Title Author(s) Citation Issue Date URL A-3 現生旧世界ザルにおける距骨の変異と化石への応用 鍔本, 武久 霊長類研究所年報 (2012), 42: 97-97 2012-10-04 http://hdl.handle.net/2433/171598 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 2.研 究成 果 (1)計 画研 究 A-1行 動 特 性 を支 配 す る ゲ ノ ム 基 盤 と脳 機 能 の 解 明 小 林 和 人(福 島 医 大 ・医)所 内 対 応 者:高 田 昌彦 我 々 は 、 これ ま で に 、 高 田 昌彦 教 授 と の 共 同研 究 に よ り、 狂 犬 病 ウイ ル ス 糖 タ ン パ ク 質(RV-G)を 用 い た レン チ ウイ ル ス ベ ク ター を 開発 し、 げ っ 歯 類 お よび 霊 長 類 の脳 内 に お い て 逆 行 性 遺 伝 子 導 入 が 可 能 な こ とを 示 した 。 さ らに 、RV-Gの 細 胞 外 ・膜 貫 通 ドメ イ ン と水 泡 性 口 内 炎 ウイ ル ス(VSV-G)の 細 胞 内 ドメ イ ン か ら構 成 され る融 合 糖 タ ン パ ク 質B型(FuG-B)を RV-G細 胞 外 ドメ イ ンN末 開発 し、逆 行 性 遺 伝 子 導 入 の 効 率 を 格 段 に 向 上 させ る こ と に成 功 した。本 研 究 で は 、 端 領 域 とVSV-G細 胞 外 ドメ イ ンC末 端 領 域 を含 み 、vsvG膜 貫 通 ・細 胞 内 ドメ イ ン に 連 結 した 融 合 糖 タ ン パ ク 質C型(FuG-C)を 作 製 し、 新 しい レ ン チ ウ イ ル ス ベ ク タ ー を 開 発 した 。FuG-Cベ クター を サ ル 線 条 体 に 注 入 し、脳 内 で の遺 伝 子 導 入 の 特 性 と効 率 を 検 討 した 。 ホ ンベ ク タ ー は 、 黒 質 緻 密 部 、 大 脳 皮 質 、 視 床 な ど の さ ま ざ ま な 脳 領 域 へ の 高 い 逆 行 性 遺 伝 子 導 入 効 率 を示 した。 ま た 、注 入 部 位 に お い て 神 経 細 胞 と グ リア 細 胞 へ の 遺 伝 子 導 入 の 効 率 に つ い て も解 析 した。FuG-Cベ ク タ ー は 、注 入 部 位 の 少 数 の 神 経 細 胞 に 導 入 され る が 、 グ リア 細 胞 に は ほ とん ど導 入 され な か っ た。 した が っ て 、FuG-Cベ ク タ ー は 、 よ り高 い 逆 行 性 遺 伝 子 導 入 効 率 を 示 す と と も に 、 注 入 部 位 の グ リア 細 胞 へ の 遺 伝 子 導 入 を減 少 させ 、 組 織 損 傷 を軽 減 す る た め に 有 益 な こ と が 判 明 し た。 こ の よ うな 特 性 を持 つ ベ ク タ ー の 開 発 は 、 経 路 選 択 的 に 細 胞 あ るい は 遺 伝 子 機 能 を 操 作 し、 行 動 特 性 を 制 御 す る 遺 伝 子 機 能 や 高 次 脳 機 能 を 解 析 す る た め の モ デ ル 作 製 に お い て 有 益 な 実 験 系 を提 供 す る。 A-2現 生 お よび 化 石 オ ナ ガ ザ ル 類 に お け る進 化 形 態 学 的 研 究 小 薮 大 輔(京 大 ・博 物 館)所 内 対 応 者:高 井 正 成 オ ナ ガ ザ ル 類 の 頭 部 に お け る形 態 学 的 多 様 性 が どの よ うな 要 因 の も と で 進 化 し て き た の か を理 解 す る こ と を 目 指 し、 機 能 形 態 学 、 系 統 学 、 進 化 生 態 学 の観 点 か ら総 合 的 な研 究 を行 っ た 。CT画 像 を 三 次 元 再 構 築 し、 現 生 オ ナ ガ ザ ル 類 頭 骨 の 三 次 元 幾 何 学 的 な 定 量 化 を 進 め た 。 ま た 、頭 部 形 態 と食 性 の 関 係 を 解 析 す るた め 、 ウ ガ ン ダ ・カ リ ン ズ 森 林 で オ ナ ガ ザ ル 類4種(ア カ オ ザ ル 、 ア オ ザ ル 、 ロ エ ス トモ ン キ ー 、 ア ビ シ ニ ア コ ロ ブ ス)の 採 食 物 の 破 壊 靭 性 の 定 量 化 を 行 っ た。 