Page 1 Page 2 双繰形モデルにおける因子回転 要 約 因子分析モデルで

Title
双線形モデルにおける因子回転
Author(s)
Citation
商学討究 (小樽商科大学) (1997), 47(2/3): 181-206
Issue Date
URL
小笠原, 春彦
1997-01-17
http://hdl.handle.net/10252/1144
Rights
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双線形モデルにおける因子回転
小笠原
要
春
彦
約
因子分析モデルで代表 される双線形モデルには,交互作用項の部分に因子回
転に相当する自由度が存在する。 この研究では,因子分析以外の双線形モデル
のうち, 2元頻度表に関す る対数双線形モデル と 2要因分散分析モデルのひと
つである FANOVA モデルを とりあげ,複数の因子負荷行列 を対象 に因子 回
転 を行い,その標準誤差を推定する方法 を示 した。 また,線形項の含 まれるモ
デルでは因子負荷行列の列和が 0である制約が課 されることが多いので,従来
の回転方法に加 えて,寄与の分散 を最小化する方法を示 した。
1.淑線形モデル
観測個体 ×変数で構成 され るデー タ行列や 2元の分割表等 において, (
i
,
j
)
要素の頻度 または連続変数の測定値 を x
l
jとあ らわす (
i
=1
,
…,
p
;
j=1
,
.
.
.
,
q)
.双線
形 とは
∫
≡∑k
lli
k l2j
k
=
1
(
1)
xi
j
の ようにモデルが積 の形の項 を含む ことを意味す る。 この場合, Al
i
k
,A夢kは
パ ラメータである場合 と確率変数である場合がある。 また,次のように線形の
〔
1
8
1
〕
18
2
商
学
討
究
第47巻
第 2・3号
項が含 まれることがある。
γ
x
i
,
・
芸F
L
g+FL
l
i+ FL
z,
.
+ ∑ ス1ikA2ik
(
2)
k
=1
Kr
us
ka
l(
1
9
8
1
)は (
1
)
式のモデルを純双線形 (
pu
r
ebi
l
i
ne
a
re
xpr
e
s
s
i
o
n
)
,(
2
)
式のモデルを混合双線形 (
mi
xe
dbi
l
i
ne
a
re
xpr
e
s
s
i
o
n
)とよび区別 している。 当
論文では (
1
), (
2
)式の表現 をともに双線形モデル とよぶ
。
(
2)式の典型的なモ
デルはいわゆる因子分析モデルである。 すなわち,
xi=
F
L
+Af
i
(
3)
である。ここで,x
j=(
Ni
l
,
.
.
.
Xi
I
・
)
'
,
旦=(ill,
.
.
.
,F
L
p)
I
,A=lAg】
,
透 -gi
l
,
‥.
t
f
i
r
)'
であ り,
x
j はi
番 目の被験者 に関する観測値のベク トル,且 は平均のベ ク トル, Aは因
子負荷行列,f
l
・は因子得点のベ ク トルである。 fiが確率変数ではな く且 ,A
と同様 にパ ラメータである場合 は因子分析 の母数模型 とよばれるが,これは (
2
)
式 において 〟g,F
L
l
iがない場合 に相当する. f
iが確率分布 に従 う変量模型の場
3)式は線形モデルである。
合 は,パ ラメータについてのみ考 えると(
ところで (
2)式 にはモデルに一意性がない ことはあ きらかである。そのひと
つは位置 に関す るもので, もうひとつは尺度を含む変換 に関す るものである。
j
'
q
メ
q
前者の不 定性 を除 くために,通常 ∑ F
L
l
i-∑ F
L
Z
j-∑ Al
i
k-∑ A2
j
k-0,
(
k-1
,
…,
r
)
1
j
=
l
i
=
1
j1
i
の ような制約が課 される。後者の不定性の
問題は次 により示 される。
AIAZ
'- AITTl
lA2'- AI
T(A2T'
1
)
'
(
4)
ここで, (
4)式は (
2)式の右辺第 4項 に対応す る行列であ り, A l
=【Al
i
k
1
,AZ
-lA2
j
k
]である。 また, T は任意の k次の正則な正方行列である。
この間題は (
3)式の因子分析 モデルでは因子の変換や回転の問題 として古 く
183
双線形モデルにおける因子回転
か ら研究 されてきた (
例えば Ha
r
ma
n,1
9
7
6,芝 ,1
9
7
9,柳井他 ,1
9
9
0
参照)0
これは一意性の欠如 を逆 に利用 して,Aの変換後の行列 A7
1
をよ り適切 なもの
に構成するということで もあるが,変換 の対象は通常の場合 A というひとつの
2)式の場合 に因子分析 モデル との類似性か らAlとA2
負荷行列である。一方 ,(
を因子負荷行列 とよぶ と(
2)式には通常の因子分析モデル と異 な り, 2つの因
子負荷行列が存在す ることになる。
当論文ではこの ような双線形モデルにおける因子の変換 問題を 2つの主なモ
デルについて扱 う。 なお, (
2
)式は最 も簡単 なケース として示 した もので一般
には次のように表わされる。
′
i(E(Xi
j)
)- F
L
g+FLli+ FL2i+k
∑A
i
kA2i
k
1l
(
5)
ここで,f
(
・
)は一般化線形モデル (
Mc
Cul
l
a
h & Ne
g
l
d
e
r
,1
9
8
9
)における種 々
の リンク関数 に対応する。すなわち,期待値のある変換が双.
線形 となっている
モデルである。ただ し, (
5)式の右辺は双線形モデルであるので これは一般化
Cho
ul
a
ki
a
n,1
9
9
6
)である。
双.
線形モデル (
2.対数双線 形 モデル にお ける因子 回転
2. 1 対数線形モデル と対数双線形モデル
対数線形モデルは頻度表 ・分割表のモデル としてよく知 られている (
例 えば
Bi
s
h
o
pe
ta
1
.
,1
9
7
5
参照) 2元頻度表の (
i
,j
)要素の東度 に関す る確率変数 を
0
Xl
j とす ると典型的な対数線形モデルは
l
n(
E(
Xi
j)
)= F
L
g+FLli+ FLZj+FL3ij
である
。
(
6)
ここで I
L
3i
jはいわゆる交互作用の項 を表わ している。対数双線形 (
l
o
g
3l
jの項が双線形 に構造化 されたモデルであ り, R
C連関
b
i
l
i
ne
a
r
)モデルは FL
1
8
4
商
学
討
究
第47
巻
第 2・3号
モデル,乗法的交互作用モデル等 ともよばれることがある (
Goodma
n,1
9
85,
1
9
86,1
9
91
;Ande
r
s
e
n,1
9
9
4
)0
上記の確率変数 X l
jは互いに独立にポアソン分布 に従 うと仮定するとそれぞ
れの確率関数は次のように記述 される。
p(
x i
J
・
- xi
)
・
)- e
xp(8i
jXi
j
)e
xpトe
xp(8i
j
)
i
/xi
j
!
,
(
7
)
r
Si
j-
F
L
g+F
L
l
i+FL2j+∑ llik≠k l2jk,(
i- 1,
.
