1 実数 a, b に対し平面上の点 Pn (xn , yn ) を (x0 , y0 ) = (1, 0) (xn+1 , yn+1 ) = (axn − byn , bxn + ayn ) (n = 0, 1, 2………) によって定める。このとき、次の条件 (i),(ii) がともに成り立つような (a, b) をすべて求 めよ (i) P0 = P6 (ii) P0 , P1 , P2 , P3 , P4 , P5 は相異なる。 ( 13 東大 1) [答] √ 1 3 (a, b) = ( , ± ) 2 2 1 2 スイッチを1回押すごとに,赤,青,黄,白のいずれかの色の玉が1こ,等しい確率 1/4 で出てくる機械がある。2個の箱 L と R を用意する。次の3種類の操作を考える。 (A) 1 回スイッチを押し,出てきた玉を L に入れる。 (B) 1回スイッチを押し,出てきた玉を R に入れる (C) 1回スイッチを押し,出てきた玉と同じ色の玉が L になければその玉を L に入れ, L にあればその玉を R にいれる。 (1) L と R は空であるとする。操作 (A) を5回行い,さらに操作(B)を 5 回行う。こ のとき L にも R にも4色すべての玉が入っている確率 P1 を求めよ。 (2) L と R は空であるとする。操作 (C) を5回行う。このとき L に4色すべての玉が 入っている確率 P2 を求めよ。 (3) L と R は空であるとする。操作 (C) を 10 回行う。このとき L にも R にも4色す べての玉が入っている確率を P3 とする。P3 /P1 を求めよ。 (9 東大 3) [答] (1) 225 4096 (2) 15 64 (3) 63 16 2 3 白黒2種類のカードがたくさんある。そのうち k 枚のカードを手元に持っているとき次 の操作 (A) を考える。 (A) 手持ちの k 枚の中から1枚を等確率 1/k で選び出し,それを違う色のカードに取り 替える。 (1) 最初に白2枚,黒2枚,合計4枚のカードを持っているとき,操作 (A) を n 回繰り 返した後に初めて4枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ (2) 最初に白3枚,黒3枚,合計6名のカードを持っているとき,操作 (A) を n 回繰り 返した後に初めて6枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ。 (8 東大 2) [答] (1) 1 3 n−2 n : 奇数 0 ,n : 偶数 ( ) 2 4 4 (2) n : 偶数 0 ,n : 奇数 1 17 n−3 ( ) 2 18 18 3 4 表が出る確率が p, 裏が出る確率が 1 − p であるような硬貨がある。ただし,0 < p < 1 と する。この硬貨を投げて次のルールのもとで,ブロック積みゲームを行う。 ルール 1 ブロックの高さは最初は 0 2 硬貨を投げて表が出れば高さ1のブロックを1つ積み上げ,裏が出ればブロックはす べて取り除いて高さを0に戻す。 n を正の整数,m を 0 ≤ m ≤ n を満たす整数とする。 (1) n 回硬貨を投げたとき,最後にブロックの高さが m となる。確率 pm を求めよ。 (2) (1) で,最後のブロックの高さが m 以下となる確率 qm を求めよ (3) ルールのもとで,n 回の硬貨投げを独立に2回行い,それぞれ最後のブロックの高 さを考える。2度のうち高い方のブロックの高さが m である確率 rm を求めよ。ただし, 最後のブロックの高さが等しいときはその値を考えるものとする。 (7 東大 5) [答] (1) 0 ≤ m < n; (1 − p)pm ,m = n; pm (2) 0 ≤ m < n; 1 − pm+1 ,m = n; 1 (3) 0 ≤ m < n; (1 − p)pm (2 − pm − pm+1 ) ,m = n; pm (2 − pm ) 4 5 コンピューターの画面に○×の記号のいずれかを表示させる操作を繰り返し行う。このと き各操作で直前の記号と同じ記号を続けて表示する確率はそれまでの経緯によらず p であ るとする。最初にコンピューターの画面に記号×が表示された。操作を繰り返し行い,記 号×が最初のものを含めて3個出るよりも前に記号○が n 個出る確率を pn とする。