私は毎日、天使を見ている。 “ I See Angels Every Day. ” 写真渡邉博史週刊金曜日 2007.3.2（644号） 26 27 週刊金曜日 2007.3.2（644号）週刊金曜日 2007.3.2（644号） 30 よく、﹁何を考えて撮影してい揮できないのかもしれませんね。すると、写真が持っている力が発︱︱むしろ目的意識的に撮ろうと法だと思うんです。ってしまいますね。ると、僕はちょっと違うなと思真に撮る﹂というふうに言われ世の中に伝えたいからそれを写ば、﹁こういうものがあることをすごく大げさだと思う。たとえたのをカメラに替えているだけ砲で動物をハンティングしていすごくつまらなかった。昔は鉄の写真ばかり撮る人が多くて、加したんです。そうしたら動物偶然撮影旅行のようなものに参僕は、自分が完全に理解していで、ほとんど考えてないんです。ますが、撮ろうという意識だけますか﹂と聞かれることがありはないのでしょうか。を撮る時も、心の中では特に違い︱︱ポートレートを撮る時も風景人たちの顔を撮ってプリントをものがないから、現地で会ったじゃないかと思って。他に撮るけです。ものを撮りたいと思っているわまとめ／山口舞子︵編集部︶ 31 ﹁なぜそこに行くか﹂というこしょうか。もののイメージを持っていたのでたそうですが、その時は撮りたい日突然﹁写真家になろう﹂と決めの仕事を二〇年ほどされて、ある︱︱渡米してテレビコマーシャルった写真に対して﹁こういう見非常に嫌いなタイプなので、撮に押し付けがましくされるのがから行ってみたい。僕自身が人いわけです。やはりわからないものに対しては興味が出てこなるものや、定説が決まっているな面白いものがある。物など、人間にまつわるいろんれど、風景やそこに置いてあるり人間が一番面白いとは思うけ覗いているだけですね。やっぱ面白いと思ってファインダーをって、撮っている時はとにかくとりあえず惹かれるものがあ識のようなものを持ちました。トを撮った時に、初めて目的意病院を偶然見つけてポートレー二〇〇一年にエクアドルの精神レートを撮り始めたんですが、それからはあちこちでポートっかけですね。んだと思ったんです。それがきつくってみたら、人間は面白いったと思われますか？と比べて、今の日本の社会は変わ︱︱三〇年前に米国に行かれた時りたくないんです。被写体に依存する写真を僕は撮ごく大げさに言ってしまうと、え方も潔くないと思う。ものすの価値がある﹂というような考﹁この人は有名な人だから写真ていたので、とにかく自分の撮すでに五〇歳近くになりかけ特に日本では、表現の仕方がすと方。はをでしきなるさだいけ﹂しとたいくうなよいうんなでこ九七年にアフリカに行った時に、まりなかったんですけど、一九人間を撮ろうという意識はあここにいる人間の存在感が強烈か、というのが、写真の表現方の人の人間性や存在感のようなで、写真は肖像なんだから、そします。僕はそれがちょっと嫌方法で写真を撮ってもらおうと取って自分が見られたいと思う国であればあるほど、ポーズをて非常に素直なんですね。文明で。しかも撮られることに対しじゃないかと思います。考えながらみんな生きているんていけばいいか、ということをしてあげるにはどうやって生き分の子どもや家族に対してよくかれた状況の中で、少しでも自れぞれ異なる社会的な組織や置れだけだと思いますけどね。そに対して自分がどう受け答える真的なことで、外から来るもの反応する。それはものすごく写で起こったことに対して自分がどく持すっ見すでて多ててとどで違っ。ちえごす、い非、はこすうて帰のていがそん常ああか。作いっほく﹂、れでにるまに品たてうると行がす興日り行にイきをか思っ目。味突深っなメた撮らうて的一を然くてるー時っ、別みで応惹見は、こジにちどのる現テかた考見ととはゃうもと場ーれもえがは、うしの﹁にマるのててほま自わてがあ行がこにい、とっ分けも必ぁくあと対なそんたがでそず、んっがしくこめていませんでしたね。僕はいましたが、何を撮ろうかは決りたいものを撮ろうとは思って渡邉博史わたなべひろし北海道札幌出身。１９７５年日本大学芸術学部写真学科を卒業後、アメリカ、ロサンゼルスに移住。テレビコマーシャル制作の仕事につく。１９９３年 U C L A（カリフォルニア大学ロサンゼルス校）で M BA修士号を修得。１９９５年ごろから個人的な作品として写真を撮り始める。２０００年本格的に写真に取り組み、ファインアート写真家として活動を始め、以来アメリカで多数の個展を行なう。作品はフィラデルフィア美術館、ヒューストン美術館、ジョージ・イーストマン・ハウス、サンタバーバラ美術館などでコレクションされている。写真集に『私は毎日、天使を見ている。I See Angels Every Day』（窓社刊）がある。 San Lazaro Psychiatric Hospital 2001 - 2002 ©2004 Hiroshi Watanabe All Rights Reserved ５４ページに渡邉博史写真展の案内を掲載。ために生きているだろうし。そじぐらいに自分の愛する人間の思っているだろうし、それと同はり人間は自分が一番大切だとす。簡単に言ってしまうと、やというのが僕にとっての結論で国の人でもあまり変わらないな人間に関して言うと、どこのことは何かありますか。現段階で一番強く感じられているの国々を歩きながら撮り続けて、︱︱この数年、写真家として多くいかと逆に思いました。は全然変わっていないんじゃなだと思いましたね。だから人間の人たちの表情はまったく同じで見ていた日本人の表情と、今が、三〇年前に僕が地下鉄の中の様子はずいぶん変わりました僕の正直な印象です。日本も街むしろ変わらないというのが週刊金曜日 2007.3.2（644号）