2016年2月号 事務局レポート 掲載しました!

2016/2 vol.55
特定非営利活動法人
中小企業販路開拓支援協議会
〒732-0052
広島市東区光町1丁目12番16号
株式会社流通プランニング研究所内
TEL 082-263-1153 FAX 082-263-1154
E-mail [email protected]
HP http://www.hanrokaitaku.or.jp/
このサービスは、登録された支援専門家が行う、支援のフォローアップの一環として行っ
ているものです。経営革新や経営改善に取り組まれた企業の「計画実施」を、公的支援
機関(商工会、商工会議所等)とともに継続的に支援することを目的としています。
Contents
■事務局からのごあいさつ
■経営発達支援事業に関する情報交換会開催
■伴走型支援構築に関するガイドライン
■中小企業大学校への登壇 経営革新、販路開拓
■専門家対象研修 兵庫県芦屋市 東京
■実践!販路開拓塾 高松商工会議所
■コンテンツを開発されました 兵庫県㈱ピーナッツ
■理事長からのひとこと
■支援実績
第55号(1)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年2月10日
事務局からのごあいさつ
新年よりマイナンバー制度がはじまりますが、翌年には消費税増税、並びに軽減
税率導入に伴う事務負担の増加が予想されます。
加えてTPP、米国の金利引き上げ、原油安など、経済情勢も極めて不安です。
といつも心配ごとをつづってしまいますが、この不安があたり前なのかもしれません
事務局長
川上 正人
経営発達支援事業に関する情報交換会 開催
色々な疑問が解消した価値ある情報交換会
【開催要領】
■開催テーマ 経営発達支援事業に関する情報交換会
(特非)中小企業販路開拓支援協議会
■日 時
平成27年11月14日(土)13:00から17:00
■場 所
三宮ユニオンホテル会議室(神戸市中央区)
■参加者
14名(支援機関10名、専門家4名)
■主 催
高知商工会議所の平島さんが発案
この情報交換会は、他の商工会議所がどのようにされている
のか話を聞いてみたいという、お酒の席での話しから呼びか
けさせて頂いたものです。
自分たちがしていることは正しいのか、他にもっとよい方法が
ないのかというふとした疑問を聞く相手がいないとのことや誰
にそういう質問をしたら期待する答えが得られるのかが、わ
からないという話でした。
昨年、平島さんをお招きして、岡山県笠岡市で支援のあり方
についての勉強会をしたことがあります。同じ商工会議所で
ありながら、笠岡商工会議所のひとたちもとても参考になった
ようでした。
ある意味進んでいる高知商工会議所にも課題はあります。
であれば、その答えを持っていそうなひと、同様な課題を抱え
ているひとを一堂に会して議論することはとても有益なことだ
と考え、みなさんに声をかけさせて頂き、この情報交換会を開
催することができました。
▼ちょうどいい人数だった
全員に意見を求めることができる限界ともいえる
北陸、関西、四国の支援機関
北から福井商工会議所、大津商工会議所、丹波市商工会、豊岡市商工会、高
知商工会議所から各2名、ご参加頂きました。
土曜日という休日、そして交通費など費用は自己負担でありながら、これだけ
広範囲に参集頂けたことは、とてもありがたいことです。
私がお声がけさせて頂いた基準は、「経営革新塾」「販路開拓塾」「交流会」と、
私が提案するメニューをすべて取り上げて頂いており(丹波市商工会を除い
て)、支援体制の成功事例を生み出せると可能性です。進行度合いは異なりま
すが、先を走っているところ、これから走り出そうとされているところと多彩な顔
ぶれが集いました。
北海道、東京、関西、広島の専門家
▼専門家の3名
手前から津田さん、笹山さん
松井さん
専門家も厳選しました。たくさんでなく、経営発
達支援事業に一定の知識を有した方にご出席
頂きました。
この中で最も国の政策や経営発達支援計画
に関して造詣の深い松井正明さん、北海道の
商工会連合会で経営発達支援事業をサポート
している笹山喜市さん、兵庫県篠山市商工会
の第一回認定をサポートされた津田弘一さん、
そして私。
専門家は、これから経営発達支援事業に対し
て、どのような貢献が期待されているか学ぶ
目的で参加しています。
▼高知商工会議所は日本で最先端を走る
リーダーの平島さんとサブリーダーの茂井さん
情報交換のテーマ
以下のテーマについて討論しました。
1.経営発達支援計画の意義
2.ひとの量的不足、意識
3.案件の発掘方法
4.【指針①②】計画策定への誘引、事後フォロー
