Gard Alert:イラン産原油のSTSオペレーション

Gard Alert:イラン産原油のSTSオペレーション
ここ数か月間、アラブ首長国連邦のコールファカン(Khor Fakkan)港では、イラン産の原油を適用制裁
措置に違反して Ship to Ship (STS)を用いて輸出しようと企てた船主が取締の標的とされています。いず
れもイラン産原油と記されており、STS 予定日の数日前にイラクのバスラ港で母船に積み替えられてい
たものです。
こちらは、英文記事「Gard Alert: STS operations involving Iranian origin crude oil」(2015 年 1 月 16 日付)の和訳です。
昨今の密輸作業では、貨物の本当の産地を偽装するために相当に手の込んだことが行われている可能性
があることが分かっています。貨物書類も一見問題のないように体裁が整えられてあり、制裁対象者が
関与している証拠も見つけられないようにしてあります。
当組合は、イラン産原油の輸送に関与した船舶に対して保険を提供することはできず、該当貨物が荷積
みされた場合は直ちに保険が解除されます(約款(船舶)の第 25.4 条)。したがって、適用される制裁
措置に違反してイラン産原油の輸送を行った場合、深刻な結果をもたらしかねないことにご注意くださ
い。例えば、米国法の下、制裁適用免除となっていない国へイラン産原油を輸送した場合、関係する船
舶、船主、関係当事者は、米国当局から強制措置を受ける可能性があります。
オマーン湾またはペルシャ湾での STS に関与される場合、最大限の注意を払い、十分な調査を実施する
ようにしてください。これには、貨物を受け取る前に、当該地域で母船が実際に貨物書類に記載された
港でその貨物を荷積みしたのかどうか、港湾代理店に確認することなどが含まれます。また、用船契約
に制裁に関する適切な条項を盛り込むようにしてください。
これらの問題に関するご質問は、Kjetil Eivindstad(Chief Legal Counsel)、Claudia Botero-Gotz(Senior Lawyer, Defence Claims)、
Malin Petré Gustavi(Lawyer, Group Legal)、または Tore Svinøy(Senior Lawyer, Group Legal)またはガードジャパン株式
会社(Email: [email protected])までお願いします。Gard ウェブサイト内の「Sanctions」セクションもご覧ください。
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さい。
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