⽣命医科学域セミナー 演題:野生由来マウス系統の多様性に基づく 多因子疾患モデルの遺伝解析 演者:小出 剛 国立遺伝学研究所マウス開発研究室・准教授 (動物飼育実験施設長) 日時:平成28年1月28日(木)17:00~ 会場:4A483室 要旨: マウスは実験動物の一つとして、様々な生命医科学分野の研究に用いら れてきました。私たちは、一般に用いられている実験用系統のみならず、 野生系統を用いた研究を進めています。野生系統は、系統間での高い遺 伝的多様性に加え、野生マウス本来の高いストレス応答性を示す特徴があ ります。ストレス応答性は多因子形質であり、その遺伝的基盤解明はヒトの 身近な不安障害などの遺伝的要因解明にもつながると期待されます。私 たちはこれまでに、野生系統が示す様々な多因子行動表現型に関連する 遺伝子探索を進めてきました。本日は、系統比較、遺伝学的解析、分子遺 伝学的解析、ゲノム解析を通じて明らかにしてきたストレス応答性に関わる 遺伝的要因の解析を進めた研究についてご紹介します。また、野生系統と 実験用系統を用いた研究からヒト精神疾患研究に貢献する可能性につい てもご紹介したいと思います。 連絡先:医学医療系 高橋 智(内線7516)
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