2014 年 7 月 10 日(河原崎) 総合プロジェクト <オペアンプによるアクティブフィルタ回路> フィルタ回路は、必要な信号だけを通過させる機能を持った回路である。例えば、高周波雑音を 含んだ信号を低周波信号だけを通過させるフィルタ回路を通せば、雑音の除去を行うことができる。 (a) パッシブフィルタ回路 受動素子であるコイル、コンデンサ、抵抗により構成するフィルタ回路である。主に高周波用 途に使用される。 (b) アクティブフィルタ回路 コイルを使用せず、トランジスタやオペアンプを使用するフィルタ回路である。主に低周波用 途に使用される。 各種のフィルタ回路 (a) ローパスフィルタ回路(LPF):ある周波数以下の信号を通過させるフィルタ回路。 (b) ハイパスフィルタ回路(HPF):ある周波数以上の信号を通過させるフィルタ回路。 (c) バンドパスフィルタ回路(BPF) :ある周波数域の信号を通過させるフィルタ回路。 (d) バンドエリミネートフィルタ回路(BEF) :ある周波数域以外の信号を通過させるフィルタ回路。 特に、除去する周波数域の狭い特性を持ったものをノッチフィルタ回路と呼ぶ。 オペアンプによるローパスフィルタ回路 以下にオペアンプによるローパスフィルタ回路を示す。 これは、反転増幅回路であるから、伝達関数(入力と出力の比)は次のようになる。 1 R v 1 1 jωC G ( jω)= i = − × =− 2 × 1 vo R1 R 1 jωCR 2 + 1 R2 + j ωC R2 遮断周波数fc は、利得 20 log | G ( jω) |= 20 log 1 = −3[dB] となる周波数である。 2 したがって、遮断周波数fc は、ωCR2=1 となる周波数である。 したがって、ω=2πf c = 1 1 となり、 f c = となる。 2πCR 2 CR 2 ローパスフィルタの周波数特性 ローパスフィルタ回路の実験 (1) 以下のオペアンプによるローパスフィルタ回路をブレッドボード上に作成する。 (2) 発振器(ファンクションジェネレータ)から±1[V]のサイン波電圧を入力する。 (3) サイン波の周波数を変更しながら、入力電圧と出力電圧をオシロスコープで測定する。 測定結果は、以下の表に記入する。 (4) 測定結果から、片対数グラフに周波数特性のボード線図を作成する。 周波数 f[Hz] 入力電圧 Vi[V] 出力電圧 Vo[V] 利得Gv=20log|Vo/Vi| [dB] 100 300 500 700 900 1K 3K 5K 7K 9K 10K 30K 50K 70K 100K
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