1, 青木研究室 2, 講師 青木 健一 (あおき けんいち) 3, 大学院生の人数 平成 27 年度(予定) :M2: 5 人,M1: 5 人(出身学科:K 3 人, OK 0 人, 2K 7 人) 4, 卒研生の人数(過去 3 年間の受け入れ実績) 平成 26 年度: 5 人(K 0 人, OK 0 人, 2K 5 人, 外部研修生 5 人) 平成 25 年度: 5 人(K 3 人, OK 0 人, 2K 2 人, 外部研修生 0 人) 平成 24 年度: 8 人(K 0 人, OK 5 人, 2K 3 人, 外部研修生 0 人) 5, 今年度(平成 27 年度)の募集について*1 5 人以内*2(当研究室で大学院進学して研究可能な方) 外部研修 5 人(大学院進学は外部研修先の指示に従ってください。 ) *1 化学系のどの学科の学生も配属希望していただいて結構です。 *2 選考方法:事前にレポート、アンケートなどを作成していただきます。その後、それらを参考に個別面接を行い、総 合的に判断して選考いたします。(全員を一次募集で決定するとは限りません。何人かの配属生を二次募集で採用する 場合もあります。)学部成績については、重要視はしませんが、大学院に進学可能な学力が備わっているかどうかの参 考にします。 6, 平成 27 年度の卒業研究テーマ 当研究室では、 「高分子」、「分子集積」、「光」をキーワードに機能性高分子材料に関する研究を行っ ています。特に、球状高分子である「デンドリマー」や、水素結合性の「ジアセチレン化合物」を用い た新規な機能性材料に着目しています。分子間相互作用を用いて、分子どうしを集積させることにより、 新しい機能性を発現させるという観点も特徴的です。今年度は、以下のような研究テーマを想定してい ます。 O O O (1) デンドリマー合成、および機能化に関する研究 O O S 当 研 究 室 で は 、「 多 段 階 交 互 付 加 (AMA, Alternate S O O O Malti-Addition) 法」という新しい手法を用いて、デンドリ O HN O O O マーを大量合成する研究を行っています。本手法を用いると、 S O O H N O O O ドリマーを成長させることができます。 O HN O O HN O 2 種類の付加反応を交互に繰り返すことにより、簡便にデン O O O O HN O O O O O S O N H O O S O O O O N H O O O S O H N O S O O O O O S O O O O O O O S O O NH O O O O S O O O 本年度は、さまざまな化学構造を持つデンドリマーの合成 O NH O を試みるとともに、デンドリマーの簡易合成法を開拓する予 O S S O 定です。また、デンドリマー末端にさまざまな官能基を導入 O し、これまでにない機能性を持つ高分子材料や、従来とは一 線を画する性能を持つ高分子材料の創製を目指します。本年 O O O O NH O O O 図 1 O O NH O O O 多段階交互付加法を用いて合成されたデ ンドリマーの化学構造(アクリレート末端) 度はデンドリマー末端に、①光反応性部位を導入した「光応答性デンドリマー」、②光重合性部位や光 架橋性部位を設けた「デンドリティックフォトポリマー」、③液晶性部位(メソゲン)や水素結合性部 位を設けた「自己組織性デンドリマー」などの合成を行い、それらの特性と機能性を詳細に検討する予 定です。 (2) 水素結合性ジアセチレン化合物を利用したπ共役高分子の調製と機能化 当研究室では、水素結合により分子どうしが線状集積し、さまざまな有機溶媒をゲル化できる新規な ジアセチレン誘導体の合成を行っています。得られたゲルに紫外線照射を行うと、ジアセチレン部位が 1,4-付加重合し、π共役ポリマーが形成します。分子構造をわずかに変化させることにより分子集合状 態が大きく変化し、その結果、ゲルの性質やその後 の光重合挙動も変化します。本年度は、このような 水素結合 知見をもとに、より高性能な光重合性ゲル化剤を開 N H N H 発するとともに、これらのゲル材料を用いて、導電 N H 性ポリマーへの応用展開を試みる予定です。(本研 N H O C 究テーマは、北海道大学・電子科学研究所との共同 O C O C O C C C C C C C C C C C C C H C N O C C C H C N O C H C N O H C N O O C N H N H O C UV照射 N H N H O C O C 共有結合 C C C C C C C C C C C C C C C C H C N O H C N O H C N O H C N O 研究ですが、実際の研究業務は当研究室にて遂行し 図 2 ます。) ク形成(左)と、紫外線照射によるπ共役ポリマー形成 ジアセチレン化合物どうしの水素結合ネットワー (3) 外部研修 光応答性有機材料に関する研究(外研:産業技術総合研究所) :アゾベンゼンなどの光異 性化反応を起こす部位を持つ新規な有機化合物を合成し、それらを巧みに利用した光応答性有機材料に 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 関する研究を行います。本研究は、つくば市にある独立行政法人・産業技術総合研究所にて研究を行い 、、 ます。(最高で3人程度受け入れ予定ですが、年度により、受け入れ人数は変動します。 ) (4) 外部研修 河川水を媒体とした地球化学基本図作成のための基礎的研究(外研:東京理科大学・理 工学部教養関研究室):山地周辺の渓流水を対象として、水質に基づく元素の空間分布を示す手法の研 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 究。野外調査と室内分析の2本柱になります。本研究は、東京理科大学野田キャンパスにて研究を行い 、、 ます。(募集人数:3人程度) 7, 要望事項 当研究室では、有機合成、物性評価、高度な機器分析など、幅広い知識を駆使して研究を進めます。 配属学生にとっては決して簡単とは言えないかもしれませんが、その分得られる充実感や達成感は大き いはずです。当研究室が希望する配属学生の人物像は以下の通りです。必ず事前に当研究室を見学し、 当研究室の研究内容や運営方針、雰囲気を良く理解してから配属希望をするようにしてください。 1、研究に熱意と好奇心を持って取り組み、良いものを創り出すためには労力を惜しまない方 2、自ら計画を立てて積極的に研究を進められる方(周囲に流されない自己管理能力のある方) 3、すぐに良い結果が出なくても挫折せず、前向きにディスカッションし、解決策を探索できる方 4、研究室運営を円滑にするための雑務を嫌がらず、協調性を持ってより良い研究室作りができる方
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