ただ し,記号○が n 個出た段階で操作は終了する。 (1)p2 を p で表せ (2)n ≥ 3 のとき pn を p と n で表せ (6 東大 2) [答] (1) (1 − p)(1 − p + 2p2 ) (2) pn−1 (1 − p2 ) + (n − 1)pn−2 (1 − p)3 5 6 次の条件を満たす正の整数全体の集合を S とおく。 「各けたの数字は互いに異なりどの2つのけた数の数字の和も9にならない」 ただし,S の要素は 10 進法で表す。また1けたの正の整数は S に含まれるとする。 (1)S の要素でちょうど 4 桁のものは何個あるか (2) 小さい方から数えて 2000 番目の S の要素を求めよ (00 東大 5) [答] (1)1728 (2) 8695 6 7 p を 0 < p < 1 を満たす実数である。 (1) 四面体 ABCD の各辺はそれぞれ確率 p で電流を通すものとする。このとき頂点 A から B に電流が流れる確率を求めよ。ただし,各辺が電流を通すか通さないかは独立で 辺以外は電流を通さないものとする。 (2) (1) で考えたような2つの四面体 ABCD と EFGH を頂点 A と F でつないだとき B から F に電流が流れる確率を求めよ。 (東大) [答] (1) p + 2p2 − 7p4 + 7p5 − 2p6 (2) p2 (1 − 2p − 7p3 + 7p4 − 7p5 )2 7 8 大量のカードがあり,各々のカードに 1,2,3,4,5,6 の数字いずれかの1つが書かれてい る。これらのカードから無作為に1枚を引くときどの数字のカードを引く確率も正であ る。さらに,3の数字のカードを引く確率は p であり,1,2,5,6 のカードを引く確率が それぞれ q に等しいとする。これらのカードから1枚を引き,その数字 a を記録し,こ のカードを戻してもう1枚を引き,その数字を b とする。このとき a + b ≤ 4 となる 事象を A,a < b となる事象を B とし,それぞれの起こる確率を P (A), P (B) とおく。 (1)E = 2P (A) + P (B) とおくとき,E を p, q で表せ。 (2)1/p, 1/q がともに自然数であるとき E の値を最大にするような p, q を求めよ。 (94 東大 5) [答] (1) p + 4q − p2 − 2q 2 (2) p= 1 1 ,q = 6 5 8 9 1 と 0 を 5 個並べた列 10110 をある人が繰り返し書き写すとする。ただし,この列を S で表し、これの第 1 回の写しを S1 で表すとき,第2回目に書き写すときは S1 を書き写 す。S1 の写しを S2 とするとき,第3回目には S2 を書き写す。以下同様に続ける。 この人が 0 を 1 に写し間違える確率は p(0 < p < 1) であり,1 を 0 に写し間違える確率 は q(0 < q < 1) であるが,それ以外の写し間違えはないものとする。第 n 回目の 写し Sn が S に一致する確率を C(n) とするとき lim C(n) n→∞ を求めよ。 (93 東大 5) [答] p3 q 2 (p + q)5 9 10 平面上に正四面体が置いてある。平面と接している面の3辺の一つを任意に選び,これを 軸として正四面体をたおす。n 回の操作の後に,最初に平面と接していた面が再び平面と 接する確率を求めよ。 (91 東大 1) [答] 1 1 [1 + 3(− )n ] 4 3 10 11 正六角形の頂点に 1 から 6 までの番号を順につける。また n 個のサイコロをふり,出た 目を番号とするすべての頂点にしるしをつけるものとする。このときしるしのついた3点 を頂点とする直角三角形が存在する確率を pn とする。 (1)p3 , p4 を求めよ (2) lim n→∞ 1 log(1 − pn ) n を求めよ。 (91 東大 1) [答] (1) 1 11 , 3 18 (2) − log 2 11 12 0 または正の整数の値をとる変数 X, Y がある。X が整数 n(n ≥ 0) の値をとる確率と Y が整数 n(n ≥ 0) をとる確率はともに pn であるとする。ここで ∞ ! pn = 1 n=0 いま,任意の整数 m, n(m ≥ 0, n ≥ 0) に対して,X = m なる事象と Y = n なる事 象は独立でありまた X + Y = n なる確率は (n + 1)pn+1 に等しいという。