5.【指針③】需要動向調査の実施
6.【指針④】新たな需要の開拓に寄与する事業の実施
7.連携に関すること
8.中小企業診断士の役割
太字を重点テーマとする。
第55号(2)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年2月10日
わからないことが、わからない
既に伴走型支援体制が確立できている商工会議所
今回、第一回認定を受けられた高知商工会議所と第二回認定を受けられた福井商工会議
所のリーダーにご参加頂くことができました。高知商工会議所は、既に成功事例が生み出
せる伴走型支援体制を構築されています。今後の課題は、若手人材の育成だそうです。福
井商工会議所は、高知とは異なる方法での伴走型支援体制を構築されようとしています。
この原稿執筆段階は、まだ議論の途中ですが、全国の範となる取り組みを行われています。
▼福井商工会議所は既に結果を出している
リーダーの藤川さんと参謀の岩本さん
これから伴走型支援体制を整備する
商工会議所と商工会
▼豊岡市商工会はやる気まんまん
リーダー廣岡課長と参謀の梅谷さん
丹波市商工会の支援力は一部備わっていて、後頁にてご紹介する谷水
加工板工業㈱は塩見眞吾指導員の伴走支援を受けられています。
伴走型支援とは、一昨年改正された小規模支援法に規定さ
れた概念であり、これまでの経営改善事業をさらに進化させ、
経営状況の分析、事業計画策定、及び実施支援を行うことで、
利益の確保に資する支援を行うものです。
ここでネックとなるのが、まず「経営状況の分析」です。
補助金申請のための事業計画策定の経験が豊富でも、本質
的な企業の強みや経営課題抽出を行うことができるひとはご
く少数です。今回参加者の中で、高知と福井は経験豊富な人
材がおられますが、他のところはまだこれからです。
事業計画を立てることはもとより、この後のフォローアップもう
まくできていません。数が多いことや、何から手をつけてよい
かわからないというのが、その原因のようです。
努力はしているが、答えが見出せていない、というのが、これ
から支援体制整備に取り組むところの共通課題です。
一方で、大津商工会議所はやや進んでいます。大谷芳弘氏
を招いて広報に力を注いでおられます。このレポートが届くこ
ろには共同プレスリリースが開催され、市内商工業者とマスコ
ミとの間をつなぐ事業も立ち上げるとのご紹介がありました。
▼丹波市商工会は、沈着冷静
後藤さんと塩見さんは、できることを着実に取り組むと宣言された
みなさんから、模索しながら新たなことにも取り組まれている
様子が複数伝えられました。
みんなが知りたいこと、聞きたいこと
どちらかといえば、実際に支援する際の課題というよりも、支援対
象者をいかに確保していくのかが課題の中心とされています。
支援対象者を効率よく見つけていく方法がイメージできていなけ
れば、当然、その先がイメージできません。
課題は、極めて初歩的なこととされています。
2.ひとの量的不足、意識
少人数で、何が、どこまでできるのか、やるべきか
3.案件の発掘方法
セミナーを企画しても集まらないが、本当に支援できるのか
4.計画策定への誘引、事後フォロー
まったく手をつけてこなかったが、何から始めるべきか
8.中小企業診断士の役割
何をどのように手伝えば、商工会、商工会議所に貢献できるのか
検討課題は8つありましたが、特に上記4点に重点を置いて協議
されました。
▼大津商工会議所は、ひたすら前向き
藤本さんと矢島さんは、大いに参考になったとのこと
第55号(3)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
松井正明先生が得意技を披露
平成28年2月10日
自己紹介を30分して、ひとをあきさせないのが松井先生のすごいところ。
もっと聞きたい、もっとみたいと誰もが感じたはずです。
目を見張るプレゼンテーション
スピーチを松井さんに依頼したのは、理由があります。
セミナーのひと集めは話の内容よりも、ひとを楽しませるこ
とが大切であり、こんな方法があるという、驚きの手法を参
加された方に知って頂きたかったからです。
自己紹介ですから、普通はおもしろいものではありません。
ひとのたどってきた経緯やその間の仕事などの話は、本来
すぐにあきてしまいます。ところが違うのです。
ひとが興味を抱くような話法、スクリーンに映し出される映
像によって、理解が難しい、経営革新や販路開拓を、説明
できるようになるのです。
3年前に私もはじめて拝見して感動しました。そのためにあ
えて時間をとってプレゼン頂いたのです。
改めて感じたことですが、このような一芸に秀でた専門家を
