vol.225 中国での在来工法の建設が可能に

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ハウジング・トリビューン【ウィークリー】
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2015 年 1 月30 日号
http://www.sohjusha.co.jp
今週のトピック解説
中国での在来工法の建設が可能に
中国で日本の木造住宅を供給できる環境が整いつつある。
現在、中国では「木構造設計規範」の改定作業が進められ
ている。この木構造設計規範は、日本の建築基準法に相当す
るもの。約5年ごとに改定が行われている。
2003年にスタートした第3回の改定作業には、アメリカ
やカナダの木材・住宅業界の関係者が参加し、北米材やツー
バイフォー工法を提案した。その結果、同規範に、木造建築
の構造材として北米材が組み入れられたほか、ツーバイフォ
ー工法の規定も設けられた。以降、アメリカやカナダの木材・
住宅関連メーカーは、北米材や、木材製品、ツーバイフォー
工法住宅の売り込みを強化している。
こうした中で、日本も官民一体となり、中国への木材輸出
中国南京に建つツーバイフォー工法の住宅団地。今回の規範改定により軸組構法
が規程化されれば、さらに中国での木造戸建市場の可能性は広がりそうだ
写真提供:上海交通大学・劉傑副教授
さらに、
「中国の建設行政は、これまで木造を推進してこ
拡大に向けた取り組みを進めている。木材や住宅関連の企業、
なかったが、ここにきて変化の兆しが見られる。これは、
『輸
団体などで構成される(一社)日本木材輸出振興協会(安藤
入量の増加により十分な木材を確保できるようになったこと』
直人会長、東京都文京区)が中心となり、2010年からスタ
『木材は火に弱いという認識が変わりつつあること』などと
ートした第4回の改定作業に参加。日本産材や軸組構法の提
関係がある。数年前まで、中大規模の建築物で木造不遇の時
案を行ってきた。
(一社)日本木材輸出振興協会によると「現
代が続いた日本と状況は似ている」という。
在、改定作業は、最終調整の段階。遅くとも2015年内に作
中国に軸組構法のモデルハウスを設置
業は終了する予定」だという。
今回の改定では、木造建築物の構造材として日本のスギ、
今回の木構造設計規範の改定を前提に、林野庁では、日本
ヒノキ、カラマツの3樹種が加えられるほか、日本の軸組構
の軸組住宅を中国にPRする補助事業を2015年度の概算要
法の規定も設けられる見通しだ。
「これにより、日本の軸組
求に盛り込んだ。
構法住宅がそのまま中国に輸出できるようになる」
(同協会)
。
中国に、日本の軸組構法のモデルハウスを建設し、通年で
加えて、中国の木造戸建て市場に追い風も吹き始めている。
PR活動を行う事業者を支援。住宅資材の輸出や、現地での
中国の年間新設住宅戸数(都市部竣工住宅戸数)は、約1
施工、PRなどにかかる事業費の一部を補助する。
千万戸の規模にまで拡大している。その大半はRC造やS造
また、同事業では、住宅、内装部材、家具などの事業者と
の集合住宅である。木造については、ツーバイフォー工法住
日中共同で検討会を設置し、付加価値のある日本産木材製品
宅の健闘により、年間数千戸規模にまで上昇しているが、新
の開発を進める。さらに、モデルハウス内で、開発商品を展
設住宅戸数全体の1%にも満たない。
示する予定だ。
だが、同協会は「中国の経済水準が上昇する中で、より品
「中国市場に日本産材を普及拡大していくためには、中国
質の高い住宅を求める人が増えてきている。こうした中で、
人のニーズに合った製品開発が不可欠。木造住宅、木材製品
木造住宅、とくに日本の木造住宅への関心が高まってきてい
を一緒にPRすることで、それぞれのブランド価値を高める
る」と指摘する。
相乗効果が期待できる」
(林野庁木材利用課)としている。
今週の主なニュース
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・桧家ホールディングス 入居者のコスト負担軽くす
る高齢者施設を開設 グループ4社によるコラボで
・三井不動産 「柏の葉スマートシティ」で街区間電
力融通を始動 地域レベルのピークカットなど実現
・大京 空き家活用ビジネスに参入 沖縄でマンショ
ンの空き室をホテルのように賃貸
・LIXIL コンパクトな洗面化粧台のラインナップを拡
充 木製カウンターなどを新たに追加
・TOTO デザイン性の高い水栓金具にサーモスタッ
トタイプを追加 人気の角形ハンドルなどを採用
・ダイキン工業 軽量・コンパクト化を図ったヒート
ポンプ給湯器を発売 壁面や屋根にも据付け可能