4-E4-6 濃厚流動食/高齢の入院患者(DARE-12007008173)

データソース 1
※情報収集時の検索方法はこちら→「2008 年度に実施した特別用途食品のエビデンス検索式」
4-E4-6 濃厚流動食/高齢の入院患者(DARE-12007008173)
文献
Vanderkroft D, Collins CE, FitzGerald M, Lewis S, et al. Minimising undernutrition in the
older inpatient. Int. J. Evid. Based Healthc. 2007; 5: 110-81, DARE-12007008173
1. 目的
病院の場で、低栄養あるいは低栄養のリスクを最小化するための最も良い利用可能な診療を
決定する。急性期ケアにおいて、高齢の入院患者の栄養障害を最小化する診療を決定するも
目的で、適切な栄養摂取の促進のためにデザインされた介入の効果の幅を評価する。
2. データソース
1980 以降の英語論文を MEDLINE, PreMEDLINE, CINAHL, Austrom-Australasian Medical
Index and AustHealth, EMBASE, Science Citation Index を用いて検索。すべての参考文献
リスト中の文献調査。
3. 研究の選択
高齢(年齢 65 歳以上)の入院患者の低栄養を最小化することを目的として介入(食物
看護、医療、食事、栄養士、作業療法、言語療法、家族/介護者、ボランティアに関連)
した試験、すべての研究デザインを含めた。
4. データ抽出
二人の独立したレビューアが各試験について選択の適格性の評価、試験の質の批判的
評価、標準化したツールを用いたデータ抽出を行った。
5. 主な結果
・ 29 試験、4021 名が含まれた。経口栄養補助食品の参加者への供給に関する介入が
15 件、経腸栄養療法が 6 件、病院食の一部として提供される食物の変更が 4 件、ス
タッフ追加が 1 件、エビデンスに基づいたガイドラインの実装が 3 件であった。
・ 経口栄養補助食品の利用により、体重と上腕筋囲に統計学的に有意な改善がみられ
た。
・ 経腸栄養を介入とした試験は 6 試験、406 名、10 のアウトカム評価が含まれた。経
腸栄養群とコントロール群間に死亡率の差はなかった(4 件の RCT: RR 1.07, 95%CI:
0.29-3.96)
。介入前後でのアルブミンの変化に差はなかった(3 件の RCT: 加重平均
差-1.48, 95%CI: -5.16-+2.21)
。他のアウトカム評価についてはメタアナリシスを実施
しなかった。5 試験で食事摂取量が報告され、結果は多様であった。
6. 結論
エビデンスは経口補助食品の利用は高齢の入院患者の低栄養を最小化することを示唆
した。しかし、特に病院食の変更と病棟レベルでのスタッフの援助を介入としたこの
領域でのさらなる研究が必要である。
7. 安全性評価か有効性評価か
有効性評価の論文
8. 論文中の有害事象・副作用の記載
記載なし
9. カテゴリーの規格基準に関連する事項や図表
記載なし
10. キーワード
経腸栄養、高齢者、低栄養、入院、濃厚流動食
11. 関係する特別用途食品のカテゴリーと用途
総合栄養食品(濃厚流動食)/疾患などにより経口摂取が不十分な者
12. Abstractor のコメント
入院中の高齢者の低栄養への対応に関する広範囲な介入を対象としたシステマティッ
ク・レビューとメタアナリシスである。広範な介入を対象とし、介入とアウトカム評
価の組み合わせは多く、種々の研究デザインを含むため、結果はナラティブ記述が主
である。メタアナリシスは 10 項目について実施された。
(新野/鶴岡 2009.3.27)