かしこい塾の使い方 国語編 「国語の成績を上げるには?」

中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 http://www.e-juken.jp/
かしこい塾の使い方 国語編 「国語の成績を上げるには?」
関東編 サピックス・日能研・四谷大塚・早稲田アカデミー
目次
はじめに~学習心理の重要性~
01 保護者からのよくある質問とその回答
02 国語の文章の分類と読み取り方(概要)
はじめに~学習心理の重要性~
国語は、中学入試四科目の中でどのような特徴を持つ科目でしょうか。
例えば、学習の仕方がわからない科目、学習効果が出にくい科目、確立された解法テクニックがほとんどな
い科目、正解を出しても自信が持てない科目、という回答が返ってくる科目です。
しかし、入試科目である以上、きちんとした対策を講じなければなりません。
ここでは、まず、国語の学習の仕方、文章の読み取り方などの国語全般に関係する内容について説明した
いと思います。
お父さん、お母さんの中には、国語に対する誤った認識、特に大学受験での経験をそのまま中学受験に適
用させて、塾の国語学習と向き合うということが良くあります。
多くの場合、安易な適用というより誤用に陥ってしまいます。
特に、お母さんよりもお父さんの方がその傾向が強いようです。
塾の効果的な利用は、中学受験の国語固有の特徴を
親子共に見出すことから始まります。
保護者だけが、熟知していても意味がありません。
大型書店で平積みにされている国語関係のマニュアル本は、不思議なことに保護者だけを対象としたものが
ほとんどです。あの内容では小学生は読みきれません。
受験業界の裏話や暴露話の箇所も随所に見受けられていかがなものかと思います。
大切なことは、お子さんがお子さんなりに、「どうやら国語の勉強には独自の特徴があるらしい」と感じる学習
経験を積み、またそのように感じることができる学習心理を持つことが合格への道につながる、という点です。
学習経験の積み重ねは塾側の務めですが、学習心理の形成は塾側と共に家庭の務めでもあります。
Copyright (c) 2014 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 http://www.e-juken.jp/
良好な学習心理は、親子のコミュニケーションを通じて形成されます。
子供の学習意欲は、程度の差はあるものの保護者の言動次第で向上しまた逆に低下することもあります。
親子関係のあり方は子供の学習意欲に反映します。
さらに、
子供の学習の質は大人から見れば粗さが残るものです。
例えば、算数なら簡単な計算の間違い、国語なら文章の読み落としは保護者の頭痛の種ですね。
ここまでをまとめると、次のようになります。
受験指導は学習心理と学習の質の改善を図ることが重要です。
お子さんの学習心理に配慮しながら、学習の精度を改善して、質の向上を図るのが受験指導です。
それを指摘・分析するだけでは何の改善策にもなりません。
親または講師としての権威と、やらないと叱られるという子供の恐怖心を後ろ盾にして、大量の課題を与える
ことも適切な受験指導ではありません。
ところで、みなさんは、塾を含めた教育フィールドが 3 つあることをご存知でしょうか?
大型書店の本の配置によって説明するのがわかりやすいと思います。
まず、保護者が最も足を運ぶフィールドが受験フィールドです。
受験情報、受験参考書や問題集、受験に関する親子本はほとんどこのコーナーに置かれています。
塾もこの受験フィールドに所属していると考えてください。
しかし、お子さんの学習はこのフィールドだけで身についているのではありません。
残りの 2 つは、大学で教育関係の学部または専攻の出身者であればよくおわかりのことと思いますが、学校
フィールドと心理フィールドです。
学校フィールドは、学校制度に基づく教諭用の書物が置かれている場所です。
授業の技術的向上のためのテクニック、板書の事例、また通知表の書き方などを紹介した書物、さらに教育
法規や教育史に関係する書物もあります。
心理フィールドは、直接子供が直面している領域ではありません。
これは、心理学のコーナーにある、教育心理学、発達心理学、認知心理学などのことです。
学校フィールドと密接な関係がありますが、残念なことに受験フィールドとはほとんどリンクしていません。
かろうじて教育関係の親子本が部分的に取り上げているだけです。
Copyright (c) 2014 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 http://www.e-juken.jp/
心理フィールド
受験フィールド
学校フィールド
【3つのフィールド】
お子さんはこの 3 つのフィールドで活動しているのに、塾はその点を考慮せずに子供に対応しているのが現実
です。
学校フィールドは、直接中学受験とは関係ないと思われるかもしれませんが、実は、そうではありません。
小学校の授業内容や水準、中学受験する予定の友達の数は、子供の受験環境に少なからぬ影響を及ぼ
します。実際、授業水準は小学校によってかなり違うことは、もうご存知のことと思います。
しかし、学校フィールドについては、保護者が中学受験に関して影響力を行使できる場ではありません。
ここで保護者が子供に介入できるフィールドは、心理フィールドに限定されます。
もちろん、一部の保護者は受験フィールドに出場して教科指導に乗り出すこともあるでしょうが、指導の持続
性、体系性、技術性、合理性、という観点から判断すれば、圧倒的に塾に追いつきません。
ところで、塾の講師の中には元教員あるいは教員免許保持者もいるでしょうが、ほとんどが学校制度上の教
育とは関係がないキャリアの持ち主です。
これは、意外に重要な点です。
塾の講師は、先ほどのフィールドで言えば、心理フィールドに関心をあまり払わないまま受験指導を行っていま
す。塾の受験指導が技術的さらに超絶技巧を求めやすいのは、「プロ意識」からではなく、活動すべき意識
空間が限定されているからです。
塾、特に集団塾の講師が心理フィールドで子供をフォローしない以上、保護者が少しでもその代わりを引き
受けなければなりません。
全レポートはこちらから http://www.e-juken.jp/manual_login.html
Copyright (c) 2014 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.