.
.
,
9;
I-1.
.
.
,
q)
k=1
,
ここで 4
・
kはモデルの一意性のために導入 されたパ ラメータで,厳密 には (
7)式
は三重線形 (
t
r
i
l
i
ne
a
r
) であるが, これは回転により双線形 に変換 される。
さて,モデルの一意性のためにパ ラメータに制約 を付す。 まず,各パ ラメー
タをベ ク トルと行列で次のように表わす。
L l= (F
L
l
l
,
-,FLIp)
'
,_
些 =
(F
L
ll
,
-・
,FLlq)'
,
(
8)
Al
-Ellik],A2-【12th],◎ -di
a
g(41
,
.
.
.
,¢Y)
パ ラメータの制約は
旦
1
'
i
p- 0,
i
L
2
'
土
q= 0,Al'1
2=A2
'
土
q= Or
,
(
9)
Al
'Al
-I
r
,A2
'A2
-I
r
である. ここで,ム =(
1 ,...,1 )' (S
個の1
)
,
9Z
:
=(
0,
.
.
.
,
0
)
'
(
r個の0
)で ん は r次の単位行
列である。
7)式 において Ali
k あるいは A2
jk の一方が潜在確率変数であるモ
ところで, (
デルは, Oga
s
a
wa
r
a(
1
99
6
a
,b)のモデルであるが これは (
3
)式の通常の因子分
析モデルを頻度のケースにあてはめた ものであ り,「ポアソン因子分析」あるい
は「
潜在変数を含む対数双線形モデル」と名付 けられている。 この表現 を用いる
7)式のモデルはポアソン因子分析の母数模型 とい うこともで きよう。 ただ
と(
185
双線形モデルにおける因子 回転
し,通常の因子分析 モデルの ようにA lとA 2の一方が因子負荷で他方が因子得
点であるとい う区別 は一般 にはない。
2. 2 回転前パラメータの推定
パ ラメー タの推定 は尤度 を最大化す ることにより行 う。 回転前のパ ラメータ
の推定 に関す る当節 の方法 は Gi
l
ur
aa
ndHa
be
r
ma
n(
1
9
86
)によ り,示 されて
いるものであるが, この方法は他 の双線形モデルにも応用可能であ り, また,
回転後の結果 とも密漢 に関連するので要点 を述べ る。
各頻度 (
X -l
xl
j
])の観測が相互 に独立である とい う仮定の下で,各パ ラメー
タの尤度 は次のようになる。
Z
Iq
I
)
q
L(Pg,ti・
L2,Al
,A2
,◎J
x)- qe苦p(
q jx
2
j)e
xp ト
ex
p(∂
l
j
)
i
/
xl
j
!(
1
0
)
=e
;p(
q妄
言Si,
・X
i
j)
e
xp ∑∑トe
xp(
Si
j
)
i
p
l,
∂l
i
=1j-1
/i
E
lj
gl
Xl
'
]
'
!
パ ラメータの推定値 は (
9
)式の制約の下で (
10
)式 を最大化するものである。
負の対数尤度 を′とす ると
F
E
Zp
i
i- l
nL-
∑∑
ト 8i
,
・
x
i
j
l
j
'
-1
+
i
=
i
j
)
+l
n(
ex
p( 8
x ij !
)
i
(
ll
)
9
)式の制約 に対応す るラグランジュの未定乗数 をそれぞれ, α1,α2,
である。 (
1
,
.
.
,
β1
,
)
I& =(
β2
1,
.
.
.
,β2
,
)
'
,rl(
=rl
'
)
,r2(
=r2
'
)とす る と最小化基 準 g は
_
負 -(β1
,_
次のようになる。
(
1
2)
g = f+ l
,
i- α1
_
色'
ip
+α2」塑 'iq+過 .
'Al
'
ip
+ii2'A2'主q
・‡ trけ 1(Al,A1-I)廿i trlr2(Jb・J
bI
,)
i
,
186
商
学
討
究
第47
巻
第 2・3号
(
1
2)
式の最小化 はス コア法 を用いた数億計算 による。 これに必要 なグラデ イエ
ン トベク トルは g番 目のパ ラメー タを 0g とすると
I
)q
9i
∑
∑
1
-x2
・
j・ e
xp(8 i
j
)
i
B
og i
1j
1
豊
十蓋
(
1
3)
のように表わされる。上式の右辺の要素 は容易 に得 られ表 1- 1の ようになる。
また,情報行列の (
g,h)
要素は
Pq
E i∂2g
/。o g ∂o hi-
∂S
i
j∂Si
j.
∂21
+
(
1
4)
O
hIa
O
g
aO
h
茅 昌 e
xp(8i
j) B og a
であるo ここで ∂ 21
/∂Og∂Ohの うち0でない要素 は表 1- 2の ようになる。 未
定乗数 を除 くパ ラメー タの数 は♪+q+1+r(
♪+q+1)であ るが,未定乗数の
,1
,r+ (
r
/2
)
(
r+1
)
,r+ (
r
/2
)(
r
数 に相 当する制約の数は逝 ,
也 ,Al,A2の順 に1
+1)である。繰 り返 し計算 は次の ように行 う。
旦♪(
i+ 1)-旦 夕(
i
)
+ (
l
i
)
a(
i
)
(
15)
ここでは_
Q
P(
i
)未定乗数 を含 む ♪+q+3+r(
♪+q+Y+4)個 のパ ラメー タを並
べたベ ク トルで添字の (
i
)は i番 目の繰 り返 しにおける値であることを表わす。
(
l
I(
i
)は情報行列, a ・
)はグラデイエ ン トベク
ト)
i
,
である。
187
双線形 モデルにおける囚1
・
回転
表 11 1 グラデ ィエン トベク トルの要素
パ ラメー タ
∂∂〆/βog
0
F
L
g
〟
1
g
1i
g
F
L
2
h
^2
hk
]
●
.
h
∂l
T
gd
,
kA2
j
k
a
:
hbkAli
k.
¢k
Al
i
kA2
j
k
Al
gh
α
2
A
A2
γ1
k
k
α
1
yl
k
1
γ2
k
k
β ●
6
0
9,
0
0
0
9,
添字の範囲
∂/
/ ∂βg
dl
α
2
β1
k+(
Alr1).
gk
C2
k+(
^2r2
)
h
k
ど -1,
-,
♪
h -1,
.
.
.
,
q
g -1,
-,
P,
.
A-1
,
-,
r
0
h-1
,
.
.
.
,
q
;
k-1
,
.
.
.
,
r
A-1,
.
.
.
,
r
旦2
'
iq
Al
/
i
J
,
A2
'
lq
(
1
/
2
)1
(
Al
'
A1
)
kk-1
i
空
_
1
'
i
♪
k -1
,
.
.
.
,
r
(
Al
'
A1
)
k
l
(
1/2)1
(
A2
'
A2
)
kk -1
i
r≧ k> l≧1
A-1
,
.
.
.
