平成28年 1月 学校だより 第 9 号 北区立なでしこ小学校 URL:http://www.kita-tky.ed.jp/~es18 「心の眼・感じる心・聞く力」 校長 早 川 勉 「新年あけましておめでとうございます。 」 皆様には、新たな希望を胸に清新なお気持ちで新年をお迎えになったこととお慶び申し上げます。どうぞ本 年もよろしくお願い申し上げます。 今年は三箇日とも穏やかな好天に恵まれ、ご家族でのお正月も楽しく過ごされたことと存じます。 さて、昨年は校舎改築に伴い、これまで長い間お世話になった旧校舎に感謝の心を表す様々な行事を行いま した。旧校舎にとっては、なでしこ小学校の子供たちの心を育てる最後の教育的ご奉公として役立ち、一人一 人の子供たちの心の中にいつまでも故郷として生き続けるでしょう。続く移転作業はこの行事と並行して進め られ、夏休み明け9月に現仮校舎への移転が行われました。 移転への準備期間を区切りとして、夏休み明けで年度途中の9月移転から数えて約4ヶ月、新たな環境での 教育活動に乗り出しましたが、本校の永い歴史の中でもこれだけ短期間に大きく変化し大きく動いたことは前 例がなく、活動全てが急を要し新たな取り組みとなりました。決して平坦な歩みではありませんでした。これ からもまだ環境改善の道のりは中途であります。しかし、学校での環境が大きく変化したことが、なでしこ小 学校の子供たちと保護者・教職員・地域・関係する全ての皆様の心を強くつなぐ絆となり、更により一層強い結束 力となる頼もしく、嬉しい効果も生んでいます。 ここに平成28年の幕開けの時を迎え、また新たな出発の時、強いなでしこ小学校を目指して27年度のま とめの時及び28年度に向けての確かな歩みを進めていきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 さて、昨年から年頭のご挨拶は「夢」についてお話しています。一人一人の夢は希望に満ちた将来の希望で あり、目指す目標であります。それはとりもなおさず社会全体の夢に結実し、思いやりと感謝の心に満ちた幸 せな社会、 「夢の社会」の実現に向けた目標の実現を推し進めることになります。一人一人の「夢」、とりわけ 子供たちの夢は自身が進むべき道を示す「道標」であるとともに、私達が未来を託す宝石となり光を放つもの となります。磨いて、また磨いて益々輝かせることが私達大人の責務であります。とお話させていただきまし たが、この「夢」は人の「心」と密接に結びついています。子供たちに夢を尋ねることは、心を尋ねることと 同じです。大切なことや大切なものは、とても沢山ある数々のことで、これら殆どは決して目に見えるもので はありません。例えば「心」、「命」、「愛情」、「時間」、「思い出」、「絆」、「勇気」、「空気」、「痛み」、 「思いやり」、「感謝」、「音」、「光」、そして「夢」、まだまだ沢山あります。人の心の在り方は、見えるもの と見えないものの捉え方にあると思います。目に見えるものだけがすべてではありません。見えないものの中 にこそ、本当に大切なものがあると言われるように、人の人間性や社会性・道徳性の根っこは、人の心の声を 聞くことができるか、人の痛みがわかるか、人の或いは自分の心をはっきりと感じることができるか、見える か、もの言わぬ「物達」や身近な自然の力に感謝と畏敬の念をもつことができるか。自分の「良心」を感じる かなど、見えないものを見る力「心の眼」と「感じる心」・「聞く力」をもつことは、一人一人の幸せを守るこ とに通じます。 人が生活すること、生きることの中で、いつも見えているものと見えないけれど見えるもの、感じるもの・ 聞こえるもの。この三つの事柄をいつも意識することが「心の眼」・「感じる心」・「聞く力」を育むと思います。 このことは教育もまったく同じです。なでしこ小学校が目指す「心が先にある教育」の推進は、 「心で見る力・ 感じる心・聞く力」を育てます。 本年もまた本校の教育活動に対しまして、ご家庭そして地域の皆様の一層のご理解とご支援をいただき、力 強く未来を切り開く子供たちになりますよう、教職員一同全力で取り組みますことをお誓い申し上げまして、 新年のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
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