リストアップしてシラバスをまとめ、必要とされる支援機関
に協議会がご紹介できれば喜ばれると。早速、今年取り組
みを始めます。
▼松井先生は、百貨店での広報を仕事に携わっていた
思わずクスクス笑える、不思議な30分の自己紹介
わかったこと、役にたったこと
松井正明先生の見立てのご紹介されました。
経営発達支援計画は努力目標ではない。義務であり自らが課した
責務である。本来やるべきことを、自らがやると決めて申請したも
のを国が審査して認めること。そうであれば、努力したけどできませ
んでしたは通用しない。とのことでした。
計画認定がスタートであり、ゴールではない。であれば、努力を積
み重ねて取り組みを進めていくべきであり、できて当たり前にならな
ければいけない。その実現のため以下の項目を協議しました。
▼一斉に松井先生に注目されるみなさん
はじめて見るプレゼンに、一堂驚き
2.ひとの量的不足、意識
まず必要な作業とそうでない作業を仕分けして、必要な作業に取り組む時
間を把握すること。誰もができる方法を決めること。
3.案件の発掘方法
経営課題を有した小規模事業者はたくさん存在し、その情報を有していると
ころから紹介されること。その前に信頼される体制をつくること。
4.【指針①②】計画策定への誘引、事後フォロー
支援が何であるか具体的にメニューに落とし込みこと。支援を受けた事業
者自らの口で、どういう支援を受けて、どのような成果があったか伝えること。
8.中小企業診断士の役割
とにもかくにもやる気を起きるようにモチベーションを高めること。俯瞰的で、
かつ具体的の両面から迷わず行動に移せるようアドバイスすること。
などが、示されました。
▼きっと、日本一高いモチベーション
高知の茂井さんは、日本一になると宣言されました
情報交換は、休憩を除いて実質3時間程度の討議で行いま
した。ひとりひとり順を追って見解を問う方法で行い、答えが
なさそうな質問であっても的確な意見が得られ、これでかな
りの疑問がとけたはずです。特に体験したひとの意見は説
得力があり、難しいことのように思えることでも、見方を変え
ればできるようになるという、まさに思い込みが払拭される
時間を過ごすことができました。
今回の参加者すべてが成功事例になれるよう、協議会も微
力ながら貢献したいと感じました。
▼この中から先進的事例が出てくる予感
進んでいるもの同士が情報交換するから、さらに進む
第55号(4)
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年2月10日
有意義な懇親会
連絡が取り合える
「ふとした疑問を気軽に問えるところは少なく、こうしたつながりが得ら
れれば、いつでも質問ができる」ことが参加者からの喜びの声でした。
進んだ商工会議所がこれから新たに取り組む商工会議所を伴走型
で支援するイメージです。小規模事業者でも商工会でもひとが主体
である限り不慣れなことには助けが必要。この本質は変わることはあ
りません。このあと二次会へと続き、終了は日付が替わっていました。
▼東京で診断士の人材育成に取り組む松井先生
新しいアイデアを惜しみなく提供する
現場の本音が聞ける数少ない場
お酒が入る前からみんなリラックスしていました。
このレポートに普段から目を通されていたことによって、事
前にどんなひとかがわかっている効果だと思います。
それよりも、無理にお誘いするのでなく、自発的にご参加
頂いた方のみをお招きしたからかもしれません。
私が、ここで得た情報とこれまでの経験が、(以下でご紹
介する)伴走型支援体制構築ガイドラインに反映されてい
ます。
▼狭い店内で全員揃って記念撮影
来年も、またお会いしましょう
完成!伴走型支援体制構築に関するガイドライン
高知商工会議所で実証された方式に基づく
経営発達支援計画の認定が12月で3回を終えました。これまでに多数の認定を受けられていますが、最近、
こんな相談を受けています。その多くは「認定ありきで、この先どうすすめていけばよいかわからない」「計
画は認定を受けたが、すすめ方が具体的でない」。このような要望を受けて、ガイドラインを作成しました。
▼伴走型支援体制を構築するためのロードマップ
支援体制の構築方法を体系化して、詳しく方法をご説明している
ガイドラインのアウトライン
▼ガイドラインの表紙 Ver.2.0 全19ページ
このガイドラインの内容に基づいた専門家対
象研修を、来年度も開催します。
学ぶ内容は、「やり方」でなく「教え方」とし、こ
れから増えてくる見込みの経営指導員研修講
師を養成する目的です。専門家のみなさまの
ご参加をお待ちしています。