収 集 され た デ ー タ を も とに 食 性 と頭 部 の 三 次 元 形 態 の 統 計 的 な 対 応 関係 の抽 出 を進 め て い る。 〈論文 〉 小 薮 大 輔.食 べ る こ とか らみ た 哺 乳 類 の 頭 骨 進 化 ⑧ 一 霊 長 類.THEBONE25(2):167-170(2011)査 〈 著 書> 1)小 薮 大 輔.(inpress)ニ 出 版. 2)小 薮 大 輔.(inpress)頭 線(仮)」,中 A-3現 ホ ンザ ル の 形 態.「 野 生 動 物 医 学 カ ラ ー ア トラ ス 」,日 本 野 生 動 物 医 学 会 の 形 の 進 化 と食 べ 物 の 堅 さ の 関 係 を野 外 で 探 る.「 川 尚 史,友 永 雅 己,山 極 壽 一 編,京 読 有 り. 編,文 英堂 日本 の サ ル 学 一 若 手 研 究 者 の 最 前 都 通 信 社. 生 旧世 界 ザ ル に お け る 距 骨 の 変 異 と化 石 へ の 応 用 鍔 本 武 久(林 原 ・生 化 研)所 内 対 応 者:高 井 正成 化 石 霊 長 類 の研 究 へ 応 用 す る た め 、現 生 霊 長 類 に お け る 距 骨 サ イ ズ と歯 サ イ ズ ・体 重 との 関 係 を 調 べ て い る。 本 年 度 は 以 下 の 二 つ の こ と を調 べ た。 (1)距 骨 化 石 か ら そ の 化 石 霊 長 類 の 体 重 を 推 定 す る た め に、現 生 霊 長 類 の 距 骨 サ イ ズ の 計 測 を お こ な っ て 、距 骨 サ イ ズ と体 重 と の 関 係 を 検 討 した 。 そ の 結 果 、 「 距 骨 の 全 長 」 を使 うの が 体 重 推 定 に 最 も適 して い る こ とが わ か っ た こ の 結 果 を応 用 して ミ ャ ン マ ー 産 の ア ン フ ィ ピ テ ク ス 科 霊 長 類 の 距 骨 化 石NMMP-39お よ びNMMP-82 を 体 重 推 定 し た 。 結 果 は 、NMMP-39は (2)ニ 約2.7kg、NMMP-82は 約5.lkgと な った。 ホ ン ザ ル の 大 人 の 個 体 を対 象 に 距 骨 ・下 顎 第 一 臼 歯(ml)サ イ ズ と体 重 との 関 係 を 調 べ た 。 今 回 使 用 した 全 個 体 を対 象 と し た 場 合 、 距 骨 サ イ ズ と体 重 と の 間 に 正 の 相 関 が あ っ た。 し か し、雄 雌 を 区 別 し て別 々 に 解 析 した 場 合 は、雄 雌 と も に 距 骨 サ イ ズ と体 重 との 問 に相 関 関 係 は 認 め られ な か っ た。mlサ イ ズ と体 重 と の 関係 、 お よび 距 骨 サ イ ズ とm1サ イ ズ との 関係 も 同 様 で あ っ た。 今 後 は 、 個 体 数 お よび 解 析 す る 歯 種 を増 や して 再 度 解 析 す る と と も に 、 さ らに 子 ど も の 個 体 に お け る 距 骨 サ イ ズ と体 重 と の 関 係 を調 べ る予 定 で あ る。 さ らに 将 来 的 に は 、 解 析 対 象 を ニ ホ ン ザ ル 以 外 の 旧世 界 ザ ル に も広 げ て い く予 定 で あ る。 〈学会発 表 〉 鍔 本 武 久,ほ か(2011)現 生 霊 長 類 の 距 骨 サ イ ズ の 計 測 とポ ン ダ ウ ン の化 石 霊 長 類 の 体 重 推 定 へ の応 用.霊 研 究,vol.27,Supplement,p.34.日 A-4霊 本 霊 長 類 学 会(2011/07/16-18,犬 長類 山) 長 類 に お け る概 日時 計 と脳 高 次 機 能 との 連 関 清 水 貴 美 子(東 大 ・院 ・理),深 田 吉 孝(東 大 ・院 ・理)所 内 対 応 者:今 井 啓 雄 我 々 は こ れ ま で 、 鶴 歯 類 を も ち い て 概 日時 計 と記 憶 形 成 機 構 と の 関 係 に つ い て 、分 子 生 物 学 的 、遺 伝 学 的 、 行 動 一97一
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