SM生産・出荷実績 単位:MT 2010年 2011年 2012年 2013年 生産

日本国内/SM事業縮小
住友化学の子会社である日本オキシランは、2015 年に計画しているエチレン設備停止をは
じめとする千葉工場再構築として、不採算事業を整理し収益の改善を図る。この一環とし
て 2015 年 5 月に千葉のSM42 万 5,000 トン設備を停止する。これにより住友化学は SM
事業から完全に撤退することになる。同社の SM は低採算な輸出販売比率が 4 割と高い為、
製造・販売を終えることとした。日本国内の SM 事業は、内需の減少や、中東・中国での
200 トン規模ともいわれる大型プラントの新増設により事業環境が悪化しており、今後も一
層厳しさを増していく見通しである。これまで日本の SM メーカーは、2011 年 3 月に三菱
化学/鹿島工場の 37.1 万トン設備、2012 年 5 月の電気化学/千葉工場の 24 万トン設備の
停止があり、現在 6 社 8 プラント計 271.2 万トンとなっている。日本オキシランが設備を
停止すると、東日本のSM能力は、出光興産/千葉工場の 21 万トンと千葉スチレンモノマ
ー/千葉工場の 27 万トンの計 48 万トンと能力が一段と縮小することになり、誘導品メー
カーは対応に追われている。一方西日本では、旭化成ケミカルズが国内石油化学事業の基
盤強化策の一環として、水島工場の 2 系列計 71 万トンの設備を有するが、2016 年 3 月を
めどに老朽化が進む 32 万トン設備を停止し、販売先も国内および自消分中心に絞る。この
結果西日本では水島工場の 1 系列 39 万トン及び太陽石油 33.5 万トン、NS スチレンモノマ
ー42.2 万トン、出光興産 34 万トンの 150 万トンとなる。旭化成ケミカルズは、日本オキシ
ランから調達分を、今後水島工場からの輸送を増やさなければならないため、川崎に SM の
貯蔵タンクを確保することを検討している。また日本からの輸出は、2016 年 3 月以降には
現在の半分程度に減るものと思われる。
SM生産・出荷実績
生産
内需
輸出
単位:MT
2010年 2011年 2012年 2013年
2941
2733
2392
2592
1525
1443
1354
1434
1465
1316
1057
1177