,
r
注 ∂i
gはクロネ ッカーのデルタ (∂
s
T
t-1
,
S-i
,
・a
s
l
t-0,S≠ t)
であ り、 rl
=〔γ l
〕,r2
-〔γ2
k
l
〕である。
1
k
表 1- 2 情報行列の要素
パ ラルー タの対
a2
l
/ aOgaOh
添字の範 囲
Pl
c
,a1
F
L
2
h,a
2
1
1
ど-1
,
-,
♪
h -1
,
.
,
.
,
q
Al
gk
,Al
gl
yl
k
l
g -1,
-,
A;r≧ k≧ l≧1
Al
gk
,β1
k
1
g -1
,
-,
A;k -1
,
.
.
.
r
Al
gk
,γ1
k
l
Al
gl
g -1,
-,
A;r≧ k≧ l≧1
Al
gl
,γ1
kl
Al
gk
a -1,
-,A ;r≧ k> l≧ 1
^2
h
k
,A2
hl
y2
k
l
h -1,
-,
q;r≧ k≧ l≧1
12hk,β2k
1
h -1
,
.
.
.
,
q;A-1
,
.
.
.
,
r
AZ
h
k
,γ2
k
l
^2
hl
h -1,
-,
q;r≧ k≧ l≧1
,γ2
k
l
12hl
^2
hk
h -1,
-,
q;r≧ k> l≧ 1
188
商 学
討
究
第47巻
第 2・3号
2.3 線形項のないモデル
(
7)式のモデルにおいて FL
g,F
L
l
i,I
L
2
iを除いたモデルは前述の純双線形のモ
デルである. これは, (
3)式の通常の因子分析モデルでは平均項且 を除いたモ
mot
o(
1
9
7
2
)は主成分分析 の文脈 ではあるが このような
デルに相 当す る。 Oka
モデルを N (
na
t
ur
a
l
,na
i
veの意)テクニクとよんだ。 ここで も,その呼び方
を援用する。 このモデルは表現が簡略になる反面,データへのモデルのあては
ま りは,同一の γ (
因子数 と呼ぶ)の場合 は (
7)式のモデル と比べ ると不利で
ある。
N テクニクのモデルでは ∂l
j=(
^1◎ ^ 2'
)
l
jである. したがって,モデルの一
意性のための ^1と^2
の制約 は^1
'A1-I
,
,A2
'^2=Z
,のみでよいoパ ラメー
タの推定法は前節 において,該当 しないパ ラメータと不要な制約の部分 を除い
て構成すればよい。 なお, (
7
)
式のモデル と N テクニクのモデルの中間の もの
として通常の因子分析モデルのように, 2つの要因 (
被験者 と変数)のうち平
均項が一方の要因のみに設定 されるモデルも同様 に構成することがで きる。
2.4 因子回転の方法
線形項 を含 むモデル及び N テクニクのモデルのいずれにおいて も交互作用
項 を様 々に変換す ることが可能である。交互作用項 を集合的にAl◎A2
'で表
わす と,
Al申A2
'- AIT(
T l◎ S1
)
(A2
S)
'
(
16
)
/
2
C
7
7
(A2⑳1/2(
1/C
)
rl
1
)
I
- (Al◎1
である. ここで, S,T は r次の任意の正則 な正方行列である。 (
1
6)の上の式
11が因子 問の関連 を表わす行列 (
一般 に非対称) としてあ らわれて
は Tl◎S'
お り,解釈 は単純ではない。(
16)の下の式の T は直交行列である必要はないが,
T'
T-TT'
-(
,とす る と,t
ri
(^1◎ 1/2cT)
(Al◎ 1/2cT)
'
1-t
r
(◎)
C
2
,
t
rl
A2◎
1
/2
(
1/C
)
T)
(^2◎1
/
2
(
1
/C)
T)・
ト
ー
r
(◎)
/C2となって C が一定 とす ると因子負荷の
189
双線形モデルにおける国子回転
2乗の平均の大 きさが変換 によって も変わらないのでわか りやすい。 また,因
子分析 における直交回転の諸手法 を利用することも容易 となる。
C の大 きさは1とす ると各 因子の寄与が
2つの因子負荷行列で等 しくな り自
少,q)
が同一の場合 は良
然の ようにみえる。 これは, 2つの要因の水準の数 (
いが,それ らが異 なると水準数の大 きい (
小 さい)方の要因の因子負荷が平均
的に小 さく (
大 きく)なるので,同一の座標 にプロッ トする場合 などはわか り
に くくなる。 したがって,因子負荷の 2乗の平均が Al
とA2とで等 しくなるよ
1/4とす ると便利であろう。
うに C-抄/q)
さて, Al
◎ 1/2C とA2
◎1
/
2
/C をそれぞれ Al
,
A2とあ らわ し, これを回転前
β2
であ らわす と
因子負荷行列 とよび,直交回転後の因子負荷行列 を β1,
Bl
-AlOl
/
2
cT-AI
T,
B2-A201/2
(
1
/C
)
T -A2T
(
1
7
)
である。 ここで問題 は適切 な Blと B2をもた らす Tを求めることである. 通常
の因子分析 の状況では因子負荷行列 はひ とつであることが多いが,イ ンター
バ ッテ リー法のように変数が 2つのグループに分かれる場合 _
(
小笠原 ,1
9
86
)
や複数の被験者集団か ら得 られたデータ等の場合のように,複数の因子負荷行
ks
t
i
a
n(
1
9
7
6
)は 2つの因子負荷行列が存在す る
列が存在す ることもある。 Ha
場合 に,いずれの行列にもいわゆる単純構造 をもた らす ような共通の直交行列
を得 る方法 を提案 している。
これは,因子回転後の各因子負荷行列のいわゆるオーソマ ックス基準の和 を
Bl
,
B2
)は
最大化するものである。 すなわち,最大化基準 o(
忘 f・
ib
i
j
芽 貴b
2
1
l
・
j
,
2
°忘 f{
#4
2
l
j
等 貴酬
o(
BI
B2
,
-
,l
l
l
,l
(
1
8,
である。 ここで ,B1-【
bl
l
j],B2- 【
b2
i
j]であ り, u
Jはオー ソマ ックス ・ウェ
イ トである。例 えば W=1のケースはいわゆるバ リマ ックス法 に対応する。なお,
因子負荷行列が 2つある場合で も(
1
8)式の 2つの項のうち,一方のみを用いる
1
90
商
学
討
究
第47
巻
第 2・3号
ことも可能であるし,各項 に異なるオーソマ ックス ・ウェイ トを用いることも
可能である。
ところで, (
18)式 を最大化することにより, β1
,
β2
には単純構造が もた らさ
れ,
解釈が容易 になることが期待 される。 しか し,
平均項 を含むモデルではAl
とA2には,各列の和が0であるという制約が課 されている。 この制約は,
ip
,
Bl-i
p
,Al◎1′2
c
T-9,
,
iq
,
B2主q
'A2◎1
/
2(
1
/C
)
T-9,であ り,回転後 も保存 さ
れる。 したがって, このようなケースでは (
1
8)式を最大化す ることにより,解
釈 の容易 な行列が得 られない可能性がある。そこで,次のような方法 を考 える。
7
-0のクオーティマ ックス
オー ソマ ックス法 において,バ リマ ックス法は u
法 よりも寄与の大 きさが平均化 (
水準化) されることが知 られている。寄与の
水準化が好 ましいことの根拠は必ず しも明確ではないが,各因子が異なる側面
を同程度の強 さで表現 している場合 (
寄与が水準化 されている場合)には,因
子の解釈 も全体 として,行いやすいことは確かである。そこで, (
17
)式の直交
回転の もうひとつの方法 として β1と β2
の寄与の水準化 を得 ることを考える。
寄与の水準化 を最大化す るには寄与の分散 を最小化すればよい。 β1につい
r♪
rI
)
てのみ考 える とこれは (
1
/
r
)j
∑
(∑
b
f
i
j
)
2
-i
(
1
/ ∑1
b
f
i
j
1
2
を最小化することで
=
1i
1
あるが,第 2項 は直交回転 によ り不変であるので第 1項 を最小化すればよい。
r
)
∑
j
1
i
-
1
8)式か らもわかるように,オーソマ ックス ・ウェイ トのつかない項
これは, (
を除いたオーソマ ックス基準 を最大化す ることに対応 している。前川 (
柳井他
,1
9
9
0,p.
