From Headquarters 施策の一つとして貧困削減を掲げるホンジ ュ ラ ス で は、1 9 9 0 年 代 か ら 貧 困 層 を 対 象 に﹁CCT︵条 件 付 現 金 給 付 制 度︶ ﹂を 展 ト の 準 備 を 担 当 す る こ と に な っ た 私 は、現 2015 年の開始を目指してプロジェク す。 立すれば持続的な貧困削減にもつながりま 取り組みです。ビジネスとして金融取引が成 開 し て い ま す が、部 分 的 な 成 果 に と ど ま っ 地を訪問して政府関係者や貧困層にインタ 剰債務などが発生し、貧困層を苦しめてしま しかし万能薬ではなく、使い方次第では過 て い ま し た。そ こ で 預 金 口 座 や 融 資 な ど 金 ビ ュ ー し、生 活 状 況 や 問 題 点 な ど を 調 査 し います。健全な形でMFを必要とする貧困層 大学卒業時に公認会計士の資格を取り、監 ま し た。調 査 期 間 は1 カ 月。 CCTの 受 給 世 に届くよう少しでも貢献したい¦。前職では 融 サ ー ビ ス に ア ク セ ス で き な い 貧 困 層 が、 さんありましたが、次第に﹁会計や財務の知 帯 を 対 象 に、貧 し い 世 帯 に も 預 金 や 融 資 な 貧困削減に携わる機会はありませんでした 査法人で働いていました。主な担当は、電子 識を生かして、金銭的な利益よりもっと広く、 ど の 金 融 サ ー ビ ス を 提 供 す るMF機 関 と も が、会計や金融の知識を生かして人々の自立 機器メーカーや運送会社、映画製作会社とい 社会的リターンを生み出す活躍をしたい﹂と 連携して貧困削減に取り組む前例のない取 将 来 の 備 え や 事 業 を 始 め ら れ る よ う、金 融 いう思いが強くなってきました。そこで転職 り 組 み。関 係 者 の 合 意 を 得 て、よ り 良 い プ を促す今の仕事にやりがいを感じています。 へのアクセス改善を図りつつ人々の生計向 先として選んだのがJICA。広く社会に貢 ロジェクトの枠組みをつくっていくのは容 た貧困削減の視点、最新の国際的潮流の情報 現在の部署では、ジェンダーやMFを含め った企業の財務諸表が適切かを確認する監査 献できる道を模索していた私にとって、自然 易 で は あ り ま せ ん で し た。そ ん な 苦 労 の 末 といった付加価値のある知見を他の部署に提 業 務。 M&Aの ア ド バ イ ザ ー を 務 め て い た こ な流れだったのかもしれません。 に 至 っ た 両 国 間 の プ ロ ジ ェ ク ト 調 印 式 で、 供するなど、分野横断的な貢献が求められま 上を支援する計画を立てたのです。 的 に 生 か せ る 財 務 部。 JICAの 財 務 諸 表 の 最初に配属されたのは、前職の経験が直接 ホ ン ジ ュ ラ ス 側 か ら﹁こ の 事 業 は 国 の 未 来 調査から多くを学んだ 貧困削減プロジェクト 作成や、当時導入段階にあった新しい会計処 す。新しい取り組みに積極的にチャレンジし MFは 途 上 国 の 貧 困 層 を﹁顧 客﹂と と ら う、これからも努力していきます。 で専門性を磨き、もっと世界に貢献できるよ 金融だけでなくさまざまな分野の経験を積ん 出席者に刺激を受けながら、勉強の日々です。 め、国際会議や研修で専門性の高い他機関の に 貢 献 す る 重 要 な プ ロ ジ ェ ク ト だ﹂と 言 っ した。 社会基盤・平和構築部に異動してからは、 一つが、中米ホンジュラスの貧困層の生活向 え て い る 点 で、国 際 協 力 で も 可 能 性 が あ る マイクロファイナンス︵MF︶を担当。その 上を支援するプロジェクトです。国家の重点 自立を促す マイクロファイナンスの意義 理の検討に携わりました。自ら会計処理を行 インドのマイクロファイナンス機関 のCEOと て教訓を得る前向きな姿勢が必要になるた 大学卒業後、公認会計士と して監査法人に勤務。2010 年からJICAに転職。財務部 を経て、 2011年から現職。 て も ら い、気 持 ち が 高 揚 し た の を 覚 え て い 吉田 進一郎 ます。 YOSHIDA Shinichiro い、監査に向けて膨大な資料を用意するなど、 JICA社会基盤・平和構築部 ジェンダー平等・貧困削減推進室 監査を受ける側の大変さを再確認する日々で ともあります。監査の仕事で学ぶことはたく 日本の監査法人で 働いた経験を生かして 金 融 サ ー ビ スへのア ク セ ス 改 善 で 自 立 につ な が る 支 援 を 開 発 途 上 国 の 貧 しい人 々の 自 立 に つな がるマイクロファイ ナンス。 吉 田 進 一 郎 さんは公 認 会 計 士 として の 経 験 と 知 見 を 生 かし 、一 人 一 人 が経 済 的 な 将 来 設 計 を 立て自 立で き る 社 会 の 実 現 を 目 指 して 奮 闘 す る日々だ 。 タイの人身取引被害者支援プロジェクトの関係者と吉田さん (右から2人目) 。今後の事業の 方向性を議論した 24 December 2014
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