症例報告 ~HCからMSでの立脚の安定~

2014/9/30
はじめに
症例報告
~HCからMSでの立脚の安定に
着目して~
①
 今回のテーマが「一症例から学ぶ力」とい
うことで自分のこの一年の臨床の中で思い
出に残っている左片麻痺患者様で歩容に着
目して発表させていただこうと思います。
世田谷記念病院 理学療法士
樋口 明伸
はじめに ②
歩行時問題点
HCからMSでの立脚の安定に着目
 今回、左片麻痺を呈した70代男性を担
現象
 HC時の四頭筋の収縮速度の遅延
 肩甲骨外転下制
 HC~MS時の骨盤左回旋
etc...
●機能
 前脛骨筋、ハムストリングス遠心性収縮の不十分
 胸鎖乳突筋の伸展筋代償
 大腿筋膜張筋への寄りかかり
 中殿筋の出力不十分
 腹側部の筋緊張・出力低下
etc...
臨床推論①
HCからMSでの立脚の安定に着目
臨床推論②
当した。理学療法時間の中で歩行のHC
~MSの安定に着目し介入を行い、その
効果と臨床思考を報告する。
 また、表面筋電図を用いて治療効果に
ついても見当したので発表させていた
だきたいと思います。

腸腰筋・中殿筋の出力不十分

大腿筋膜張筋へのよりかかり
踵骨の回外、距骨の内側変位、内側縦アーチ
の減少
腓骨の下制
大腿筋膜張筋の下方への伸張、大腿二頭筋の後方下制
大腿筋膜張筋、大腿二頭筋の筋緊張亢進

腹側部の筋緊張・出力低下
麻痺側骨盤後傾

上部平衡系不十分
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2014/9/30
①介入
②介入
• インソールを作製し足部を整えた
 前額面上での中殿筋・腸腰筋の促通
●踵骨の回外の抑制
●踵骨からの腸腰筋への促通
●距骨の正中化
●内側アーチの補助
介入時の表面筋電図

中殿筋に表面筋電図を張り治療効果の介入前後で
の収縮反応・速度に変化が見られた。
治療効果

歩行速度の増大

非麻痺側の歩幅増大
治療効果推論
上部平衡系・麻痺側中殿筋・腸腰筋の促通
立脚期が安定し、立脚時間の向上
非麻痺側の筋緊張緩和
歩行速度の増大
ご清聴ありがとうございました。
非麻痺側の歩幅増大
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