このとき pn (n = 0, 1, 2, …………) と ∞ ! npn n=0 の値を求めよ。 (85 東大 5) [答] 1 2n+1 , 1 12 13 n 個のボールを 2n 個の箱へ投げ入れる。各ボールはいずれかの箱に入るものとし、どの 箱に入る確率も等しいとする。どの箱にも 1 個以下のボールしか入っていない確率 pn を とする。このとき、極限値 lim n →∞ log pn n を求めよ。 (10 京大) [答] log 2 − 1 1 14 箱の中に1から N までの番号が1つずつ書かれた N 枚のカードがある。この袋から無作 為にカードを1枚取り出して戻すという試行を k 回行う。このとき,はじめから j 回目 (j = 1, 2, 3, ………, k) までに取り出してカードの番号の和を Xj とし,X1 , X2 , ………… , Xk のうちどれかが k になる確率を PN (k) とする。 (1) N ≥ 3 のとき,PN (1), PN (2), PN (3) を N で表せ。 (2) P3 (4),P3 (5) を求めよ。 (3) k ≤ N のとき,PN (k) を N と k で表せ。 (01 東工大) [答] (1) 1 N + 1 (N + 1)2 , , N N2 N3 (2) 37 121 , 81 243 (3) (N + 1)k−1 Nk 2 15 1から n までの数字がもれなく1つずつ書かれた n 枚のカードの束から同時に2枚の カードを引く。このとき引いたカードの数字のうち小さい方が3の倍数である確率を p(n) とする。 (1)p(8) を求めよ (2) 正の整数 k に対し,p(3k + 2) を求めよ (10 東工大 3) [答] (1) 1 4 (2) k 3k + 2 3 16 いびつなサイコロがあり,1から6までのそれぞれの目が出る確率が 1/6 とは限らないと する。このサイコロを2回振ったときの同じ目が出る確率を P とし,1回目に奇数,2回 目に偶数が出る確率を Q とする。 (1)P ≥ 1 6 であることを示せ。また等号が成立するための必要十分条件を求めよ (2) 1 1 3 ≥Q≥ − P 4 2 2 であることを示せ (08 東工大 3) [答] (1) どの目も 1 6 4 17 1 から 6 までの目が 1/6 の確率で出るサイコロを振り,1回目に出る目を α, 2回目に出 る目を β とする。2次式 (x − α)(x − β) = x2 + sx + t を f (x) とおき, f (x)2 = x4 + ax3 + bx2 + cx + d とする。 (1)s および t の期待値を求めよ (2)a, b, c, d の期待値を求めよ (05 東工大 2) [答] (1) −7, 49 4 (2) −14, 238 637 8281 ,− , 3 3 36 5 18 3 枚のコイン P,Q,R がある。P,Q,R の表の出る確率をそれぞれ p, q, r とする。このとき, 次の操作を n 回繰り返す。まず,P を投げて表が出れば Q を,裏が出れば R を選ぶ。次 にその選んだコインを投げて表が出れば赤玉を,裏が出れば白玉をつぼの中に入れる。 (1)n 回ともコイン Q を選び,つぼの中には k 個の赤玉が入っている確率を求めよ (2) つぼの中が赤玉だけとなる確率を求めよ (3)n = 2004, p = 1 2, q = 1 2, r = もっとも起こりやすいかも止めよ 1 5 のとき,つぼの中に何個の赤玉が入っていることが (04 東工大 3) [答] (1) n k n Ck p q (1 − q)n−k (2) [pq + (1 − p)r]n (3) 701 6 (1) 実数 a に対し,2次の正方行列 A, P, Q が5つの条件 A = aP + (a + 1)Q ,P 2 = P , Q2 = Q ,P Q = O,QP = O を満たすとする。このとき (P + Q)A = A が成立することを示せ。 (2) a は正の数として,行列 ! " a 0 A= 1 a+1 を考える。この A に対し (1) の 5 つの条件をすべて満たす P, Q を求めよ。 (3)n を2以上の整数として,2 ≤ k ≤ n を満たす整数 k に対して, ! " k 0 Ak = 1 k+1 とおく。