平成26年度 秋田県税務統計書 秋田県総務部税務課 No.63 は し が き 平成26年度の我が国経済は、4月に実施された消費税率引き上げに伴う駆け込み需 要の反動や夏場の天候不順の影響に加え、円安による輸入物価の上昇や消費税率引き 上げに伴う物価上昇の中で、結果的に賃金の伸びが物価上昇を下回ったことを背景に 個人消費や住宅投資といった家計部門の支出が大きく落ち込み、年度後半にはやや持 ち直しの動きが見られたものの、実質GDP成長率は前年度比マイナス0.9%とな りました。 一方、県内経済は、需要面では、全国と同じく、消費税率引き上げに伴う駆け込み 需要の反動により個人消費や住宅投資が落ち込んだものの、年度後半には反動も和ら ぎ個人消費は堅調に推移しました。また、生産面では、主力の電子部品・デバイスを 中心として製造業の生産活動が大幅な回復を示したほか、雇用面でも、改善の動きが 見られ、有効求人倍率は過去最高に近い水準に達しました。 こうした中で、平成26年度の県税収入は前年度より10億3,546万円増の826億4,942 万円と3年連続の増収となりました。これは、自動車やスマートフォン向け部品の製 造業を中心とした企業業績の改善を背景として法人県民税と法人事業税が大きく伸張 したほか、税率引き上げによる地方消費税の増収を主な要因とするものです。 また、未納繰越額については、その7割以上を占める個人県民税が2億5,420万円減 少したことを要因として、前年度より3億3,794万円減少しました。なお、未納繰越額 の減少は4年連続となります。 この統計書は平成26年度の県税決算を中心に、県税の概要と関係資料を収録したも のです。本書を通じて本県における税の現状について御理解を深めていただければ幸 いです。 平成27年12月 秋田県総務部税務課長 高橋 孝弘
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