第 4 液状化危険度の予測 1 液状化判定対象地形区分の定義

第 4 液状化危険度の予測
1 液状化判定対象地形区分の定義
液状化の発生は、全ての場所で発生するわけではなく、地形区分との関連があると
いわれている。
「液状化地域ゾーニングマニュアル(1999 年、国土庁)」では、微地形
分類図と次に示す液状化判定基準を利用して、地盤の液状化の可能性を地震動に応じ
て 4 段階で判定している。
【地形区分から見た液状化判定基準】
地盤表層の液状化可能性程度
グレード 1
グレード 2
レベル 1 地震動
大
液状化の検
討を要する
地域
要しない地
域
微地形区分
レベル 2 地震動
液状の可能性
極
は大きい
大
埋立地、盛土地、旧河道、
液状化の可能
旧池沼、蛇行州、砂泥質の
性は非常に大
河原、人工海浜、砂丘間低
きい」
地、堤間低地、湧水地点
大
自然堤防、湿地、砂州、後
液 状 化 の 可 能 背低地、三角州、干拓地、
性は大きい
緩扇状地、デルタ型谷底平
野
液状の可能性
は極めて小さ
い
小
扇状地、砂礫質の河原、砂
液状化の可能
礫州、砂丘、海浜、扇状地
性は小さい
型谷底平野
可能性なし
無
可能性なし
小
液状の可能性
は小さい
極
小
無
台地、丘陵地、山地
(出典:国土庁、液状化地域ゾーニングマニュアル、1999)
【液状化判定対象地形区分】
液状化判定対象地形区分
非液状化地形区分
・デルタ型谷底低地
・扇状地型谷底低地
・緩扇状地
・自然堤防
・後背湿地
・旧河道
・山地
・山麓地
・丘陵
・火山地
・火山麓地
・火山性丘陵
・三角州・海岸低地
・砂州・砂礫洲
・砂丘(旧砂丘、新砂丘)・砂丘間低地
・干拓地
・埋立地
・岩石台地
・砂礫質台地
・ローム台地
・扇状地
地震-56
2
八峰町の微地形区分図
本町の微地形区分では、北部及び東方は山地となっているが、泊川以南の海岸部か
らは、海岸低地、砂丘地帯などになっており、日本海中部地震において液状化現象が
発生している。
(1) PL 法による液状化の予測
液状化危険度は、地盤タイプごとの地盤性モデル、地下水分布モデル及び想
定地震動から、道路橋示方書に基づく PL 法によって、メッシュごとに PL 値を
求めた。なお、算定にあたっては、液状化面積率を考慮した。液状化のランク
には、PL 値により 4 段階に評価されている。
【PL 値による液状化判定】
PL 値
PL=0
0<PL≦5
液状化の判定
液状化危険度は極めて低い。液状化に関する詳細な調査は不要。
液状化危険度は低い。特に重要な構造物に対して、より詳細な調査が
必要。
5<PL≦15
液状化危険度が高い。重要な構造物に対してはより詳細な調査が必
要。液状化対策が一般に必要。
15<PL
液状化危険度が極めて高い。液状化に関する詳細な調査と液状化対策
は不回避。
地震-57
3
液状化危険度の予測図
海域 A+B+C 連動地震における PL 法に基づく液状化の危険度及び液状化による沈下
量は、次の図に示す。
【液状化危険度分布図】
【液状化による沈下量】
地震-58
第5
急傾斜地崩壊危険度の予測
海域 A+B+C 連動地震における急傾斜地崩壊危険度の予測は、次の図に示す。
地震-59