1
0
2
)はこれを u,- +-のケース として説明 しているが,実際にこ
の方法が適用 された例 を筆者は知 らない。
この方法 を水準化法 (
l
e
ve
l
i
ngme
t
hod) とよぶ ことにす る。 2つの行列 の
Bl,
B2
)のを最大化
場合 については寄与の分散の和 を定数 (
負)倍 した次の l(
す る。
l(
B'
,
B2
)-
r♪
q
-(
1/4)∑i
(∑=lb写ij)2+ (∑
b
2i
j
)
2
t
j
1i
i
=
1
(
19)
ここで負 の値 を とるの は通常 の オー ソマ ックス法 のアル ゴ リズ ム (
例 えば
双線形モデルにおける因子回転
1
91
Ka
i
s
e
r
,1
9
5
8
)を少ない修正で用いることがで きるようにするためである。なお,
ks
t
i
a
nの方法 も通常のオーソマ ックス法の計算法 を基本的には用い
前述の Ha
ることがで きる。
2. 5 因子回転後の因子負荷の棲準誤差
因子回転後の因子負荷の漸近的標準誤差 は,多変量正親分布 を仮定する連続
変数の因子分析モデルの場合 と同様 に,制約付最尤推定量の漸近的標準誤差 と
して求めることがで きる。 ポアソン分布 を仮定する,対数双線形モデルの場合
もこの方法 を利用することがで きる。 また,因子回転後の因子負荷の制約式の
表現 は,複数の因子負荷行列がある場合 にも単一の因子負荷行列のケースを基
にして簡単 に求め られる。 単丁の因子負荷行列における直交回転の場合の制約
は Ar
c
he
ra
ndJ
e
nnr
i
c
h(
1
9
7
3
)によって得 られた。 これは, どんな種類 の回
転法で も解析的な方法であれば適用す ることがで きる一般的なものである。 し
か し, Ar
c
he
ra
ndJ
e
nnr
i
c
hの証明は読みやすい ものではない。
一方,回転後の制約式 とい う観点か らではな く,回転後の国子負荷行列 を求
める とい う観点か らは,バ リマ ックス法 については Ma
gnusa
ndNe
ude
c
ke
r
(
1
9
8
8,p.
3
7
5, (
1
2
)
式)が ラグランジュの未定乗数法 を用 いて,その導出の途
中で制約式 に相当する式 に到達 している。 しか し,推定量の制約 とい う観点で
はないので途 中の式 として記述 されてい るのみであ る。 また,竹 内 ・柳 井
(
1
9
7
2,p.
2
3
0,(
7.
7
8
)
式)もラグランジュの未定乗数法 を用いて直交回転後の
因子負荷 を求める一般解 として制約式の直前の段階に到達 しているが,推定量
の制約式 という観点はとられていない。
ここでは,ラグランジュの未定乗数法 をもとにして, これ らの研究の延長 と
して複数の因子負荷行列がある場合 について,回転後の因子負荷の制約式 を次
に示す。
1
,
.
まず, S個 の回転後の因子負荷行列 B .
.
,
Bsが存在 し,回転の最大化基準 t
は個 々の最大化基準 (
異 なる種類の基準で もよい)の和で次のようにあ らわさ
れるとする。
192
商
学
討
第47
巻
究
第 2・3号
S
i
(
B1
,
.
.
.
,
Bs
)-k= k(
B k)
∑
(
20
)
t
1
この とき B1,...,
Bsは直交 回転 のための行列 を T とす る と T'
TI
,の条件 の
1
,
.
下で t(
B .
.
Bs
)を最大化するもの として得 られる. したがって, ラグランジュ
の未定乗数 として対称行列 rを導入すると解は
I
,
)
i
i- i
(
B1,.
.
,
Bs
)
(
1
/
2
)
t
rけ (
T T-
(
21
)
を最大化す る もの として得 られる。 (
21
)式 に (
20)式 を代入 して′の rに関す
る微分 をとると次のようになる。
S
∂
t
k
(
l
∑
(
a
B
k
- k
d
f
k
i..∂t
k
(
Bk
)
∑t
r
i
dBk
Lt
r(rTd
7
l-t
r
l 1
`
■
ut∂
B
k
'
=
1
Bk
)
)
-rT'
ld7
1
' Ak
(
22)
最適値 においてはfの Tに関する偏微分が 0であることか ら
atk(Bk)Ak
)
-I
I
T= 0
(
23)
であ り,右か ら T をかけて rが対称であることを用いると
S
Q-
表
蒋欝 Bk-k∑=1B・k
a
t
k
(
B
k
)
0
a
B
k-
(
24)
が得 られる。(
2
4)式 における Qのユニークな要素数は r(
r
1)/2個である。(
1
8)
式のオーソマ ックス基準の場合 について具体的に表現すると Q=l
ql
j
]として,
乙
.
っ
i
j- ∑
" 3
1
i
一
言
L
=
l
q
q
b
")
(i
・
且
w
lh
bl庖 -I
♪
i
,
bl -( 3
1
,
号 bll
j∑
q
蟹
l
L
.
1 弓j
i
一
号i
皇 1(b3
2l
i
L
=l
。
n
l
j
b
b2 l h
∑al b2
hi
.
.
.
b
h
i
iI
)bl li
(2 5)
)
b
Z
l
j(b3
2l
j
一
号 bZj h
i
i
i
-2hj 1
l
皇
1
b
)b2
193
双線形モデルにおける国子回転
である。 なお, (
1
6), (
17)式か らわかるように Al
とA2
を変換前因子負荷行列
として定めた場合,一般には回転以外の変換の自由度があるので,モデルの一
意性 のためには ㍉個の制約が必要である。 そ こで, (
24)式以外 の制約 は次の
ように求める。
Bl
,
Bl
- r ◎(
P/q
)
1/2T,B2
'
B2
- T'◎ (
q
/
p
)/
2T
1
(
26)
であるので
R- qBl
'
B1
-PB2'B2- 0
である.