ガイドラインは12月に作成し、1月にはVre.2.0と既にリニューアルしていま
す。初版を多くの方々にみて頂き、わかりにくいところや追加したほうがよいこ
となどのアドバイスを得て、ほぼ倍のページに内容を充実させています。
構成は「支援体制構築施策」と「支援力向上施策」の2本柱です。
支援体制構築は、一般の企業と同様に、商品(ここでは支援)を広く周知させ、
体験利用してもらうなどにて見込み客を集め、データベース化していくことを内
容とします。その概念図が上記です。
支援力向上は、このレポートに登場する専門家対象研修で行っていることが
ベースです。短期間で着実に技能が高まる実績を持ち、その方法も会得でき
ています。解答をもらった終わりでなく、レビューを受けることで着実に技能が
高まります。
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第55号(5)
平成28年2月10日
経営革新支援の進め方研修 大学校東京校
足立美由希さんにご登壇いただく
【開催要領】
■開催テーマ 経営革新支援のすすめ方
■主 催
中小企業大学校 東京校
■日 時
平成27年11月27日(金)13時40分から16時40分
■場 所
中小企業大学校 東京校(東京都東大和市)
■対象者 全国の中小企業支援機関の支援担当者
兵庫県西脇市で、防災用の毛布を製造販売される足立さんは、
とても努力家です。とともに、勇ましさも卓越しています。
親孝行のため家業へ
おとうさんの力にもっとなり
たいと考え、就職先も決まっ
ていましたが、針路を変えて
家業に入られたそうです。
「経験がない」ことを弱みと
せず「先入観もない」という
強みに変えて日々奮闘され ▼足立美由希さん
ています。
あどけなさが残るが同社の実質営業部長
▼成功事例をお話される足立さん
先入観がないことから、何でも挑戦できるそうです
堂々のプレゼテーション
今年の2月、はじめて足立さんの個別相談を行いました。足
立さんの所属される地区の商工会とは、ご縁がなかったの
ですが、兵庫県養父市のピーナッツさんが開催されたマー
ケティング人材育成事業の中で、はじめてまとまった時間、
お話することができました。約1年前、必要なことの多くが準
備できていなかった印象がありますが、その後準備を着々
と進められ、いまや成功事例が語れるようになりました。
最近の武勇伝(笑)もたくさん紹介頂きました。
▼事例の前に、仲のよい、三姉妹のご紹介
やっぱり、どこまでも家族思いのひとであった
加東市商工会 篠原靖尚指導員にも協力頂く
伴走支援される篠原指導員
右も左もわからなかったころ、頼りにされていた
経営指導員さんです。いまは異動で管轄が異
なっていますが、継続して見守られ、必要を感じ
られた際は声をかけられているそうです。
最初は、セミナーの案内から。まだそれほど昔
の話ではありません。足立さんは、そこで商工
会の存在を知り、その後持続化補助金やものづ
くり補助金の採択を受けて、次々と新商品を開
発されています。そこに継続して付き添われて
いたのが篠原さんです。
▼篠原さんは根っからの世話好きなのか?
実家は、足立さんと同業者とのこと
▼約1時間、これまでを振り返る
失敗したことも数多くあったがそれが糧となる
有意義なお話
展示会にたくさん出展することで、
色々な話が舞い込んでくるが、なかな
かものにならないという苦労話を披露
頂きました。
みんな同じ道を通るということも自覚
されており、今後の取り組みと展望に
ついてお話されました。販路開拓は、
ねばり強く、あきらめないこと、そうす
れば運も向いてくる・・・・らしいです。
▼活発な質疑応答に対応される足立さん
どんな質問にも、すべて堂々と即答される
▼当時の様子を回顧されご紹介頂く
たくさんの企業の伴走型支援を実践される
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第55号(6)
平成28年2月10日
販路開拓支援の進め方研修 大学校東京校
谷水ゆかりさんに
ご登壇いただく
【開催要領】
■開催テーマ 営業・販路支援(販路開拓支援の進め方)
■主 催
中小企業大学校 東京校
■日 時
平成27年12月16日(水)9時40分から12時40分
■場 所
中小企業大学校 東京校(東京都東大和市)
■対象者 全国の中小企業支援機関の支援担当者
例年のことですが11月、12月は連
続して経営者をお招きしています。
前頁でご紹介した足立さんとは、
同じ兵庫県で親交があります。
たまたま偶然ですが、続いての兵
庫県です。
谷水さんは、誰もが納得する実績
を、この数年で積み重ねてこられ
