情報提供資料 マーケットレポート 2015年2月3日作成 オーストラリア、予想外の1年6カ月ぶりとなる利下げを実施 今回のポイント オーストラリアの中央銀行は、2月3日に政策金利の引き下げを決定しました。政策金利の変更は2013 年8月以来となります。 今回の予想外の利下げを受け、金融市場では、国債利回りは大きく低下(価格は上昇)し、 オーストラリアドルは対円、対米ドルで大きく下落しています。 オーストラリアの景況感は、今年に入りやや持ち直し、原油価格も足元で底打ちの兆しを見せ始めてお り、今後オーストラリアドルの動きは徐々に安定するとみています。 政策金利の推移 金融政策について (2012年2月3日∼2015年2月3日) (%) 4.5 2月3日、中央銀行(豪州準備銀行)は政策金利 を0.25%引き下げ、過去最低水準となる2.25%と することを決定しました(2月4日から適用)。政策 金利の引き下げは2013年8月以来1年6カ月ぶりと なります。 4.0 3.5 3.0 中央銀行が発表した声明文では、世界経済は 緩やかな成長が予想される中、原油価格などが急 落したことでインフレを抑制しており、オーストラリア は中期のトレンドを下回るペースの景況感を示し ています。また、オーストラリアドルについては、足 元数カ月では対米ドルで下落基調となっているも のの、相対的にまだ割高な水準にあります。これら の状況を踏まえ、中央銀行は今回利下げを実施 することで、需要を支え、潜在成長率の引き上げと インフレ率の上昇を促進するとしています。 2.5 2.0 12/2 12/8 13/2 13/8 14/2 14/8 15/2 (年/月) ※政策金利はキャッシュレートを使用しています。 (出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) インフレ率の推移 (2011年10-12月期∼2014年10-12月期) (%) 3.5 3.0 マーケットの反応 2.5 2015年に入り原油価格の下落が一段と加速し、 世界的なインフレ率の低下に対する懸念が高まる 中、欧州、カナダなどの各国・地域では利下げ対 応がとられる環境にありました。ただし、市場参加 者の大半は今回の会合では政策金利の据え置き を予想しており、今回の利下げは驚きをもって受け 止められました。 2.0 1.5 1.0 0.5 11/12 12/6 12/12 13/6 13/12 14/6 14/12 (年/月) ※インフレ率は消費者物価指数(前年比)を使用しています。 (出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) ※上記の見通しは作成時点のものであり、事前の予告なく変更される場合があります。上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末 のご注意事項等を必ずご確認ください。 商 号 等 / DIAMアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 1/3 150203情報豪政策金利-1 情報提供資料 マーケットレポート 今回の政策決定を受けて国債利回りは、10年 国債利回りが2.4%台から2.2%台、5年国債利 回りが2.0%台から1.8%台となるなど、幅広い年 限で低下(価格は上昇)する展開となっています。 また、為替市場でもオーストラリアドルは、対米 ドルで0.78米ドルから0.76米ドル、対円で91円台 から89円台と大きく下落しています。 金利の推移 4.5 4.0 債券 価格 3.5 3.0 2.5 今後の市場見通し 上昇 中国の製造業の業況悪化を背景とした鉄鉱石 および天然ガス市況の大幅な悪化や住宅投資 抑制の動きから軟調となってきたオーストラリア経 済ですが、今年に入り貿易収支、住宅建設や雇 用などの統計が事前予想よりも上回る内容となり ました。また、原油価格についても予断は許さな い状況ではあるものの、足元では底打ちの兆し が見られ始めています。以上のことから、中央銀 行は当面は金融緩和効果などもあわせて経済情 勢を見極める環境となり、更なる追加緩和の姿勢 を打ち出す可能性は低いと考えています。 このため、債券市場では国債利回り(および価 格)が横ばいの動きとなる可能性が高いとみてい ます。また、金利水準が切り下がったことでオー ストラリアドルは上値の重い動きとなることが予 想されますが、円高が進みにくい環境であること から、円に対しては横ばいの動きになるなど、 徐々に安定するとみています。 (2012年2月2日∼2015年2月2日) (%) 下落 2.0 12/2 12/8 13/2 13/8 14/2 14/8 15/2 ※金利はオーストラリアの10年物国債利回りを使用しています。(年/月) (出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) 為替の推移 (2012年2月2日∼2015年2月2日) 現地通貨 高 (円) (米ドル) 110 1.10 105 1.05 100 1.00 為替 95 レート 90 0.95 85 0.85 0.90 80 豪ドル/円(左軸) 0.80 75 豪ドル/米ドル(右軸) 0.75 現地通貨70 安 12/2 0.70 12/8 13/2 13/8 14/2 14/8 15/2 (年/月) (出所:BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) ※上記の見通しは作成時点のものであり、事前の予告なく変更される場合があります。上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末 のご注意事項等を必ずご確認ください。 2/3 情報提供資料 マーケットレポート 3/3
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