An An−1 An−2 ……………………A2 を求めよ。 (07 東大 4) 7 xy 平面において ! " a −b b a 1 の円を C とする。f による 3 2 C の像が直線 x = に接し,かつ領域 D ={(x, y)|x > 0}に含まれるような (a, b) 全体 3 のなす図形を a, b 平面上に図示せよ。 で表される1次変換を f とし,点 (1,0) を中心とする半径 (96 東大 1) 8 xy 平面上の1次変換 f が次の3条件を満たすとする。 (i) 点 (1,0) は f により4象限の内部にうつる。 (ii) 点 (0,1) は f により 2 象限の内部にうつる。 (i) 点 (1,1) は f により 1 象限の内部にうつる。 このとき f には逆変換が存在することを示せ。また点 P の像 f ( P ) が第 1 象限の内部に あれば,点 P も第1象限にあることを示せ。 (88 東大 1) 9 行列 A= ! " a −b b a の表す xy 平面の1次変換が直線 y = 2x + 1 を直線 y = −3x − 1 へ移すとする。点 P(1,2) がうつる点を Q とし,原点を O とするとき,2直線 OP と OQ のなす角の大きさ を求めよ。 (87 東大 1) 10 a, b を実数とし, ! " a 0 A= a−b b とおく。 ! " ! " 1 1 (1) 行列 A (n = 1, 2, ………) の表す1次変換による点 P , 0 ,Q , 1 , R(1,1) の像 2 2 をそれぞれ Pn , Qn , Rn として, n 2 2 fn = 3Pn Qn + 2Qn Rn + 2Rn Pn 2 とおく。fn を a, b を用いて表せ。 (2) a = 1.1, b = 1 であるとして,fn の値を最小とするような自然数 n を求めよ。 1.1 (85 東大 4) 11 a を実数とする。 ! " x −y X= y x が X 2 − 2X + aE = O を満たすような実数 x, y を求めよ。 (96 東大 1) 12 実数 x, y, z に対して ! " x z X= z y が条件 X 2 − 4X + 3E = O を満たすとき,このような x, y を座標とする点 (x, y) が存在する範囲を図示せよ。 (87 東大 1) 13 n を自然数とする。xy 平面上で行列 ! " 1−n 1 −n(n + 1) n + 2 の表す1次変換を fn とする。 (1) 原点を通る直線で,その直線上すべてが fn により同じ直線上に移されるものが2本 あることを示し,この2直線の方程式を求めよ。 (2)(1) で得られた2直線と曲線 y = x2 によって囲まれる面積 Sn を求めよ。 (3) ∞ # 1 を求めよ。 S − 16 n=1 n (2011 東工大 1) 14 実数 a に対し,次の1次変換 f (x, y) = (ax + (a − 2)y, (a − 2)x + ay) を考える。以下の2条件を満たす直線 L が1つ存在するような a を求めよ。 1.L は点 (0,1) を通る。2. 点 Q が L 上にあれば,その f による像 f (Q) も L 上にある。 (2009 東工大 2) 15 A,B の2人がいる。投げたとき表裏の出る確率がそれぞれ 1/2 のコインが1枚あり, 最 初は A がそのコインを持っている。次の操作を繰り返す。 (i) A がコインを持っているときは, コインを投げ, 表が出れば A に1点を与え, コイン は A がそのまま持つ。裏が出れば, 両者に点を与えず,A はコインを B に渡す。 (ii) B がコインを持っているときは, コインを投げ, 表が出れば B に1点を与え, コイン は B がそのまま持つ。裏が出れば両者に点を与えず,B はコインを A に渡す。 そして A,B のいずれかが2点を獲得した時点で, 2点を獲得した方の勝利とする。例え ば, コインが表、裏、表, 表と出た場合、この時点で A は1点,B は2点を獲得しているの で B の勝利となる。 (1)A,B あわせてちょうど n 回コインを投げ終えたときに A の勝利となる確率 p(n) を求 めよ。 (2) ∞ ! p(n) n=1 を求めよ。 (2013 東大 3) 16
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