パイオニアが家庭用AV事業で提携合意

NEWS RELEASE
2014年6月25日
パイオニアが家庭用AV事業で提携合意―格付は変えず
パイオニア(証券コード:6773、発行体格付=BB+、方向性は安定的)は 24 日、家庭用 AV(音響・映
像)機器事業について、香港の投資ファンド及び同業のオンキヨー(6628、発行体格付なし)と資本・
業務提携に関し具体的な検討を開始することで基本合意したと発表した。これに伴い、パイオニアの
100%子会社であるパイオニアホームエレクトロニクス株の 51%を提携先のファンドに譲渡する予定。
パイオニアは、カーナビ、カーオーディオといったカーエレクトロニクス事業と、家庭用 AV 機器やプ
ロ向けの DJ 機器などで構成されるホームエレクトロニクス事業を兼営するが、カーエレクトロニクス事
業が収益の大半を稼ぐ。ホームエレクトロニクス事業は、DJ 機器こそ安定した利益を稼いでいるものの、
光ディスクや、今回の提携対象の家庭用 AV 機器などの採算が厳しく事業全体では低収益にとどまる。
家庭用 AV 機器の事業は、市場が成熟しているうえ、モバイル端末の普及もあって消費者の視聴スタイ
ルが変化しており、難しい環境に直面している。今回の提携をテコに事業の立て直しを図るとともに、
事業を担う子会社が連結対象から外れることで、パイオニアのリスク軽減につながる可能性がある。
もっとも、パイオニアホームエレクトロニクス株の譲渡の時期や金額、パイオニアが維持する出資比
率、提携後の具体的な戦略などは、今後の協議により決めていく。再編に伴う費用が発生するかどうか
も確認していく必要があるが、財務基盤が揺らぐような事態は想定しにくい。今回の提携発表をもって
格付は変えない。
この先、カーエレクトロニクス事業の競争力向上とホームエレクトロニクス事業の立て直しにより収
益基盤を安定させ、財務基盤の改善にも結びつけられるか見守る。
主任格付アナリスト:保坂 真司
格付アナリスト:永井 荘一郎
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