地域パートナーHOT 情報 〔島根県〕 島根でがんばるものづくり企業のご紹介! ~第5回ものづくり日本大賞から~ 宇山正樹(地域経済課 総括係長) [email protected] TEL 082-224-5684 かつて、日本は技術大国と言われ続け、先人達が築き上げてきた技術を継承し、時代の ニーズを捉えて技術の更なる高度化を続け、今日の先端技術にもつながっています。 今日では、技術の高さだけで競争するのではなく、優れたビジネスモデルと併せた展開 が国際的な競争には欠かせないと言われておりますが、競争力の源泉としての「ものづく り力」は日本の強みであり、日本人だからこそなせる「技」は昔も今も、そしてこれから もしっかりと存在しています。 こうした優れた「ものづくり」人材を表彰する制度として、経済産業省、文部科学省、 厚生労働省、国土交通省の4省庁連携による「ものづくり日本大賞」を行っており、先ほ ど「第5回ものづくり日本大賞」受賞者が決定しました。 島根県からは、「株式会社研電社」の代表取締役 石飛稔様が中国経済産業局長賞を受 賞されましたので、同社をご紹介すると共に、今回の受賞テーマにある独自開発された装 置をご紹介します。 ■株式会社研電社 島根県出雲市長浜町1372-15 http://www.kendensha.co.jp 電話:0853-28-1818 1958年の創業以来、一貫してものづくりに徹し、その間数々のオリジナル商品を 開発しておられます。特に近年、環境対策装置に力を注いでいる企業です。 会社全景 旬レポ中国地域 2013 年 11 月号 工場内部 1 ■受賞テーマ:楕円板型固液分離装置の開発 ■受賞者:代表取締役 石飛稔 様 <装置の紹介> ステンレス製の楕円形円板を並べ、低速で連続回転 させることにより、個体と液体を分離する装置を開発されています。 液体と固体が混じり合ったもの(例えば汚泥など)を、固体と液体に分離する優れも のです。 <特徴> 搬送すると同時に固形物を掻き上げる仕組みで、 「セルフクリーニング機構」により目 詰まり発生を防止でき、洗浄等のメンテナンスが不要なところが特徴です。そのため、 連続処理が可能な装置であり、駆動は小型モーター1機のみで、静かで振動も発生しま せん。 <用途> ○食品工場やレストランなどで発生する食品残 渣などの分離 ○家畜の糞尿の分離 魚肉加工工場排水処理 旬レポ中国地域 2013 年 11 月号 乳牛糞尿排水処理 2 ○焼酎の製造過程における粕の分離 強力な搬送力と圧搾力によって 脱水機としての機能も併せ持ちます。 焼酎粕 なんと言っても優れているのは、通常固体と液体を分離する方法である「濾過」は目 詰まりしてしまうためメンテナンスが必要であるのに比較して、本装置は独自のスリッ ト構造で目詰まりしないメンテナンスフリーが最大の魅力であります。 上記の用途は、ほんの一例であり、固体と液体が混じったものを連続的に分離処理を したいものにはこの装置が応用できると思われます。ご関心があれば是非、株式会社研 電社へお問い合わせいただければと思います。 <写真提供>株式会社研電社 経済産業省 中国経済産業局 広報誌 旬レポ中国地域 2013 年 11 月号 Copyright 2013 Chugoku Bureau of Economy , Trade and Industry. 3
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