(
27)
Rの (
i
,j)要素 r
l
jについてみると
メ
q
i
j- q ∑ bll
ibl
l
rP
∑ b
21
ib
2l
j
J
=
1
g
1
r
(
28)
(
i21
)
であ り,ユニークな R の要素の数は r(
r+1
)
/2個である.
β1と β2の漸近的標準誤差は拡大 された情報行列 Jに以上の結果 を用 いるこ
S止ve
y,1
9
7
0
;
J
e
nnr
i
c
h,1
9
7
4
;
小笠原 ,1
9
9
6
a,
ち)0
とにより求めることがで きる (
Jの具体的な表現は付録 にある。
3. F
ANOVAモデルにおける因子回転
FANOVA (
f
a
c
t
o
ra
na
lys
i
so
fva
r
i
a
nc
e
)モデルとは 2要因分散分析の交互
l
l
ob(
1
9
6
8
)によ
作用項が因子分析モデルの ように構造化 されたモデルで, Go
り名付 け られた ものである。 このモデルでは前節 ませの対数双線形卓デルの対
数期待値が連続変数の期待値そのもの となっている。 このモデルは分散分析 の
データにおいて各セルの観測数が 1
の場合で も交互作用 を検定で きる長所があ
194
商
学
討
究
第47巻
第 2・3号
り,因子 の数 (
r
)が ひ とつの場合 は1
95
0年代か ら提案 されている (
Goodma
n&
Habe
r
ma
n,1
99
0
) 因子数が 2以上 の場合 は Go
l
l
obが最初 の ようであるが,
。
この場合 には回転等の変換の自由度が発生する。モデルは次のように記述 される。
+eij
Xi
j- a i
j
(
29
)
=F
L
g+ F
L
l
i+ F
J
2
j+ (Al◎ A2'
)
i
J
.+
ei
j
,
,
6
;
・
)
,(
i-1
,
.
.
.
,
9;
i-1,
.
.
.
,
q
)
ei
j- N(
0
ここで e
l
jは相互 に独立である とす る。 qf
jは等分散 を仮 定す ることが多 いが
ここでは, よ り一般的な異 なる分散のケースを扱 う。 また,各パ ラメ⊥夕は対
数双線形モデル と同様 の制約があるもの とす る。パ ラメータの値 は正規分布 の
次 の尤度 をパ ラメー タの制約の下で最大化す ることに よ り求 めることがで き
る。
6
1,
411
n
g去
L(E ・l隼
e
x汗 密
}
(
30)
ここで且 ,
は,それぞれ ∂ i
j におけるパ ラメー タを並べたベ ク トルである。 nl
j
は(
i
,
j
)セルの観測個体数であ る。繰 り返 し計算 も前節 までの方法 とほぼ同様
に行 うことがで きる。 分布型がポアソン分布ではな く,正規分布であることに
よる計算上の相違 は次の点である。
負の対数尤度 f=-1
nL に関す るグラデ イエ ン トベ ク トル と0でない情報行列
の部分 は
ii
皿
C
Q2︰
り
b
=
り
∬
(
H
h
・ r
竹
∑
♪
v
・
・L
∑TT
E蕊
- 貴 著
普
( .
.
.
,
9
;
j= 1
,
.
.
.
,
q
)
(
i= 1,
,
ni
j
6
;
1- 市
也ao'a
.3i
一義
i
j
善 (
xi
jl
- 8 ,2,
双線形モデルにおける因子回転
195
31
)
式 より
である。 (
2
JW
<
A
u
︰
り
〟
H
一町
V
I
叫
l
ニ
2
︰
り
<
♂
であるので, qi
J
・は繰 り返 し計算 において,他のパ ラメータの最新値 を用 いて
計算 した 6
"l
j
.により更新するとよい.
因子回転の方法,回転後の国子負荷の標準誤差の求め方 も前節 までの結果 と
同様である。
FANOVA モデルにおいて, Nテクニクのモデルを考 えること
がで きることも同様である。なお,
等分散が仮定 され,
釣合い型データであれば,
モデルのあてはめは各セルの平均値の線形項か らの残差に関する特異値分解 を
行 うことに相 当する。
4.数値例
表 2-1は Ha
be
r
ma
n(
1
9
7
9
)に引用 されている L Sr
o
l
e他 の研究例で,棉
神 の健康のカテゴリーと親の社会経済的地位に関する頻度表である。 表 2-2
は 2因子モデルのあてはめの結果である。 回転の方法は 2つの因子負荷行列 を
対象 にしたバ リマ ックス法 と水準化法の ものである。線形項 は周辺度数に対応
した ものであ り,その標準誤差は交互作用 を表わす因子負荷 に比べて小 さい。
この例 は行 と列の各 カテゴリーがそれぞれ順序 を構成 してお り,回転前の第 Ⅰ
因子はその順序 に対応 し,第 Ⅱ因子は Gut
t
ma
n(
1
9
5
4
)の i
nt
e
ns
i
t
y (
強度)及
び符号 を逆 にした ものを表わ している。 一方, ◎の対角要素の大 きさをみると
第 Ⅱ因子 は第 Ⅰ因子 に比べ るとかな り小 さい。
回転後の結果は水準化法では第 Ⅰ因子 は精神 の健康 と高い地位 を表わ し,第
Ⅱ因子は逆に精神の不健康 と低い地位 を表わ してお り,回転前の因子負荷 とは
別のわか りやす さが得 られている。 バ リマ ックス法では社会経済的地位 のパ
ター ンは回転前の傾向をかな り残 している。なお,回転後の因子負荷 の標準誤
差 も寄与の水準化 に対応 して均等化 していることがわかる。 なお, このモデル
196
商
学
討
究
第47
巻
第 2・3号
の適合の x2
値は尤度比 とピアソンによるものいずれ も.
5
2(
d
.
I3
)
で適合 は十
b).
9)。
分である (
表 2-3はNテクニクの結果である。回転前の第 Ⅰ国子の標準誤差は著 しく
小 さいが, これは周辺度数の情報を反映 しているため と解釈で きよう。 同 じく
第 Ⅱ因子はカテゴリーの順序 に対応 している。 回転後の結果はバ リマ ックス法
の もののみを示 してある。 全体 に億が大であるので見に くい面 もあるが第 Ⅰ,
第 Ⅱ因子は線形項のあるモデルの回転後の第 Ⅰ,第 Ⅱ因子 に対応 していること
は明 らかである。 なお, この場合標準誤差 も均等化 されている。
表 3- 1はアメ リカの年別 (
推定を含む9
年分)の博士号種類別取得者数 (
計
1
46,
268名)の頻度表 (
Gr
eena
c
r
e,1
9
84)である。表 3- 2は3因子をを仮定 し,
Nテクニクで解析 した結果である。回転法は 2つの方法 を示 してあるがいずれ
も学位 に関する因子負荷行列のみを対象 としたものである。バ リマ ックス法で
は第 Ⅲ因子 と第 Ⅰ因子の学位の部分が回転前の傾向をかな り残 している。水準
-19
70年,化 学,生物 学, 第 Ⅱ因子 は
化 法 の結 果 をみ る と第 Ⅰ因子 は 1960
1
9
7
4-1
976(
推定)午,心理学,生物学,第 Ⅲ因子 は1972-197
4年,工学,数学,
社会科学他 などに対応 している。 これ らの対応 はバ リマ ックス法で もみ られな
くはないが,数値が回転前 と同様 に因子間で大 きく異なるので見 に くい。また,
水準化法では標準誤差 も均一なものが得 られている (
表にはないがバ リマ ック
ス法の第Ⅲ因子の標準誤差は .
