補足資料 : NCベース柱型部・標準配筋について 1.アンカーボルトの定着 評定でのアンカーボルトの定着は、①コーン破壊耐力によるか、②RC造の柱として設計 するか、③詳細検討による、となっている。 ③の詳細検討による場合は、仮想的なコンクリートのコーン状破壊面に位置する 立上筋、スタラップ筋、および基礎梁主筋の付着力の協同作用による。 これに基づき、設計ハンドブックでは、アンカーボルトの半数が引張の場合を圧縮側領域と し、アンカーボルト全数が引張の場合を引張側領域として詳細検討を行った結果をRC柱型 の欄と基礎梁主筋の欄に例示している。 この例示に従えば、「コーン破壊耐力の検討」は不要である(立上筋がコーン破壊を防止 している)。 一方、アンカーボルトの引張力を付着力で基礎コンクリートに伝える立上筋は定着板の 下側にも上側と同じ定着長さが必要である(P.3-2参照 ただし、詳細検討の場合、図1 のコメントとは値が異なることになる)。 アンカーボルト8本タイプで、立上筋にフックを付ける場合は、設計ハンドブックの 基礎梁主筋の欄を無視できる。 アンカーボルト4本タイプで、立上筋にフックを付ける場合は、立上筋量・基礎梁主筋 の欄が変わる可能性があるので、メーカーに相談ください。 立上筋にフックを付けない場合は、RC柱型の欄・基礎梁主筋の欄による。 2.コンクリートの破壊防止 評定での構造規定:"柱型の幅は、ベースプレート幅の1.15倍以上とする"、となっている。 評定の議事録 P.議−12 に下記の記述がある。 "ベースプレートのエッジが柱筋(立上筋)の内側に入っていることが重要" 詳細設計例は両者を満足する寸法となっているので、RC柱型の欄の寸法 b に従う場合は、 「コンクリートの破壊防止」の検討は不要である。 3.せん断破壊防止 柱脚部の曲げ耐力から求まる最大せん断力を想定して、フープ筋量を設計ハンドブック のRC柱型の圧縮側領域に例示している。引張側領域では、ピッチを細かくして余裕を みている。ただし、反曲点高さは仮定(径550以下:1500mm、径600以上:1800mm)による。 また、評定での柱型の実務設計フローは、"柱型部立上筋と基礎梁筋が柱型に納まればよい"、 となっている(P.3-1-14参照)。 さらに詳しい検討は、柱脚検定プログラムでのチェックによる。 4.ベースプレートの破断防止 評定内で、ベースプレートの設計の考え方を提示し、それに合わせて設計したベースプ レートを使用しているので、「ベースプレートの破断防止」の検討は不要である。
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