難関大突破講座 <確率率率> Lumiere 数学専門塾: 1 問題編 2 確率の基礎 <くじ引きの確率> 【1】7本のくじのなかに当たりくじが3本ある。このくじをまず甲が2本引き、次に乙が2本 引く。ただし、引いたくじはもとに戻さないものとする。このとき、次の問に答えよ。 (1)甲が1本だけ当たる確率を求めよ。 (2)甲が1本だけ当たり、なおかつ乙も1本だけ当たる確率を求めよ。 (3)乙が1本だけ当たる確率を求めよ。 (琉球大) <電流が流れる確率> 【2】 p を 0 < p < 1 をみたす実数とする。 (1)四面体 ABCD の各辺はそれぞれ確率 p で電流を通す ものとする。このとき、頂点 A から B に電流が流れる 確率を求めよ。ただし、各辺が電流を通すか通さないか は独立で、辺以外は電流を通さないものとする。 (2)(1)で考えたような2つの四面体 ABCD と EFGH を図のように頂点 A と E でつないだとき、 頂点 B から F に電流が流れる確率を求めよ。 (東京大) 3 <独立試行で動かす針の位置の確率> 【3】正三角形の頂点を反時計回りに A, B, C と名付け、ある頂点に1つの石が置いてある。 次のゲームを行う。 袋の中に黒玉3個、白玉2個の計5個の玉が入っている。この袋から中を見ずに2個の玉を取り出 してもとに戻す。この1回の試行で、もし黒玉2個の場合反時計回りに、白玉2個の場合時計回り に隣の頂点に石を動かす。ただし、白玉1個と黒玉1個の場合には動かさない。 このとき、以下の問に答えよ。 (1)1回の試行で、黒玉2個を取り出す確率と、白玉2個を取り出す確率を求めよ。 (2)最初に石を置いた頂点を A とする。4回の試行を続けた後、石が頂点 C にある確率を求めよ。 (岐阜大) 4 サイコロの問題 <さいころの目による変量> 【4】サイコロを4回振って出た目を順に X1 , X2 , X 3 , X 4 とし、 Y = 2 X1 −1 , 2 X2 −1 , 2 X3 −1 , 2 X4 −1 と定義する。 (1) Y が奇数となる確率を求めよ。 (2) Y が4の倍数となる確率を求めよ。 (大阪市立大) <4個のさいころの目の出方についての確率> 【5】4つのさいころを同時に振るとき、次の確率を求めよ。なお、どのように求めたのか、 その説明を必ず述べよ。 (1)4つのさいころに同じ目が出る確率。 (2)3つのさいころに同じ目が出て、他の1つにはその目と異なる目が出る確率。 (3)2つの異なる目がそれぞれ2つずつ出る確率。 (4)2つのさいころに同じ目が出て、他の2つにはその目と異なりかつ互いに異なる目が出る確率。 (5)連続した4つの自然数の目が出る確率。 (山形大) 5 <4の倍数となる確率と期待値> 【6】3個のさいころを同時に振る試行において、出た目の数の積が4で割り切れる事象を A とする。 (1)事象 A が起こる確率 P ( A ) を求めよ。 (2)この試行を4回繰り返したとき、事象 A が2回以上起こる確率を求めよ。 (3)この試行を n 回繰り返したとき、事象 A が k 回起これば X = 3k で確率変数 X を定義する。 このとき、 X の期待値 E ( X ) を求めよ。 (北海道大) <独立の判定> 【7】さいころを2回振って最初に出た目を X 、次に出た目を Y とする。さらに、 Y が奇数のときは 3回目に振って出た目を Z とし、 Y が偶数のときには最初に出た目 X を Z とする。また a を 1 ! a ! 6 である自然数とする。このとき次の問に答えよ。 (1) Z = a である確率 P ( Z = a ) を求めよ。 (2) Y = a である事象と X + Z = 3 である事象は独立かどうかを調べよ。 (鹿児島大) 6 玉を取り出す問題 <赤球、白玉の箱への入れ方の確率> 【8】赤い玉が3個と白い玉が6個合わせて9個の玉がある。また箱が3つある。 次の問に答えよ。 (1)9個の玉を無作為に1列に並べるとき、赤い玉が3個連続して並ぶ確率を求めよ。 (2)9個の玉を無作為に3個ずつ分けて3つの箱に入れるとき、それぞれの箱の中に赤い玉が1個 と白い玉が2個ずつ入る確率を求めよ。 (3)9個の玉を1個ずつ3つの箱から無作為に選んだ箱に入れるとき、それぞれの箱の中に赤い玉 が1個と白い玉が2個ずつ入る確率を求めよ。 (京都府立大) <一方の色の玉をすべて取り出す回数の期待値> 【9】赤玉と白玉が入っている箱と、表の出る確率が p ( 0 < p < 1) である硬貨が1枚ある。この硬 貨を投げて表が出れば箱の中から赤玉を1個取り出し、裏がでれば箱の中から白玉を1個取り出す、 という試行を行う。ただし、一度箱から取り出した玉は、もとに戻さない。いま、赤玉3個と白玉 3個が入っている箱に対してこの試行を繰り返し、箱の中から赤玉を全部取り出すかまたは白玉を 全部取り出したとき、試行を終了するものとする。試行がちょうど n 回で終了する確率を pn とし、 s = p (1 − p ) とする。 (1) p3 および p4 を s を用いて表せ。 (2)終了するまで行われる試行の回数の期待値を s を用いて表せ。 (3)(2)で求めた期待値の最大値とそれを与える p の値を求めよ。 (広島大) 7 <同時に5個の玉を取り出すときの確率> 【10】袋の中に赤玉が4個、白玉が3個、黒玉が3個入っている。この袋から同時に5個の玉を 取り出すとき、以下の問に答えよ。 (1)取り出した5個の玉に含まれる赤玉の個数を X とするとき、 X の確率分布を表で示し、期待値 E ( X ) を求めよ。 (2)取り出した5個の玉に含まれる赤玉の個数と白玉の個数の積を Y とするとき、 Y の確率分布を 表で示し、期待値 E ( X ) を求めよ。 (愛知教育大) 8 カードを取り出す問題 <2枚のカードの大きい方、小さい方の期待値> 【11】 n ( n ! 2 ) 枚のカードに、1, 2, 3, !, n の数字が1つずつ記入されている。このカードの中から 無作為に2枚のカードを抜き取ったとき、カードの数字のうち小さい方を X 、大きい方を Y とする。 このとき、次の問いに答えよ。 (1) X = k となる確率を求めよ。ただし、 k は 1, 2, 3, !, n のいずれかの数字とする。 (2) X の期待値を求めよ。 (3) Y の期待値を求めよ。 (4) X + Y の期待値を求めよ。 (宇都宮大) <カードの数の積が5の倍数、10の倍数である確率> 【12】9枚のカードに1から9までの数字が1つずつ記してある。このカードの中から任意に1枚 を抜き出し、その数字を記録し、もとのカードのなかに戻すという操作を n 回繰り返す。 (1)記録された数の積が5で割り切れる確率を求めよ。 (2)記録された数の積が10で割り切れる確率を求めよ。 (名古屋大) <カードの数の話の期待値> 【13】何も書かれていない4枚のカードが入った袋がある。この袋からカードを1枚取り出して以 下ルールに従って処理を行い、その袋に戻す操作を繰り返す。 ルール:第 n 回目( n = 1, 2, 3, ! )に取り出したカードが未記入ならば n と書いて袋にもどし、 記入済みならばそのまま袋にもどす。カードを取り出す操作を4回繰り返したとき (1)4回目に未記入のカードが取り出される確率を求めよ。 (2)4回目が終わったとき、カードに記入された数の和の期待値を求めよ。 (名古屋市立大) 9 ランダムウォーク <さいころによる数直線上の点の移動> 【14】数直線上を、原点 O から出発して動く点 A があるとする。1つのさいころを振り、その出た 目が1のとき点 A を右に1動かし、出た目が 2, 3 のときは右に2動かすものとする。 また、出た目が3のとき左に1動かし、出た目が 5, 6 のときは左に2動かすものとする。 このとき、さいころを5回振った後に点 A が原点にある確率を求めよ。 (東北大) 10 確率の最大 <確率の最大> 【15】 箱の中に1番から N 番までの番号札が1枚ずつ合計 N 枚入っている。この箱から同時に 4枚の番号札を取り出す。この4枚の札の中で、最小の番号が3である確率が3である確率 を PN とする。ただし、 N ≥ 6 とする。 (1) PN を求めよ。 (2) PN < PN +1 となる N をすべて求めよ。 (3) PN を最大にする N とその最大値を求めよ。 (宮城教育大) 11 確率漸化式 <確率漸化式> 【16】 A, B, C の3人がそれぞれ1枚ずつ札をもっている。最初、 B が赤札、他の2人は白札をも っている。赤札をもっている人がコインを投げて、表が出れば A と B のもっている札を交換する。 裏が出れば B と C がもっている札を交換する。これを n 回繰り返したとき、最初に A, B, C が赤札を もっている確率をそれぞれ pn , qn , rn とする。次の問に答えよ。 (1) n = 1, 2 のとき、 pn , qn , rn を求めよ。 (2) pn , qn , rn を n を用いて表せ。 (お茶の水大) ※このテーマの問題は、 『漸化式殲滅講座2』 をご購⼊入いただき、マスターしてください。 12 確率の極限 <ある状態に先になると勝ちとするゲームに勝つ確率> 【17】次の問に答えよ。 (1)2人で交互に硬貨を投げる。いずれか一方が表を出すまで投げ続け、表を出した人を勝ちちす る。先に投げた人が勝つ確率は である。 (2)2人で交互に2枚の硬貨を同時に投げる。いずれか一方が2枚とも表を出すまで投げ続け、 2枚とも表を出した人を勝ちとする。先に投げた人が勝つ確率は である。 (会津大) < n 個の袋から3枚の金色のカードを取り出す確率の極限> 【18】 n 個の袋があり、それぞれの袋には金色のカード3枚と銀色のカード ( 3n − 3) 枚入っている。 それぞれの袋から1枚ずつカードを抜き出すとき、確率変数 Xn を抜き出された金色のカードの枚数 とおく。 (1) X 4 が値3をとる確率 P ( X 4 = 3) 、および値2をとる確率 P ( X 4 = 2 ) を求めよ。 (2)金色のカードを1枚抜き出すごとに賞金100円を受け取る。 n = 4 のときに受け取る賞金の 期待値を求めよ。 (3)一般の n ( n ≥ 3) について、 Xn が3つなる確率 P ( Xn = 3) を求めよ。 (4) lim P ( Xn = 3) を求めよ。 (九州大) n→∞ 13 期待値と分散 <分散の求め方> 【19】5個の銅貨 Ck ( k = 1, 2, !, 5 ) を同時に投げる。確率変数 X k は銅貨 Ck の表が出たら X k = 1 裏が出たら X k = −1 として定めるものとする。 このとき、確率変数 Y = ( X1 + X2 + X 3 + X 4 + X5 ) の平均値と分散を求めよ。 (信州大) 2 < z = aX − bY の期待値、分散> 【20】1から4までの数字を1つずつ書いた4個の球が袋の中に入っている。この袋の中から球を 同時に2個取り出すとき、番号の大きい方を X 、小さい方を Y とする。 (1) X の確率分布を求めそれを表で表せ。さらにこの表から X の期待値と分散を求めよ。 5 (2) aX − bY で表される確率変数 Z の期待値を5、分散を としたい。定数と b の値を求めよ。 3 (帯広畜産大) <二項分布> 【21】座標平面上の点 P の移動を大小2つのさいころを同時に投げて決める。大きい方のさいころ の目が偶数のとき点 P を x 軸の正の方向に1だけ動かし、奇数のときはそのままとする。 さらに、小さいさいころの目が3の倍数のとき点 P を y 軸の正の方向に1だけ動かし、その他の場 合はそのままとする。最初 P が原点にあり、このような試行を n 回繰り返した後の点 P の座標を ( xn , yn ) とするとき、以下の問に答えよ。 (1) xn の平均と分散を求めよ。 (2) xn 2 の平均を求めよ。 (3)原点、( xn , 0 ) , P, ( 0, yn ) の4点を結んでできる四角形の面積を S とする。ただし、xn = 0 または、 yn = 0 のときは S = 0 とする。 S の平均と分散を求めよ。 (三重大) 14
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