1
6- .
27である)。なお,尤度比 とピアソンによ
0,87.
3(
d.
f.
=5
4)であ り,モデルのあてはま りとしては3
る値 はそれぞれ87.
9〈
.
001
)0
因子で も十分ではない (
表 4- 1は Gol
l
ob(
196
8)のデー タである。 これは形容詞,動詞,名詞か ら
ndma
npr
a
i
s
e
sa
l
c
ohol
i
c
s
.
) を提示 して,人物 の良 し悪 L
なる文 (
例 Theki
を11
段階の評定尺度で評価 させた ものである。 表の値は動詞 と名詞の組み合わ
せ ごとの192回 (
8形容詞 ×2
4人)の評定の平均値である。 ここでは簡単のため
に動詞 と名詞以外 の要因はない もの とし,各セルは独立な20回の評定の結果で
あ り,標本分散 はいずれ も1である と仮定 した。表 4- 2は2因子 を仮定 した
FANOVA モデル (
線形項 を含 む)のあてはめの結果である。 この例 も表 2-
1
97
双線形モデルにおける因子回転
1と同 じく各行 と各列 は一種 の順序 カテゴリーで もあ り,表 2- 2, 2- 3の
傾向 と類似の ものが得 られているといえる。 回転後の結果は大 まかには第 Ⅰ因
子 は良い動詞 と良い名詞,第 Ⅱ因子 は悪い動詞 と悪い名詞に対応 している。 し
lcohol
i
csは水準化法では第 Ⅰ因子 に大 きな値である。 表 4- 1か ら.
も
か し, a
lcohol
i
csは cr
i
mi
nal
sに比べ る と平均値のば らつ きが大 きこと
わか るように a
が水準化法 には影響 していると考えられる。 なお,標準誤差はバ リマ ックス法
の結果は概 して大 きく,水準化法の方が全般的に小 さくなっている。
表 2-1 精神的健康 と親の社会経済的地位 ●
親の社会経済的地位 (
A が最上位)
A
B
C
D
E
F
計 -
良好 (
We
l
l
)
64
57
57
72
3
6
21
307
やや症状 あ り(
Mi
l
ds
ympt
om)
9
4
9
4
1
05
1
41
9
7
71
6
02
症状 あ り(
Moder
at
es
ympt
om)
5
8
5
4
65
7
7
5
4
5
4
362
精神の障害 (
Ⅰ
mpai
r
ed)
46
40
60
94
7
8
71
389
精神的健康の カテ ゴリー
注
●
Haber
man (
19
79,p.
375)
表 2- 2 線形項 を含むモデルの結果 (
かっこ内は橿準誤差)
カテゴリー J
L
g
:
:
4.
1
7(
.
0
3
)
旦1,
42
We
l
l
Mi
l
ds
ymp.
A 1,
A2
Ⅱ
バリマックス法
Ⅱ
Ⅰ
*
水準化法
Ⅰ
Ⅱ
-.
31(
.
0
5
) -.
7
4(
.
0
7
) .
2
8(
.
2
0
) .
6
8(
.
0
9
)-.
0
6(
.
1
6
) .
5
6(
.
0
9
)-.
3
9(
.
1
0
)
.
42(
.
0
4
) -.
0
3(
.
l
l
) .
l
l(
.
4
3
) .
0
4(
.
l
l
) .
0
4(
.
1
8
) .
0
5(
.
1
5
) .
01(
.
1
4
)
Mo
d
r.s
y
mp. -.
0
8(
.
0
5
)
Ⅰ
mpa
i
r
e
d
Ⅰ
.
l
l(
.
1
3
)∴8
4(
.
0
9
)-.
1
9(
.
1
5
)-.
3
2(
.
1
0
)-.
3
2(
.
l
l
)-.
1
8(
.
l
l
)
-.
0
4(
.
0
5
) .
6
6(
.
0
9
) .
4
5(
.
2
0
)-.
5
3(
.
1
5
) .
3
4(
.
2
2
)-.
2
9(
.
l
l
).
5
6(
.
0
8
)
寄与
1.
0
0
1.
0
0
.
7
7
.
2
2
.
5
0
.
5
0
A
-.
0
3(
.
0
6
) -A3(
.
l
l
)-.
1
6(
A8
) .
4
4(
.
1
5
)-.
2
1(
.
2
8
) .
2
8(
.
2
0
)-.
4
0(
.
2
0
)
B
∴0
9(
.
0
6
) -.
4
4(
.
l
l
)-.
2
8(
.
46
) .
4
3(
.
1
6
)-.
2
6(
.
2
8
) .
2
4(
.
1
9
)∴4
4(
.
2
0
)
C
D
.
0
7(
.
0
5
) -,
1
5(
.
1
2
)-.
1
3(
.
5
1
) .
1
5(
.
1
4
)-.
l
l(
.
2
5
) .
0
7(
.
2
1
)-.
1
7(
.
2
1
)
.
3
6(
.
0
5
) -.
0
2(
.
l
l
) .
5
9(
.
3
9
) .
1
0(
.
1
4
) .
2
9(
.
2
2
) .
2
3(
.
1
8
) .
2
0(
.
1
7
)
E
-.
0
4(
.
0
6
)
.
3
4(
.
1
3
) .
5
1(
.
3
9
)-.
2
9(
.
2
2
) .
3
5(
.
2
8
)∴0
7(
.
2
1
) .
4
5(
.
1
7
)
F
-.
2
8(
.
0
7
)
.
7
0(
.
1
0
)-.
5
3(
.
1
7
)-.
8
2(
.
1
3
)-.
0
7(
.
1
7
)-.
7
4(
.
l
l
) .
3
5(
.
1
4
)
注
:4)
l
l
:1.
00(
.
1
6
), ¢22: .
22(
.
1
3); '因子負荷の符号を変換 したO
198
商
学
討
究
第4
7巻
第 2・3号
表 2- 3 Nテク二クの結果 (
かっこ内は棲準誤差)
カテゴ リー
A1,
A2
Ⅰ
バ リマ ックス法
Ⅰ
Ⅱ*
Ⅱ
Mi
l
ds
ymp.
.
55(
,
0
05
)
.
0
3(
.
ll
)
1.
61(
.
1
0
)
1.
5
6(
.
1
0)
Modr.s
ymp.
.
49(
.
0
05
)
-.
