4 年生 数理情報工学演習第二A 確率過程と組み合わせ論 レポート課題 担当:数理 4 研助教 松井 千尋 [email protected] 以下のレポート課題を 3 問以上 解き,締切日 5/14 (水) までに 工学部 6 号館 432 号室のポスト に提出すること. 問 1 要素 [3] から成る shape λ = (2, 1) の semi-standard Young tableaux (SSYT) に対応する Schur 関数を求めよ. α (T ) α2 (T ) x2 ··· ヒント: ある SSYT T に現れる自然数 n の回数を αn (T ) として xT = x1 1 定義すると,要素 [N ] から成る shape λ の SSYT に対応する Schur 関数は ∑ sλ = xT と (1) T で与えられる. 問 2 要素 [n] から成る shape λ の SSYT の個数が以下で与えられることを示せ: ∏ sλ (1, . . . , 1, 0, . . . , 0) = 1≤i<j≤n λi − λj + j − i . j−i (2) ただし,要素 [n] から成る shape λ の SSYT に対応する Schur 関数は sλ (x1 , . . . , xn , 0, . . . , 0) = det(xjλi +n−i )1≤i,j≤n det(xjn−i )1≤i,j≤n (3) で与えられることを用いてよい. 問 3 wi,j を幾何分布 P[wi,j = k] = (1 − q)q k にしたがう確率変数とする.図 1 のように wi,j をマ ス目 (i, j) に配置した w 盤上において,ΠM,N を (1, 1) から (M, N ) への right/down paths の集合とするとき,次の量を定義する: } { ∑ G∗ (M, N ) = max (wi,j + 1) . (4) π∈ΠM,N (i,j)∈π このとき,確率 (1 − q) で箱が一つ付け加わる Young diagram の成長過程において,位置 (M, N ) に箱が一つ付け加わる時刻が k であることと, G∗ (M, N ) = k は同値であることを 示せ. 問 4 前問で定義した確率変数 wi,j に対して,次の量を導入する: S(M, N ) = M ∑ N ∑ wi,j . (5) i=1 j=1 このとき,確率 P[S(M, N ) = k] が ♯MkM,N (1 − q)M N q k で与えられることを証明せよ.た だし,♯MkM,N は M × N 個のマス目から成る w 盤のうち,wi,j の和が k であるようなも のの個数のことである. 1 w11 w12 w13 w21 w22 w23 w31 w32 w33 j i 図 1: 確率変数 wi,j が割り当てられた w 盤. 問 5 次の等式が成り立つとき,規格化定数 ZM,N を求めよ: ∞ ∑ ∑ ∏ λi − λj + j − 1 j−i ∏ λi − λj + j − 1 j−i 1≤i<j≤N k=0 λ⊢k,λ1 ≤t 1≤i<j≤M ( ) N ∑ ∏ ∏ 1 hi + M − N 2 = (hi − hj ) q hi . ZM,N h i N i=1 1≤i<j≤N P[G(M, N ) ≤ t] = (6) h∈N max{hj }≤t+N −1 ただし,hi = λi + N − i とする. 問 6 q = 1 − γ1 の幾何分布にしたがう変数 Xγ を考える.このとき, γ1 Xγ は γ → ∞ の極限で パラメータ 1 の指数分布にしたがう確率変数になることを示せ. 問 7 式 (6) において q → 1 − γ1 と置き換え,さらに極限 γ → ∞ を取ったものを P[H(M, N ) ≤ t] と置く.このとき,P[H(M, N ) ≤ t] が以下の積分で与えられることを確認せよ: P[H(M, N ) ≤ t] = 1 ∫ ′ ZM,N ∏ [0,t]N (xi − xj )2 1≤i<j≤N N ∏ −N −xj N xM e d x. j (7) j=1 ′ ただし ZM,N は以下で与えられる規格化定数である: ′ ZM,N = N ∏ j! (M − N + j − 1)!. j=1 2 (8)
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