vol. 2 平成 22 年 10 月 25 日 ロボット研究会 WRO Japan 2010 決勝大会 に出場 9月 12 日(日) 、東京の Bumb 東京スポーツ文化館で WRO Japan 2010 大会が行われ、本校のロボット研究会(以下 「ロボ研」 )から1チームが出場しました。 ( チーム名:NR-Ⅱ(ロボット名も同じ) ,決勝大会メンバーは、S5 吉田友太,S6 松田貴大, S7 嶋中紗映 ) WROとは? WROとは、世界の小中高校生による国際ロボット競技会で、毎年、国際大会が行われており、昨年は世界で 11,760 の チームが予選に参加しています。LEGO ブロックを使って作成したロボットで、与えられたミッションをクリアし得点を競 うというものです。全国大会にあたる決勝大会が「WRO Japan 2010 大会」なのです。 ロボ研の WRO2010 決勝大会に向けた活動 ロボ研では、WRO以外の大会に向けた活動も行っ ていますが、今回はWROに向けた活動だけを紹介し ます。 WRO Japan 2010 大会 に出場するには、まず、全 国各地で行われる予選会に出場しなくてはなりません。 予選会は、決勝大会に準じたルールで競技が行われ、 上位1~数チームのみが決勝大会(全国大会)への出 場権を得ます。本校ロボ研は、3チームを編成し、そ のうち2チームを「関西大会」 に,残りの1チームを 「福井予選会」にエントリーさせました。 今回のミッションは、立ててある2本の角材の上に それぞれのせてあるピンポン球をとり、ゴールまで運 んでくるというものです(右図) 。ロボットはあらかじ 今年の競技フィールドの図面 め読み込ませてあるプログラムだけで動かすことになっていて、 スタートすると、ミッションが終了するまで触ることができま せん。角材を登る,ピンポン玉を取ってベースキャンプに持ち 帰る,などのミッションに成功するごとに得点が与えられ、そ の合計点を競います。1チーム2回走行させ、得点の高いほう が記録されます。もし、同得点の場合は、ミッションにかかっ た時間が短かったほうが上位になるというルールです。 ロボ研は、過去2年の予選会にもエントリーしていて、善戦 したのですが、当日うまくロボットが動いてくれなかったりし て決勝大会へ進むことができませんでした。ロボットの完成度 が低いと、学校で試走させてうまくいっても、実際に本番で走 らせてみると、少しの角度のずれやセンサーの誤認識などでミ NR-Ⅱfinal 号 スをしたりリタイアしてしまうことになります。予選会を勝ち 抜くためには、何度やっても完璧にミッションをクリアーし完走できるようなロボット、すなわち、完成度の高いロボット を作らなければなりません。今年は、2年前1年生だったメンバーも3年生となり、最後の挑戦となることから、今まで以 上にロボットの完成度を高めることを目標としてきました。 ところで、今回のミッションは、 「ロボットが角材を登る」という例年になく難しいものです。予選会では完走率が低いこ とが予想されました。福井予選会では、エントリーした他校のロボットが軒並みリタイアする中で、本校のNR-Ⅱだけが 完走を果たし、見事に全国の切符を手に入れたのです。 あと少しで世界大会へ ~ 決勝大会報告 ~ 決勝大会には全国から 28 チームのエントリーがありまし た。決勝大会は、ロボットをばらばらになっている部品から 組み立てるところから始まります。予選会に向けて製作した ロボットの細部まで記憶し、短時間で復元しなければならな いわけです。さらに、当日発表されるサプライズルールに対 応できるように、ロボットの一部を改変しなければなりませ ん。本校チームNR-Ⅱのメンバーは、サプライズルールも クリアできるよう設計変更し、何とか時間内に組み立てるこ とができました。 試走のようすを見ると、予選会と違って完走できそうなロ ピットでのロボット組立て作業 ボットが多く、優勝争いは完走してタイム勝負の可能性があ るレベルの高さであることが窺えました。 組立て作業後、ロボットが規格内に収まっているかを調べ る「車検」のあと、いよいよ本番です。まず、走行1回目。 NR-Ⅱは、順調に角材を登ってピンポン球を回収、無事ゴ ールにたどり着きました。かなりタイムもよかったので上位 が期待されましたが、最後のゴールエリアからロボット本体 がほんの5㎜程度はみ出しているという判定で完走とはみな されず、途中リタイアという記録になりました。 2回目の走行では、確実に完走し、ゴールエリアからもは み出さないように調整をしてスタート。ところが、最初の角 材を登っているときに角材から落ちてしまうという予選会で 競技中のようす(1つ目のピンポン玉をとった!) は一度も見られなかったことが起こり、リタイア。結局、得 点を伸ばすことができず、13位という結果になりました。 ロボットの走行する勢いを抑えるため、あえてフル充電しな かったことが裏目に出て、しっかり角材をつかむパワーが不 足していたようです。 世界大会へは上位4チームが選出されました。もし、1回 目の走行でゴールエリアからはみ出さず完走していれば4位 以内に届いていたかも知れないという非常に残念な結末とな りました。しかし、今回の競技内容から、本校ロボ研のロボ ットが、世界大会に手の届くところまできていたということ が明らかになったことは大きな収穫でした。チームNR-Ⅱ のみなさん、お疲れさまでした。 チームNR-Ⅱ
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