0
8(
.
1
2
)
1.
37(
.
1
0)
1.
46(
.
1
0)
.
5
0(
.
0
05
)
1.
00
-.
6
6(
.
0
8
)
1.
0
0
A
.
41(
.
0
06
)
.
4
3(
.
l
l
)
1.
77(
.
09
)
1.
1
0(
.
1
0)
B
.
40(
.
0
06
)
.
43(
.
1
2
)
1.
7
4(
.
0
9
)
1.
08(
.
1
0)
C
.
42(
.
0
05)
.
1
5(
.
1
2
)
1.
5
9(
.
ll
)
1.
35(
.
l
l
)
D
E
F
.
4
4(
.
0
05
)
.
41(
.
0
06
)
.
01(
.
l
l
)
-.
3
8(
.
1
2
)
1.
5
8(
.
l
l
)
1.
1
5(
.
1
2
)
1.
占
6(
.
l
l
)
1.
7
2(
.
l
l
)
.
38(
.
0
06)
∴6
8(
.
1
0
)
.
83(
.
1
0)
1.
88(
.
0
8)
Ⅰ
mpa
i
r
ed
寄与
1.
02(
.
05
) 1.
8
4(
.
05
)
8.
7
9
8.
7
3
:¢1
1
:20.
49(
.
1
3
), ¢2
2
∴9
6(
.
1
5
); *国子負荷の符号 を変換 した。
注
表 3- 1 アメ リカにおける博士号取得者数 ●
1
9
60 1
96
5
1
97
0 1
9
71 1
9
7
2
地球科学
生物学
1
4
4
4
2
2
3
4
25
3
375
5
1
1
1
9
63 33
6
0
5
76 8
03
95
4
1
8
88
社 会学
1
6
2
2
39
5
0
4
経済学
3
41
5
3
8
8
26
人類学
6
9
8
2
21
7
31
4
5
0
2
1
0
79
社 会科学他
注
*
Gr
e
e
na
c
r
e(
1
9
8
4,p.
2
6
8)
1
3
5
1
77
2
0
0
5
1
心理学
7 5 3 1
8
3 3
8
5 4
6 8
2
1
2
45
41
4
2 8
3 0
6
3 6
6
2
2 6 8 2
農学
1
07
8
2 0 3 0
9 5
7 4
7 3
7
1
3 8
化学
4
3
3
1
1
0
46 1
6
55
6
9
1
1
53
0
1
97
4
4
4
1
3
物理学
8 2
2 9
0 4
9 7
7 3
6 5
3 4
4 9
7 2
4 0
9
3
9 0
3 2 5 8 5 6 8 4 5 9 3 6
685 1
2
22
1 0 0 5
5
1
8
8
0
2 5 5
3 8
291
1 3
5
0
0
2 6
1
1
数学
5
7
4
3
79
4 2
07
3 3
43
2
5 6 0 4 0 3 0 6 3 1 0 2
9 2
3 4
5 6
3 9
0 1
1 0
09
4 3
9
4
7 0
2 5
5
7 2
工学
1
9
7
3
1
9
75 1
97
6
(
推定)
29
5
9 2
7
7
3
11
49
1
099
1
29
3
1
25
4
1
76
2
1
80
4
55
6
5
8
4
3
49
8 3
5
41
9
0
4 9
0
8
27
49 2
82
2
6
8
0
68
7
86
7
87
9
3
8
5
39
4
1
5
5
0
1
61
6
199
双線形モデルにお ける因子 回転
表 3- 2 Nテクニクの結果 (
かっこ内は標準誤差)
A
回転前
l
,
A2
学位種類
Ⅰ
Ⅱ
2.
9
9 .
1
8
2.
6
1 -.
0
4
2.
7
1 .
3
3
工学
数学
物理学
化学
地球科学
生物学
農学
2.
8
3
2.
3
5
3.
0
3
2.
5
2
.
5
8
.
1
3
.
1
8
.
2
3
(
バ
学位
リマ
のみ対象)
ックス法
Ⅲ
Ⅰ
Ⅱ
.
4
1 2.
7
4 1
.
1
9
.
4
2 2.
3
0 1
.
2
1
.
3
1 2.
5
6 .
9
4
-.
2
3
-.
1
5
-.
1
3
-.
2
7
む空 .
8
2
2.
1
4 .
9
9
2.
7
7 1
.
2
6
2.
3
3 .
9
9
Ⅲ
水 準 化 法
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
.
4
7 1二
堅(
.
0
2
)1
.
3
7(
.
0
2
)1里(
.
0
3
)
.
4
91
.
4
5(
.
0
3
)1
.
2
4(
.
0
3
)1二
軍(
.
0
4
)
.
3
51
.
8
2(
.
0
3
)1
.
2
2(
.
0
3
)1
.
6
7(
.
0
4
)
-.
2
1旦
二
廷(
.
0
2
)1
.
5
5(
.
0
3
)1
.
2
6(
.
0
3
)
-.
1
01
.
4
6(
.
0
4
)1
.
4
1(
.
0
4
)1
.
2
0(
.
0
5
)
∴0
71
.
8
9(
.
0
2
)1
.
7
7(
.
0
2
)1
.
5
9(
.
0
3
)
-.
2
31
.
6
4(
.
0
3
)1
.
5
5(
.
0
3
)1
.
1
8(
.
0
4
)
2.
8
7 -.
2
1 -.
3
8 2.
4
3 1
.
5
5 -.
2
91
.
4
9(
.
0
3
)旦L
些(
一
0
3
)1
.
4
6(
.
0
4
)
2.
3
5 ∴4
0 .
0
6・1
.
8
9 1
.
4
4 .
1
51
.
0
2(
.
0
4
)1
.
5
0(
.
0
5
)1
.
5
5(
.
0
6
)
2.
5
0 .
1
1 ∴1
0 2.
2
7 1
.
0
7 -.
0
51
.
5
3(
.
0
3
)1
.
4
7(
.
0
4
)1
.
3
3(
.
0
4
)
心理学
社会学
経済学
2.
0
6 -.
8
9 ∴1
2 1
.
4
1 1
.
7
5
社会科学他 2
.
6
6 -.
4
9 .
1
5 2.
1
3 1
.
6
5
寄与
8
3.
5
0 1
.
8
3 .
8
16
5.
9
01
9
.
3
7
人類学
1
9
6
0
1
9
6
5
1
9
7
0
1
9
7
1
2.
2
9
2.
4
7
2.
6
8
2.
7
1
1
9
7
2
1
9
7
3
1
9
7
4
1
9
7
5
推定
1
9
7
6
2.
7
1
2.
7
2
2.
7
1
2.
7
1
2
.
7
1
注 A1-A l◎
.
0
1 ・
4
6(
.
0
5
)旦
二
里(
.
0
4
)1
.
4
4(
.
0
6
)
.
2
6 1.
1
2(
.
0
3
)1
.
6
5(
.
0
4
) 土壁(
.
0
5
)
.
8
72
8.
7
1
2
8.
7
1
2
8
.
7
1
.
6
1 -.
