Gard Alert:カナダ - 海上輸送キャリアコード取得対象者に関する最新情報

Gard Alert:カナダ - 海上輸送キャリアコード取得対象者に関する最新情報
こちらは、英文記事「Gard Alert: Canada - marine mode carrier code eligibility update」(2015 年 2 月 17 日付)の和訳です。
商業貨物を積載してカナダ国境を通過する運送人は、その頻度を問わず、カナダ国境サービス庁(Canada
Border Services Agency [CBSA])に情報を申告するためのキャリアコードを保持していなければなりま
せん。今般CBSAは、海上輸送キャリアコードの取得対象者についてさらなる明確化を行いました。 1
過去のGard Alertにおいて、CBSAがカナダに貨物を輸送するすべての民間運送人に対し、輸送機関と貨物
の情報を入港前に電子申告するための有効なキャリアコードを取得することを求めていることについて
お伝えしました。2 この要求事項は、カナダの港湾や空港内において貨物をより迅速かつ効率的に動かせ
るようにするために設定された貿易円滑化プログラムである、CBSAの貨物情報事前申告(Advance
Commercial Information [ACI])プログラムの一部を形成するものです。
CBSA は Customs Notice (CN) 14-029 において、海上輸送の複雑性によりキャリアコードの取得対象基準
について混乱が生じていると述べた上で、保証に関する要求事項と取得対象基準に関する追加の説明を
行っています。
海上輸送キャリアコードの取得対象者
CBSA は、キャリアコードの対象となるか否かを判断する基準として、運送人を、「カナダ国内に、また
はカナダから国外に特定貨物を輸送する輸送機関を運用する国際商業輸送に関与している者」と定義し
ています。さらに、「輸送機関を運用する」という用語を、「輸送機関を法的に保護および管理するこ
と」と定義しています。CN 14-029 では、海上輸送でのキャリアコードの取得対象に関する下記の追加
説明が提供されています。
1
本記事はカナダ、モントリオールの Gard コレスポンデンツ Borden Ladner Gervais LLP からの情報に基づき作成されたも
のです。
2
「Gard Alert: Canada – carrier codes and pre-arrival conveyance messages(カナダ – キャリアコードおよび輸送機関に
関する入港前メッセージ)
(英文)
」
(2013 年 6 月 11 日付)および「Gard Alert: Canada carrier codes – update(カナダ
のキャリアコード - 最新情報)
(英文)」
(2013 年 8 月 24 日付)
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法的に保護するとは以下の立場
を意味する:
-
-
管理は次のとおり定義される:
船主
リース契約または賃貸借契
約に基づく賃借人
賃貸借契約に基づく用船者
購入価格が支払われるまで、
または一定の条件が満たさ
れるまで、供給元が当該の輸
送機関に対する権利を留保
することを定める条件付き
販売契約または分割払い購
入契約に基づく購入者
抵当権設定者
輸送機関の使用に関する意
思決定に責任を有する者で
あり、したがって、輸送機関
をどのように、どこで調達す
るかを決定する者
非対象者(ただし、下記に限定
されない):
-
船舶代理店
カナダにおいて船会社を代
表する外国企業の子会社
船舶の日々の運航に責任を
有する管理会社
船舶の使用に関して何らの
役割を果たさない船主(銀行
等)
Gard では、上記に基づき、船舶を法的に保護および管理する事業体、したがって海上輸送キャリアコー
ドの取得・保持対象の事業体は、船主または定期用船者のいずれかであると理解しています。
カナダ現地の Gard のコレスポンデンツによると、これまで保持していた海事代理店のキャリアコードは
2015 年 3 月 31 日で失効する予定ですが、キャリアコード申請に関して運送人から寄せられるフィード
バックによって、この日付は変更される可能性があるとのことです。また、CBSA が、船会社や海事代理
店に対し、講じるべき次のステップと新しいキャリアコードポリシーの遵守期限については、CBSA にコ
ンタクトをとった上で判断すること求めるレターを送付しているとの情報も得ています。
保税キャリアコードまたは非保税キャリアコード
以前お伝えしたとおり、CBSA は、船内にある貨物を含め、引渡しが完了していない貨物をカナダでの最
初の到着港(FPOA)から次の港に輸送する場合には保証証書が必要になるため、海上運送人に対し、保
税キャリアコードを申請するよう強く推奨しています。これには、事故による緊急停船や当局による検
査も含まれます。
そうした状況下にある運送人が保証証書をまだ持っていない場合は、保証証書を入手し、キャリアコー
ドを非保税コードから保税コードに切り替えるプロセスを完了する間で、手続きを前に進めることはで
きません。CBSA によると、このプロセスには最大 3 営業日を要する可能性があるとのことです。
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助言
まだ CBSA にコンタクトをとっておらず、新しいキャリアコード取得の手続きを開始していない場合は、
近々CBSA からレターが送付されてくると思われますが、公示された期限(2015 年 3 月 31 日)前に時
間的余裕を持って CBSA との対話手段を確立しておくことを推奨いたします。こうすることで、新しいキ
ャリアコードが船舶運航者に与える影響を CBSA に十分に知らせることが可能になり、また、個々の状況
に最も適した遵守計画の作成と期限の設定を行えるようになります。
CBSA は、キャリアコードの申請プロセスに役立つ手引書(CBSA Guidelines - Marine Carrier Code
Application Process)を発行しています。
本情報は一般的な情報提供のみを目的としています。発行時において提供する情報の正確性および品質の保証には細心の注意を払ってい
ますが、Gard は本情報に依拠することによって生じるいかなる種類の損失または損害に対して一切の責任を負いません。
本情報は日本のメンバー、クライアントおよびその他の利害関係者に対するサービスの一環として、ガードジャパン株式会社により英文
から和文に翻訳されております。翻訳の正確性については十分な注意をしておりますが、翻訳された和文は参考上のものであり、すべて
の点において原文である英文の完全な翻訳であることを証するものではありません。したがって、ガードジャパン株式会社は、原文との
内容の不一致については、一切責任を負いません。翻訳文についてご不明な点などありましたらガードジャパン株式会社までご連絡くだ
さい。
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