7.公共財の理論

公共財の性質

市場の失敗の1つ
⇔ 私的財
非競合性: ある人の財の消費が、他の人がその財を
消費できる量を減少させることがない
財10単位
財10単位
競合性
6
非競合性
4
10
10
例) 放送、灯台の明かり

排除不可能性: ある個人を財の消費から排除することが
(非排除性)
出来ない(または非常に難しい)
…消費者から対価を徴収できない
例) 共有資源(海の魚など)、テレビの地上波放送
一般道路
交差点ごとに料金所を設けるのはムリ
ただし、技術に依存
1
問) 食品、一般道路、有線放送、国防 は下図のどこに
位置するか、書き込みなさい
非競合性と排除不可能性を完全に満たす財: 純粋公共財
非競合性
準公共財:
2つの性質を
部分的に満たす
有料道路
共有資源
医療・教育
排除不可能性
私的財
一部は公的供給
なぜ? → 外部性

最適供給

私的財 例) ケーキ
価格・費用
消費者A,B、生産者(ケーキ屋)
ケーキ市場
供給曲線
S
市場均衡で
総余剰は最大化
= 最も効率的
均衡点
E
p*
市場の需要曲線
DA+B 競合性のため横に足す
DA
qA
Aの購入量
qB
q*
DB
数量
Bの購入量
2

公共財 例) 道路
消費者A,B、政府
道路の潜在市場
供給曲線
S
価格
(費用)
公共財の場合、
問1) 全体の需要曲線は
どのように描けるか?
ヒント: 非競合性
問2) 費用負担をA,Bでどの
ように配分するのが良い
(公平)か?
DA

公共財 例) 道路
DB
数量
消費者A,B、政府
道路の潜在市場
価格
(費用)
p*
供給曲線
S
DA+B
全体の需要曲線
E
性のため共同消費が可能、
pB
社会全体での価値は個人の需要曲線
を
pA
DA
q*
DB
方向に合計
数量
3
・個人の需要曲線を縦に足して全体の需要曲線が得られる
・全体の需要曲線と供給曲線の交点が最適(均衡点E)
・総費用 p* ×q* を各人の評価(需要曲線の高さ)に応じて
配分
→ Aの負担 =
×q* 、 Bの負担 = pB×q*
合計 p* ×q*
公共財の最適供給、最適な負担配分
…これでめでたしめでたし、か?
4