5
9 2.
3
0 .
5
7 -.
5
8i
二
堅(
.
0
4
)1
.
4
6(
.
0
4
) .
6
7(
.
0
2
)
.
6
5 .
2
5 旦
二
旦9 .
5
5 .
壁 土
遡(
.
0
3
) .
9
7(
.
0
2
)i
.
3
7(
.
0
3
)
.
2
6 .
2
3 む塾
.
9
9 .
2
Z L些(
.
0
2
)1
.
2
8(
.
0
2
)1
.
6
2(
.
0
2
)
.
0
8 .
1
8 2.
4
4 1
.
1
7 .
2
41
.
6
1(
.
0
2
)1
.
4
1(
.
0
2
)1
.
6
7(
.
0
2
)
-.
0
9 .
1
7 2.
3
7
-.
2
3 .
0
9 2.
3
1
-.
3
4 -.
0
2 2.
2
4
-.
3
9 ∴1
4 2.
2
2
-.
4
2 -.
2
4 2.
2
0
1
.
3
2 .
2
51
.
4
8(
.
0
2
)1
.
4
9(
.
0
2
)旦
二
軍(
.
0
2
)
1
.
4
5 .
1
81
.
3
7(
.
0
2
)1
.
6
1(
.
0
2
)土塁(
.
0
2
)
1
.
5
5 .
0
8 1.
2
8(
.
0
2
)土塁(
.
0
2
)1二
墾(
.
0
2
)
1(
.
0
2
)
1
.
6
1 -.
0
41
.
2
5(
.
0
2
)上里(
.
0
2
)1
.
6
1
.
6
5 ∴1
31
.
2
2(
.
0
2
)1
.
9
2(
.
0
2
)1
.
5
5(
.
0
2
)
1
/2 (
12/9)1/4,A2-A 2◎ 1/2 (
9/12
)1/4; ア ンダー ライ ンは回転後 の各
因子 の中で、 3番 目まで に大 きな絶対値 の負荷 を示す。
200
商
学
討
究
第47
巻
第 2・3号
表 4- 1 評定の平均値 ●
名詞 phys
i
c
i
a
ns c
o
l
l
ea
gue
sa
l
c
o
ho
l
i
c
s c
r
i
mi
na
l
s
丁
.
72
he
l
ps
1.
7
7
1.
42
1.
8
8
郵詞
be
ri
f
ends
pr
a
i
s
e
s
C
r
i
t
i
c
i
ze
s
uf
r
s
t
r
a
t
es 往
1.
22
1.
1
0
1.
3
2
-.
1
8
1.
2
2
-1.
1
4
-1.
95
.
95
-1.
03
-1.
83
-1.
0
0
-1.
2
6
-1.
9
5
-1.
82
-.
40
-.
0
4
事
Gol
l
ob (
1
9
6
8,p.
1
0
6
)
表 4-2 線形項 を含むモデルの結果 (
かっこ内は標準誤差)
棄 因の水準
Ⅰ
A1,
A2
Ⅱ
バ リマ ックス法
Ⅰ
Ⅱ
水準化法
Ⅰ
Ⅱ
he
l
ps
be
f
r
i
ends
.
45(
.
0
5
) .
5
3(
.
0
9
) 1.
1
8(
.
1
2) .
2
6(
.
41
) 1.
1
9(
.
1
3
) -.
1
7(
.
1
7
)
.
2
2(
.
0
6
) .
3
6(
.
1
2
) .
6
3(
.
1
4) .
2
5(
.
2
4
) .
6
8(
.
1
6
) .
01(
.
1
8
)
pr
a
i
s
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C
r
i
t
i
c
i
z
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s
f
r
us
t
r
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hat
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呑与
3
8(
.
6
4) .
03(
.
2
3
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4
8(
.
2
6
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.
5
0(
.
0
6
) -.
7
6(
.
0
4) .
5
4(
.
6
5
)-1.
-.
26(
.
0
5
) ∴0
5(
.
1
3
) -.
5
3(
.
1
9
) .
1
7(
.
2
9
) -.
44(
.
1
5
) .
3
4(
.
1
5
)
07(
.
3
0
) .
3
3(
.
5
6
) -.
89(
.
1
5
) .
6
9(
.
1
4
)
-.
5
2(
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07
)-1,
5.討
論
3つの数値例のうち 2つは一種の順序 カテゴリーの例で,単純構造 による回
転はカテゴリーの上位 と下位 を代表する因子 を構成するとい う結果になってい
t
manの因子 に対応 してお り,回転後のみ
る。一方,回転前の因子負荷 も Gut
201
双線形モデルにおける因子 回転
の結果が意味があるとい う例ではない。
しか し,回転の意味は統計的にも重要である。回転前の因子負荷の標準誤差
が大の場合で も回転 によって標準誤差が小 さくなるケースは We
xl
e
r現象 とよ
ばれ,反対 に回転 によって標準誤差が大 きくなるケースは逆 We
xl
e
r現象 とよ
J
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nnr
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7
3
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9
9
6
b)。精神 の健康 の例の一部 (
表2
ばれてい る (
xl
e
r現象があ らわれてお り,人物評定の例のバ リマ ックス法の
-2) には We
結果 は,やや逆 we
xl
e
r現象があ らわれている例 といえる (
寄与が回転前後で
異なるので標準誤差の実質的な相違は絶対値の単純比程ではない)。
当論文の方法は回転 による解釈上の利点だけでな く,統計的な面か らも結果
の評価 に関する材料 を提供 しているといえる。
付卓
因子回転後の情報行列
因子回転後の拡大 された情報行列 を次のように分割 して構成する。
I
-[
宝
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g
2
]
(
Al
,
z
l
l
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l
,
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2,
Bl,
B2に関す る情報行列である。すなわち, Z
l
l
では (
1
4
)式 は
第 1項のみであ り,表 1-1において関連する変更は
」弛
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⑳
′リ
72
1- 才'
12-
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第 2・3号
第47巻
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である。 ここで[]の外の記号 は位置に対応す るパ ラメータを記 した ものであ
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q31,
q32,
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…,
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ベク トルにする演算子である。
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オーソマ ックス法 と異 なる点のみを記す と次の様 になる。 ∂t
k(Bk)/∂Bkの要
素は
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♪
」
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∂
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♪
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J- b
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第47巻
第 2・3号
参考文献
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小笠原春彦 (
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).イ ンターバ ッテ リー法 にお ける因子変換
心理学研 究 ,
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商
学
討
究
第47巻
第 2・3号
第5
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小 笠 原春彦 (
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).規準化 オー ソマ ックス法 にお ける因子負荷 の標 準誤差 ,
行動計量学掲載予定 .
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芝 祐順 (
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).因子分析法 (
第 2版) ,東京大学 出版会 .
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竹内啓 ・
柳井晴夫 (
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.多変量解析 の基礎 一線型空 間- の射影 による方法 ,東
洋経済新報社 .
柳 井晴夫 ・繁桝算男 ・前川寅一 ・市川雅 致 (
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.因子分析 -その理論 と方法 ,
朝倉書店 .