合 的結合 に関 す る研 究)
論文調査委員
芽 ㌔ )
影 山龍一郎
論
教 授 成 宮
文
内
容
の
周
要
教 授 中西重患
旨
グルタミン酸は,噂乳類の中枢神経系の代表的な興奮性神経伝達物質の一つである。 グルタ ミン酸受容体 はイオ ンチャネ
ル型 と代謝型に分類 され,代謝型 (
mGl
uR)は G蛋白質 と共役する 7回膜貫通型受容体に属 し, 8つの異なるサブタイプか
らな り, 3つのゲル-プに分けられる。mGl
uRlと mGl
uR5は gr
ouplmGl
uRに属 し,I
P3/Ca2+細胞内情報伝達系 と共
役す る。gr
oup1mGl
uRは,記憶 と学習の基礎 と考え られている長期の シナプスの可塑性に重要な役割を果たす ことが示
uRlあるいは
されて きた。すなわち,標的遺伝子破壊,薬理学的解析,及 びブロッキ ング抗体 による実験 によ り,mGl
mGl
uR5の機能欠落は,小脳での LTD (
l
ongt
e
r
m de
pr
e
s
s
i
on)あるいは海馬での LTP (
l
ongt
e
r
m pot
e
nt
i
at
i
on)を阻
uRl/mGl
uR5の I
P3/
Ca2+
害 し,空間学習,運動学習を障害することが示 されてきた。しか し,これ らの結果が,単 に mGl
情報伝達系の欠落に起因するか否かは疑問のあるところである。申請者 らは mGl
uR1/
mGl
uR5の機能を解明する鍵が,隻
容体 の制御 と細胞内情報伝達系 にかかわ る蛋 白質相互作用 にあると考 えて ye
a
s
tt
wo
-hybr
i
ds
c
r
e
e
ni
ngをお こない,
gr
oup1mGl
uRの C末細胞内領域が Si
a
h-1A (
s
e
ve
ni
nabs
e
nt
i
ahomol
og-1A)と特異的結合を示す ことを明 らかに し
た 。
Si
a
hは, ショウジョウバエの s
i
na(
s
e
ve
ni
nabs
e
nt
i
a
)に対応する噛乳輪のホモログとして同定 された.s
i
naは,Ra
s
/
Raf
/MAPKによって誘導 される phyl(
Phyl
l
oPod)と共に Ras
/Raf
/MAPK情報伝達系の下流に位置する0-万,t
t
k(
t
r
amt
r
a
c
k)とよばれる転写抑制因子は,視細胞分化を抑制することが知 られているo s
i
na
,phylは,t
t
kと複合体を形成 し,
ubi
qui
t
i
n/pr
ot
e
a
s
ome機構を介 して t
t
kを分解する。 その結果,t
t
kによる分化抑制が解除 され,視細胞分化へつながるo
また,Si
ahは,噂乳動物細胞においてネ トリン受容体 と複合体を形成 し,ubi
qui
t
i
n/Pr
ot
e
a
s
ome機構により,本受容体の
i
naと Si
a
hは,ともに ubi
qui
t
i
n/pr
ot
e
a
s
ome機構を介 した蛋白質分解機能をもっ こと
蛋白質分解を促進するOすなわち,s
が知 られている。
申請者 らは,ye
a
s
tt
wo
-hybri
da
s
s
ayと GST融合蛋白質を用いた変異実験をおこない,gr
oup1mGl
uRC末細胞内領
7ない し 2
8ア ミノ酸残基が,Si
a
h-1Aの C末端側 2/3と結合することを示 した。さらに,myct
agを
域の相同性の高い 2
付加 した Si
ah-トA と,f
l
a
gt
agを付加 した mGl
uRIC末細胞内領域を COS-7細胞に共発現 させ,免疫沈降法により Si
ah-
1A と mGl
uRIC末細胞内領域が細胞内で結合 していることを示 した。r
nGl
uRl
/mGl
uR5における Si
ah-1A との結合
部位 は,Ca喜 +
/
C
al
modul
i
nとの結合部位 と一致するが,Si
a
h-1A との結合 は,C
al
modul
i
nによって,Ca2十に依存 した競
合的な阻害をうけることも,i
nvi
t
r
oの実験により明 らかに した。
以上のような gr
oup1mGl
uR と Si
ah-1Aの特異的結合を示 した結果は,gr
oup1mGl
uRの新 しい調節機構を示唆 し,
-4
9
9-
神経系における gr
ouplmGl
uRの多様な機能を理解するための新 しい手がか りになるもの と考え られるO
論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨
gr
oup1mGl
uR(
me
t
a
bot
r
opi
cgl
ut
ama
t
er
e
c
e
pt
or
)
)の C末細胞内
本研究 は,グループ 1代謝型 グルタミン酸受容体 (
a
h-1A (
Save
ni
nabs
e
nt
i
ahomol
og
-1A)の特異的結合を示 したものである.
領域への Si
申請者 は,ye
a
s
tt
wo-hybr
i
ds
c
r
e
e
ni
ngによって,S呈
a
h-1Aが gr
oup1r
nGl
uRの mGl
uRlと mGl
uR5の両者の C末
as
tt
wo
-hybr
i
das
s
a
yと GST融合蛋白質を用いた実験によって,
細胞内領域 と特異的に結合する事を兄いだ し, さらに ye
gr
ouplmGl
uR C末細胞内領域の相同性の高い約 3
0ア ミノ酸残基が, Si
a
h-1Aの C末端側 2/3め部分 と結合すること
を示 した。又,gr
ouplmGl
uRにおける Si
a
h-1A との結合部位 と,Ca2+/
C
a
l
modul
i
nとの結合部位がほぼ一致 し,Si
a
h-
al
modul
i
nによって Ca2十依存性の競合的な阻害をうけることを,GST融合蛋白質を用 いた実験により
1A との結合は, C
-Si
ah-1A と,f
l
agt
a
gを付加 した mGl
uR1C末細胞内領域を共発現させた COS-7細胞抽出液
明 らかに した。また,myc
の免疫沈降によって,myc
-Si
ah-1A と mGl
uRIC末細胞内領域が細胞内で も結合 していることを明 らかに した.
以上の研究結果は,Si
ar
rlA と Ca2十
/C
al
modul
i
nによる gr
oup1mGl
uRの新 しい調節機構を示 し,神経系の研究に貢
献する所が大 きいと考え られる。
したが って,本論文は博士 (
医学)の学位論文 として価値あるものと認める。
1年 6月 2
2日実施の論文内容 とそれに関連 した試問を受 け,合格 と認め られたもので
なお,本学位授与申請者 は,平成 1
ある。
-5
0
0-