ました。数年前に出会ったころとは
別人のように、余裕と貫禄を感じさ
せられます。
▼自分のペースで話される谷水さん
独特のオーラが発せられていた
話し方はプロ、話す内容は期待すること
谷水さんは、このレポートによく登場されると思いますが、
色々なところでの講演されているからです。
話は何でもいいというのでなく、期待する話をしてもらいた
いというひとにお願いしますが、何を期待しているかを心
得ておられるためお願いが集中してしまいます。
▼講義に集中される受講者
このあと活発な質疑応答と終了後の名刺交換が延々と続く
みんなで記念撮影
両端は、この講座を担当される中小企業基盤整備機構の村田さん
(右)と小泉さん(左)です。いつものことですが、この研修のためにわ
ざわざ現地まで赴かれます。小泉さんは、谷水さんの会社を訪れた
際に、実験プラントを見て感激されたそうです。
▼生々しい体験を語られる谷水さん
未知の造船業界に対して、販路開拓に取り組む苦労をご紹介
人選が毎年大変
ここ最近は、個別相談の依頼が減り、新たな成功事例が
枯渇するのではないかと心配していましたが、どうやら杞
憂となりそうです。これから伴走型で支援する体制を各地
で構築される動きが始まっており、個別相談の機会も増え
ていく見込みです。
大学校には、かなりたくさんの方にご依頼させて頂きまし
たが、いつも人選がかなり大変です。
単なる取り組み事例でなく、結果を求められるからです。
しかしはじめてであった時は、誰が結果を出せるのかわか
りませんが、最近、ようやくわかってきました。目利き力が
高まってきたのかもしれません。
▼講義終了後の撮影
無事に終えることができ、みんなほっとしました
.
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第55号(7)
販路開拓塾 開催!
【開催要領】
■開催テーマ 実践!販路開拓塾
■主 催
高松商工会議所
■日 時
平成27年12月7日(月)8日(火)
■場 所
高松商工会議所 会議室 (香川県高松市)
■参加者
15名 経営者、創業者、後継者のみなさま
香川県と他県との違い
香川県はおもしろい。あまりきたことがないためか、すべ
てが新鮮でした。地元のひとが気づいていない、たまた
まかもしれない香川県の特徴をまとめると。
平成28年2月10日
高松商工会議所
高松で初めての販路開拓
今春、高知商工会議所茂井さんのご
紹介で、持続化補助金を申請するた
めの事業計画作成セミナーにお招き
頂きました。
厚かましい私は、これもお勧めです、
と販路開拓研修の提案書をお届けし
たのですが、その甲斐あって、販路
開拓塾も開催して頂くことができまし
た。受講者のうち何人かは、春にも
お越し頂いた方々です。
続けてご参加頂けるうれしいですね。
○英会話教室が2社も来た
○盆栽を商売にしているひとがいて伝統ある文化とも思
えるが実は新商品開発に取り組んでいる
○アスパラガスの販売方法を農協ではなく、商工会議所
で学ぶひとがいる
○なんと隣の徳島県からも2名参加があった
などです。とても思い出に残る高松での二日間でした。
▼演習の時間は、しんと静まりかえります
初日は、地元民放TVの取材が入り、夕方放映されました。
受講者の感想
多かったのは「方法がわかったこと」でした。これは、どの地区で行って
も同じです。方法はないものという思い込みをされている方が圧倒的に
多いようです。今回は、特に「気づきました」「考えを改めました」的な反
省するコメントが多かったような気がします。それと、今後も深堀してい
く、続けていくという未来への決意、というと大げさですが、このようなコ
メントを頂けると役に立てたかな、と少しうれしくなりますね。
▼全員がPC持参で真剣に取り組む
販路開拓研修は、手書きよりもやっぱりパソコンがいい
顧客管理支援パッケージ 開発
5つ目のコンテンツ誕生する
販路開拓は、事業計画で策定した目標を達成するための支援として、
これからも重要性が変わることはありませんが、販路開拓に成功した
企業が次に何に取り組むかといえば「顧客管理」です。
せっかく獲得できた顧客や取引先に、うまく対応できていない場合、す
ぐに取引がなくなってしまいます。そうした対応不足によって、新たに
獲得した顧客だけでなく、これまで長年取引していた顧客までをも失う
ことは、これまでの努力をすべて無にしてしまうことになります。
例えば経営改善を進める上で、できることから優先して取り組もうとす
れば、取引のない未知の顧客を対象に不確実なことを考えるよりも、
いま取引のある顧客に対応したほうが早く結果がでることは明らかで
