FMかつしか「子どもの生活リズム」 H26.12.9 放送分 みなさんこんにちは。 葛飾区保健所がお届けする「健康こばなし」のコーナーです。 本日は、「子どもの生活リズム」をテーマに、小菅保健センターの保健師、渡辺がお話いた します。 葛飾区では、文部科学省の「早寝早起き朝ごはん」国民運動にあわせて、子どもたちの 生活習慣の確立を目指した運動を実践しています。 子どもたちが健やかに成長していくためには、睡眠、運動、食事などで規則正しい生活 のリズムを確立していくことが大切です。 人の体には体内時計というものが備わっていて、その体内時計の働きで睡眠、体温、ホ ルモンの分泌などのリズムも刻まれています。朝の光をしっかり浴びることで体内時計を リセットし、1 日のリズムをしっかり刻むことが重要です。朝の光と日中の運動は「セロト ニン」という心を穏やかにする物質の働きを高めます。セロトニン神経がしっかり作られ ていれば、思いやりの心やマナーやルールを守る心や勉強をがんばる心などを身に着ける ことができます。逆に、セロトニン神経がうまくいかない脳では、不安が取り除かれず、 ストレスが増大します。感情のコントロールがうまくいかず、衝動性を抑えきれず、 「キレ る」子になりやすいといわています。 睡眠と合わせて1日の始まりである朝にごはんをしっかり食べることが大事です。朝ご はんは、起きて元気に活動するためのエネルギーの源です。朝食抜きでは、日中元気に活 動できないし、やる気や集中力も高まらないと言われています。 しっかりと食事をとることで活動は充実し、活動して食べることでよく眠ることができ、 さらに、眠り、活動することで食事もすすむというように、眠りと食事と活動は密接に結 びついています。 しかし、現代の子どもたちは、外遊びが減り、一日の総運動量も減り、体力が低下して きています。生活習慣の乱れからくる病気や肥満の子どもが増えています。 明るい照明の下で夜遅くまでゲームやテレビ、ビデオなどの大人の夜型生活の影響をう けて、夜更かしになりがちで睡眠時間が減少し、次の日の朝寝坊や朝食抜きにつながりま す。3 歳児では、お昼寝を含めて 1 日に 12~14 時間程度の睡眠が必要といわれています。 朝7時に起きるのであれば、遅くても夜の 8 時には寝かせてあげるように心がけましょう。 葛飾区でも夜型の子どもが多く、平成 25 年度の 3 歳児健診のアンケートの結果か らも、9 時までに寝かしつけるという家庭が38%ということでした。 子どもは夜になれば自然に寝るという訳ではなく、寝るための環境を大人がつくってあ げる必要があります。 次に、生活のリズムを整えるために、具体的に行っていただきたいポイントについてお話 いたします。 ◆まず、朝起きたら、顔を洗いましょう。 ◆カーテンを開けて、朝の光を浴びましょう。 ◆ごはんはよく噛んで、脳を活性化させましょう。特に朝食をしっかり食べましょう。 ◆朝のウンチの習慣をつけましょう。 ◆昼間は体をたっぷり動かす遊びをしましょう。 ◆夕食やお風呂は寝る2時間前までに済ませましょう。 ◆寝る時間が近づいたらテレビ・ビデオを消して、目や耳への刺激を減らしましょう。 ◆寝る前には、絵本や静かな音楽、添い寝など子どもにあった「入眠儀式」を見つけま しょう。 ◆静かな暗い部屋で寝ましょう。 それでもなかなか早寝ができない時は、早く寝かせることよりも、まずは早く起こすこ とからはじめましょう。 家族の中で大きな声で「おはよう」のあいさつを元気にしてみてください。 大人も子どもと一緒に早起きを実践すれば、子どもだけでなく、ご自身の健康にもつな がりますよ。
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