幾何学的類似性を利用した 土木構造物点群データの形状モデリング

幾何学的類似性を利用した
土木構造物点群データの形状モデリング
道川 隆士
大阪大学 環境イノベーションデザインセンター
2015年11月12日
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研究背景
• 既存土木構造物の維持管理の効率化
- 長寿命化による戦略的な建て替え
• CIM (Civil Information Modeling)
- 維持管理を含むすべての情報を3次元モデルに集約
- 古い構造物には3次元モデルが存在しない
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レーザースキャナを用いた
構造物のモデル生成
• 物体の表面を点の集合(点群)として取得可能
- CADなどで使えるようにするにはポリゴンが必要
- 点群のポリゴン化は様々な事例あり
- プロダクトモデル化にはパーツ分離が必要
?
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本研究の着想
• 構造物には,局所的な類似性が見られる
- 類似性を用いてモデリングを簡略できないか?
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提案手法
• 幾何学的類似性を使って点群をパーツに分離し,
ポリゴンを生成
- 類似した箇所を見つける(マッチング)
- 代表点群からポリゴンを生成する(ポリゴン化)
- ポリゴンを配置する(位置合わせ)
CIMモデル
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Shape context descriptor [Mori05]
による局所領域マッチング
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Fast reject schema [Attene10]による
高速化
• 明らかに異なる箇所を検索対象から除外すること
で高速化
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ポリゴン生成
• 類似した点群から代表を選択し,ポリゴンを生成
- Poisson Surface Reconstruction [Kazhdan06] を利用
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位置合わせ
• ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズム[Besl1991]
- 対応する点のペア(p, q) の距離が最小になるような変
換(R, t)を繰り返し計算で求める
• 初期位置合わせが重要
- 類似マッチング結果が利用可能
(R,t)
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様々なデータとの統合
• 提案手法は様々な入力とキーとすることが可能
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点群から作成したポリゴンモデルを
用いた維持管理システム[種村15]
• xBIM toolkitを用いたプロパティ編集
- 維持管理情報の更新に利用可能
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実験結果
• MMSで計測した点群データ(一部を利用)
- 鳴尾川河口付近(西宮市) (141,270 pnts)
- 大阪モノレール(茨木市,吹田市) (97,654 pnts)
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結果(鳴尾川河口堤防) (238,947 faces)
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結果(モノレール)(99,569 faces)
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議論(1)
• 品質
- 検索ミスは発生せず,ポリゴン生成を実現
- 形状の品質は代表ポリゴンに依存
- ICPによる位置合わせで微細なズレが発生
• 計算時間
- 10万点程度の点群で1分程度 (Intel Core i7-3770K
(3.50GHz), RAM: 32GB)
- 類似性の評価にほとんどの時間を使用
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議論(2)
• 応用
- マッチングを利用した欠損,経年変化評価
- インスタンスの利用によるデータ圧縮
• 制限事項
- パーツがある程度離れていること
- 意味的構造に着目したポリゴン化にはユーザが定義し
た検索キーが必要
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まとめ
• 幾何学的類似性による点群のポリゴン化手法
- 類似部品が多い構造物の効率的なモデリングに有効
- 長大な構造物のモデル生成に有効
• 今後の展望
-
提案手法の高度化
維持管理業務への応用の開拓
ソフトウェアの実用化
計測データの公開
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参考文献
[Mori05] Mori et al., “Efficient shape matching using shape
contexts”, IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine
Intelligence,Vol. 27,No. 11,pp. 1832-1837,2005
[Kazhdan06] Kazhdan et al., “Poisson Surface Reconstruction”,
Proc. symposium on Geometry processing,pp. 61-70,2006
[Attene10] Attene et al.,“The Fast Reject Schema for Part-in-Whole
3D Shape Matching”, Proc. EG Symp. on 3D Object Retrieval,pp.
23-30,2010
[種村15]種村貴士, “点群データを用いた構造物のオブジェクトモ
デルの生成と属性データ付与による4Dシステムの開発”,大阪大
学工学研究科環境・エネルギー工学専攻修士論文, 2015
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