あるように顧客管理はとても重要です。
そのような観点から、これまでの販路開拓支援のパッケージを
◆販路開拓支援[新規顧客獲得支援]
◆顧客管理支援[既存顧客維持・関係強化支援]
として区別し、販路開拓支援パッケージの後半部分にあたる顧客管理
のための取り組みを別途支援する方式に変えました。
今後、研修を通じてみなさまにご提供します。
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第55号(8)
セミナーレポート
平成28年2月10日
東京商工会議所
【開催要領】
■開催テーマ 効果的な販路開拓の進め方
■主 催
東京商工会議所 東京都よろず支援拠点
■日 時
平成27年11月17日(火)14:00から16:00
■場 所
東京商工会議所 会議室(東京都中央区)
■参加者
経営者、営業担当者等約60名
丸の内で夢が実現する
ちょっとうれしくて、記事にしました。家内と東京駅近くに
行くと、いつかあそこで仕事がしたいと丸の内東京商工
会議所を目標としていたものです。それがやっと念願か
ないました。創業してから22年目、夢の実現です。それぐ
らいハードルが高いのですが、理由があります。
金綱さんに感謝
東京には、たくさん中小企
業診断士がいます。交通費
もかかりません。なので相
当な理由がなければ、出番
を与えてもらえないのです。
金綱さんの紹介なくしては
ありえない講演機会でした。
ありがとうございました。
▼本会理事 金綱潤さん
よろず支援拠点コーディネーター
専門家対象 経営状況分析、及び財務分析実務研修 兵庫県芦屋市
【開催要領】
■開催テーマ 経営状況分析、及び財務分析実務研修
■主 催
㈱流通プランニング研究所
■日 時
平成27年11月21日(土)22日(日)
10:00から17:00
■場 所
芦屋市商工会 会議室(兵庫県芦屋市)
■参加者
税理士等6名
関西ではじめての経営状況分析研修
今年は全体で3回を予定した関西地区の研修です。少し人数も減っ
ては来ていますが、ある理由から来年も継続しようと考えています。
これまでは「経営改善計画」を作成するための「財務分析」が研修
テーマでしたが「経営環境」を分析することができなければ「財務分
析」もできないことに気がついたからです。
今回は、経営環境分析と財務分析を同時に行いました。
▼新たな受講生も2名参加された
経営環境や財務の分析手法を必要とするひとは、確実に存在する
受講生の感想
(税理士mさん)
今回は、新しい経営環境分析が加わり、企業概要、商材は何か何故選
ばれるのか買ってくれる人はどんな人かといった基本的なことですが、
内部環境や外部環境、幹・枝・葉といった基本プラスどこにどのように何
をシートに記載するのかが混乱し最後まで終えることができなかったと
思いました。
あと、レビューで皆様のシートにと比較した時に、私のシートはお客様や
第3者が見た時読みずらく伝わらない文章となっていることに気づきまし
た。それは、イメージできる文章となっているかの違いだと思いました。
▼初日は6時の終了予定が8時を超えた
経営環境分析は、想像以上に時間がかかる
次回は、半年後になるので、今までの分析、お客様の分析、自分自身
の分析シートをつくり次の研修に備えます。
ありがとうございました。
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
第55号(9)
専門家対象 事業計画策定研修
平成28年2月10日
東京都中央区
事業計画の本質を知る
【開催要領】
■開催テーマ 事業計画策定研修
■主 催
㈱流通プランニング研究所
■日 時
平成27年10月31日(土)11月1日(日)
10:00から17:00
■場 所
東京都中央区 会議室(中央区秋葉原)
■参加者
中小企業診断士等6名
私は、正しい事業計画とは
「知りたいことが書いてあること」と定義しています。
何を目指しているのか[目的と目標]
どうやって達成するのか[達成手段や取り組み]
なぜする必要があるのか[経営課題や脅威]
なぜその方法を選ぶのか[強みや事業機会]
本当にできるのか[実現可能性]
それは正しいのか[事業性]
誰を相手に何を売るのか[事業領域]
どこが新しいのか[新規性]
など、あげればきりがありませんが、知りたいこと、聞きたい
ことの多くは「疑問に思うこと」であるともいえます。
今回は分析する前に、ひとが作成した計画書をみんなでレ
ビューして、何が欠けているのか評価することからはじめま
した。本当に正しい事業計画とは、どのようなものであるか
を知らずして、よい計画書はつくれません。
▼東京も芦屋と同じく、こじんまりした人数
