mbed簡易筋電センサの ソフトウェア

第2部
第
9章
mbed.org でソースコード公開中!
mbed 簡易筋電センサの
ソフトウェア
長嶋 洋一
筋電センサ出力波形モニタ用
使用するUSB-シリアル変換器用
ドライバはインストールしておく
簡易筋電センサ
パソコン
XBee
mbed互換ボード
無線
Nucleo F401RE
モジュール
アナ
ログ
基板
マイ
コン
XBee
無線
モジュール
シリ
アル
波形取得と信号処理を行う
プログラム.mbedの筆者
のページに公開
画像表示ソフト
ウェアMax6.1
シリアル
X-CTUというソフトウェアを
使って事前にパソコンから通
信レート等を設定しておく
USBUSB
シリアル
変換器
本稿ではMacを使
ったがWindowsで
も同様なことが
できる
簡易筋電センサの出力波形のモニタ
や,mbedで行う信号処理のパラメ
ータ検討に使った
図 1 簡易筋電センサで使ったソフトウェア
必要なソフトウェア
mbed 簡易筋電センサで必要なソフトウェアを図 1
に示します.mbed 開発環境を用意してマイコン・プ
ログラムを作成する以外にも以下のいくつかのソフト
ウェアを使いました.
・
・USB - シリアル変換器用ドライバ
・その他:XBee 無線モジュール設定用 X-CTU
Max6(画像表示ソフトウェアとして使用)
本稿では,mbed 用マイコン・プログラムで行って
いる以下の処理について主に解説していきます.
ステップ 1:A-D 変換用タイマ割り込みプログラム
ステップ 2:A-D 変換プログラム
〈各種信号処理〉
ステップ 3:XBee 無線用シリアル通信プログラム
各種信号処理とプログラムについては以降の章で個
別に説明することとします.
USB- シ リ ア ル 変 換 器 用 ド ラ イ バ や XBee 無 線 モ
ジュール設定用ソフトウェア X-CTU については誌面
の都合で説明を割愛します.
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マイコン・プログラムの主な処理
図 2 にプログラムのメイン・ルーチンのフローを示
します.このメイン・ルーチンに入る前に,ポートや
パラメータの初期化とともに,
・タイマ割り込みの設定
・シリアル受信割り込みの設定
を行っています.タイマ割り込みルーチンが呼ばれる
と,タイマ広域変数をインクリメントするだけで返り
ます.シリアル受信割り込みルーチンが呼ばれると,
受信データを受信 FIFO に積むだけで返ります.
メイン・ルーチンではフローのように,まず XBee
送信 FIFO をチェックして,送信すべきデータが積ま
れていれば,ポーリングで送信ポートのバッファ・エ
ンプティを確認して 1 バイトのデータを XBee 経由で
送信します.
次にタイマ広域変数が A-D 変換のサンプリング間
隔(0.1ms)までインクリメントされたかを確認して,
達していれば 1 チャネル目の A-D 変換を行います.こ
の A-D 変換された筋電データの生情報に対して,アー
ティファクトのチェック,全波整流処理,ハム除去の
2015 年 4 月号