関西と同じく、この方々が相互に研鑽できる仲間だ
計画書は気づくためのツール
ひとの欠点はよく見えますが、自分の欠点は見えません。わかっ
ていること、わかっていないことは、文字にして考えを可視化して
みることによって瞬時にわかります。事業計画は、自分に足りな
いことに気づくためのツールなのです。
▼コンテンツをつくった遠藤光輔さん
作ったことで、福島から初仕事が得られていた
▼めきめき力がつく中谷浩子さん
芦屋にも東京にも参加される。それは夢があるからか
▼集中力が違う中谷浩子さん
中谷さんは、補助金申請で実績をあげている
レビューが大切
この研修の最大の特徴は、
みんなが気づきを指摘する
(レビュー)ことにあります。
▼札幌からのご参加、笹山喜市さん
北海道での伴走型支援を支援されている
事例は2題。じっくりとレビューする。
人数が少ないがゆえになせる技(わざ)
正しいと思っている固定観
念は、ひとに指摘されない
と気づくことが難しいのです
が、往々にして専門家はプ
ライドが高いため、指摘す
ることはためらわれます。
▼一時も無駄にしない緊張感
時間がかかってしまい、どうしても時間が足りない
そこをあえて指摘すること
で、互いを高めあい、仲間
になることができると私は
考えています。
▼東京商工会議所で活躍する岩崎彰吾さん
研修がいまの仕事にとても役立つとされる
第55号(10)
会員企業
の近況
応援!販路開拓 事 務 局 レ ポ ー ト
平成28年2月10日
コンテンツを開発される 兵庫県養父市 株式会社ピーナッツさん
株式会社ピーナッツさんの野崎社長は、形のないものを形にする達人ともいえるひとです。可視化は、これ
まで出版や動画が中心でしたが、アプリと連動した商品パッケージを新しく開発されています。
㈱ピーナッツさんは、ホームペー
ジを制作する企画会社ですが、
同時に地域を活性化する仕事も
担っておられます。所在する兵
庫県養父市は、経済特区にも指
定されている新進気鋭の土地柄
でもあり、野崎さんは、その最前
線で、地域産品のブランド化や
▼野崎未知さん
情報の発信に取り組んでおられ
パートさんから社長に抜
ます。
擢された凄腕経営者です
宿泊予約サイト活用講座
兵庫県養父市は、城崎温泉のある豊岡市と隣接する観
光の街でもあることから、民宿や飲食店がたくさんあり、
シーズンには、大挙して観光客が押し寄せます。
兵庫県の北部を但馬地方と呼び、かにや但馬牛など優
れた地域産品が多いことが魅力です。
その地域に眠る資源を掘り起こして、圏外に情報発信す
ること。それが野崎さんのお仕事です。
今回は、その一環として「宿泊予約サイトを活用」するた
めのコンテンツを開発されたそうです。
単なる動画とは異なり、活用の方法そのものを教示する
ノウハウを可視化したものとお見受けしました。そのつく
りは、ノウハウを必要とする方やこのDVDを実際に活用
しようとされる方に対して、きめ細かく配慮してあるように
感じました。
私も遠くない将来「販路開拓」や「顧客管理」に取り組ま
れる方に喜ばれるコンテンツを作りたいと夢見ています。
事務局
からのお知らせ
ネットショップで会員企業の販路開拓を支援しています
製造業は、直接店舗を有していない場合、卸などの企業が取引先となるため、相手の状況によって売上の
変動などが生じます。それを多少とも緩和できるよう、ささやかながら可能な支援をはじめています。
吉平商店さん(高知県)のショッピングサイト
ささやかな支援です
ヒロオカさん(兵庫県)のショッピングサイト
ネットショップを開設したくても、で
きない理由があります。
○たくさんのお金がかかる
○お金は用意できても頼めるひと
がいない
○ひとがいても原稿がおこせない
○頻繁に更新できない
○思いと異なっても言い出しにくい
など、気持ちはあっても実行を難し
くしています。
そこで本会は、どこまで支援できる
のかを試すべく、かねてから要望
があった2社の支援をスタートさせ
ました。まだできたばかりのサイト
ですが、お正月の間にそれぞれ注
文が入り、まずまずのスタートを
切っています。
ヒロオカさんの場合、それまであまり売れていなかった商品を、
YAHOOショッピングを利用しています
ネットに載せたら予想以上に売れたことで、商品に自信が持
月々の費用が発生しないためです。広告を出せば高額な費
てるようになりました。吉平商店さんは、これまで商品の価値
用が発生しますが、広告しなければ固定費は一切かかりませ
を伝える術(すべ)をお持ちではありませんでしたが、これで
ん。そのため資本力のない協議会でも支援企業に代わって
伝えることができるようになりました。
ショッピングサイトがつくれるようになりました。
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第55号(11)
平成28年2月10日
新年度の予定をお知らせします
2月10日東京商談会のご案内
東京地区のみなさんへ
今年も商談会に出展します。ぜひ、ご来場をお待ちしています。
地方の経営者と首都圏の専門家を橋渡しする場として、今年
で4回目となります。
東京地区のみなさんには、ご来場と支援先や関係先企業への
ご紹介をお願い致します。
お正月の間に、次の年度のことを考えました。
できることに限りがある中で、以下の事項に取り組めればよいと考えて
います。
いまは、あまり機能していない理事会の運営を適正化するとともに、事
業利用がない、もしくは休眠状態にある会員の負担減にも取り組みま
す。
今年もよろしくお願い申し上げます。
平成28年度事業計画の草案
日 時:平成28年2月10日(水)12:45~16:00 (12:00受付開始)
会 場:東京都中央区立産業会館(東京都中央区東日本橋2-22-4)
(交流サポート事業)
■交流会
■出展者
[本会関係分]
福井県 株式会社東協 コンクリートポンプ車
福井県 水島眼鏡株式会社 貴金属めがね
兵庫県 柏原加工紙株式会社 teshio paper
兵庫県 谷水加工板工業株式会社 不燃系防音室「かのん」
兵庫県 足立織物株式会社 防災用真空圧縮毛布
兵庫県 株式会社ヒロオカ 高通気性のシートカバー
鳥取県 株式会社ニシウラ 車椅子用テーブル
豊岡市(鳥取市、丹波市も対象範囲に含む)高知市、熊本県内を予定
福井、大津、豊岡、高知、熊本、鹿児島の支援機関開催に協力
■第2回経営発達支援事業に関する情報交換会
支援体制の構築、及び支援力向上を検討テーマとして神戸で開催します
■専門家対象研修会
東京4回
関西3回
経営状況分析、事業計画策定、販路開拓、顧客管理
研修講師ができることを目指します。
経営状況分析、経営改善計画策定
分析や計画策定ができるよう反復トレーニングします
(PRサポート事業)
■専門家シラバス、及び講師派遣
現在の国税局対象を商工会、商工会議所対象に編集します
要請に応じて、伴走型支援に対応できる専門家を派遣します
[その他]
茨城県 さば水煮缶・さば味噌煮缶
岩手県 なかつるのそば
青森県 にんにくと林檎の加工食品
茨城県 特選干物セット
徳島県 すだちとざくろの加工食品
■第5回全国優良商材内覧会(東京商談会)
従来同様、東京都中小企業診断士協会主催事業に相乗りします
■ネットショップ運営による販路開拓支援
現在の4サイトの売上増加対策に取り組みます
情報提供として毎月メルマガ、隔月事務局レポートをお届けします
~ 理事長からのひとこと ~
新しい年を迎えました。 これから商工会、商工会議所のみなさんの多くが、経営発達
計画の認定を受け、伴走型支援の体制づくりに取り組まれることになります。
経営者のみなさんは、これまで以上に手厚い支援が受けられるようになります。
最近、増えてきた補助金だけでなく、販路開拓などのアドバイス機会が増えます。
専門家のみなさんも今年は忙しくなりますね。みなさんにとってよい1年でありますように
登録会員数
2015.11~15.12末
千円
北海道
東北
東京・関東
中部
近畿・北陸
中国
四国
九州・沖縄
海外
計
販路開拓支援実績
共同net-shop
理事長 川上正人
メルマガ配信数
前回末 今回 今月末 一般会員数 前回末 今回 今月末 前回末 今回 今月末 企業 支援機関 専門家
3
3
65
65
2
33
2
1
1
0
14
1
16
16
116
116
3
38
37
6
23
1
33
33
377
53
430
60
47
19
11
11
19
40
9
5
5
5
5
56
23
79
28
17
0
10
10
114
25
139
151
44
195
36
77
5
0
0
0
79
79
0
300
25
325
584
120
704
154
289
74
食品・菓子・飲料
衣料・生活関連
住宅・建築関連
美容、健康関連
農水産関連
工具・器具・車両
産業用資材
企業サービス
小売・飲食・宅配
卸売業・商社
支援機関
支援専門家
その他
11
2
4
3
1
計
79
7
4
1
1
5
40
11
2
4
3
1
7
4
1
1
5
40
79
55
51
65
0
55
25
13
116
116
25
23
114
493
97
590
584
120
704
76
65
13
300
91
325
計
37
15
78
30
126
68
45
118
0
517