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ノバルティス ファーマ株式会社
〒106-8618
東京都港区西麻布4-17-30
http://www.novartis.co.jp
MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIA • MEDIENMITTEILUNG
2008年10月29日
報道関係各位
財団法人ノバルティス科学振興財団
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス バイオキャンプ2008 国際大会 香港で開催
20カ国55名の若手バイオ研究者がバイオビジネス起業アイデアを競う
ノバルティス バイオテクノロジーリーダーシップキャンプ(バイオキャンプ)2008国際大会
(Novartis International Biotechnology Leadership Camp 2008)が10月24日~27日の4日間、
香港サイエンス&テクノロジーパーク(香港)で開催されました。アジアを中心とした20カ
国から選ばれた55名の若手研究者が参加し、著名な科学者や成功したバイオ起業家の基調講
演を通じて最新のバイオテクノロジーの知識を得ると同時に、参加学生がグループに分かれ
てバイオ起業アイデアを討議して国際交流を経験しました。ワークショップでの起業アイデ
アは最終日にチーム発表を実施して優勝チームを決定しました。
バイオキャンプは、グローバルキャリアを志向する理系若手研究者の能力開発を支援し、世
界のバイオ産業の発展を促進することを目的としています。バイオキャンプの国際大会は、
ノバルティスが台湾で開催して以来、今年で4回目となります。国際大会の前に各国で国内大
会を実施し、その優勝者が国際大会に出場する権利を獲得します。
香港大会は、ノバルティス香港(Novartis Pharmaceuticals HK Ltd)、香港中文大学薬学部( the
School of Pharmacy of the Chinese University of Hong Kong)、および香港サイエンス&テクノ
ロジーパーク(the Hong Kong Science and Technology Park)の共催です。香港中文大学薬学部
Vincent H.Lee教授は、開会式で「参加者の皆さんは、チームワークのシナジー効果、共同作
業、知識交流の喜び、また、文化背景の異なるチームメイトとの一体感を高めながら、チー
ムのゴールに向けた絶え間ないコミュニケーションを経験する貴重な機会となるでしょう。
今後のバイオテクノロジー分野の発展を目指し、この機会を大いに楽しみましょう。」と語
り、参加者を激励しました。
日本からは、京都大学 左海知里さん、東京大学 Toh Gaik Thengさん、東京大学 中村正樹さ
んの3名が参加しました。このうち東京大学の留学生、Toh Gaik Thengさんは日本代表者とし
て初めて、第二位の個人賞を獲得しました。個人賞はリーダーシップ、協調性、創造性、分
析力、コミュニケーション能力などを評価軸として審査されるもので、最優秀賞は今回初め
て参加したエジプトの代表、Mai Rostomさんに授与され、第三位にはこれも今回初めて参加
したロシアの代表、Alexey Shaytanさんが選ばれました。日本から参加した3名は、去る8月
29日・30日の2日間、財団法人ノバルティス科学振興財団(理事長 金子章道)、ノバルティス フ
ァーマ株式会社(代表取締役社長 三谷宏幸)の共催により東京都港区で開催された国内大会で
選出されました。
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バイオキャンプ国際大会は、2005年、台湾での開始を皮切りに、2006年シンガポール、2007
年東京で開催され、本年香港で開催されたものです。日本からも毎年将来有望な学生や若手
研究者が参加しており、バイオテクノロジーを専攻する大学院、ポスドク研究者の国際交流
イベントとして、アジア諸国を中心に定着しつつあります。
◇バイオキャンプ2008国際大会
バイオキャンプ2008国際大会の参加者55名の国籍は、イスラエル、インド、インドネシア、
エジプト、韓国、シンガポール、スロベニア、タイ、台湾、中国、ドイツ、トルコ、パキス
タン、バングラデシュ、フィリピン、香港、マレーシア、メキシコ、ロシア、および日本の
20カ国です。
55名の参加者が10のグループに分かれてバイオビジネス起業プランを討議するワークショッ
プでは、最終日の27日にグループ発表を行い、10名の審査員と参加者投票によって、2組の
優秀グループ賞が選ばれました。
受賞したグループの起業内容は『がん遺伝子を抑制するRNAをナノ粒子で包み込んだ慢性骨
髄性白血病薬の開発』と、『患者さんの幹細胞を使用して、パーキンソン病治療のための神
経細胞を製造する』というものでした。参加した日本代表の若手研究者、左海知里(京都大
学大学院)さんは、国際大会について次のように語っています。『私は、大学院でサイエン
スコミュニケーションを専攻しているのですが、科学者は、もっと外に出ていくべきだと思
います。国際大会では、レベルの高い若手研究者が世界中から集まり、お互いに良い刺激を
受けたと思います。日本では経験できない貴重な体験ができ、参加できて本当によかったで
す』。
日本代表として初めて個人賞を受賞したTohさん(東京大学)は、『今回のバイオキャンプ
に参加したことで、リーダーシップやネットワークを構築することができ、研究職しか経験
してこなかった自分にとって、新しいキャリアの可能性を広げられるきっかけになりました』
とのコメントを述べました。
また、ノバルティスAG取締役会メンバーMarjorie Yangは、バイオキャンプについて、次の
ように述べています。『バイオキャンプは、科学教育分野における優秀な人材と、研究開発
におけるイノベーションを支援するノバルティスの活動の一例であり、ノバルティスの64億
米ドルに達する研究開発投資の一環として、このプログラムは、世界のバイオテクノロジー
産業と各国の有力大学の優秀な学生とを結び付け、最新の知識と思考の国際交流を通じて、
世界のひとびとのアンメットニーズに対応する新薬開発を持続的に発展させるのに必要な、
若い研究者の能力・キャリア開発に貢献するものです。』
ノバルティスは、今後もバイオキャンプの開催を継続し、理系学生の育成を積極的に支援し、
バイオ産業の振興に貢献していきたいと考えています。
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写真:バイオキャンプ国際大会2008ワークショップ
【財団法人 ノバルティス科学振興財団について】
財団法人 ノバルティス科学振興財団は、自然科学における創造的な研究に対する援助・支援
を行い、自然科学研究の振興をはかり、学術の発展に寄与することを目的として、日本に設
立された特定公益増進法人です。詳細はインターネットをご覧下さい。
http://www.novartisfound.or.jp/
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的
リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティスは、約98,000人の社員を擁
しており、世界140カ国以上で製品を販売しています。2007年の売上高は381億米ドル(約4兆4,925
億円)で、当期純利益は65億米ドル(約7,717億円)、研究開発費は64億米ドル(約7,552億円)
です。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.co.jp/
以上
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参考資料:
ノバルティス バイオキャンプ2008 国際大会について
【プログラム】
第一日目
10月25日(土)会場:香港サイエンス&テクノロジーパーク
9:30 開会挨拶
10:20 招待講演 George Q. Daley准教授(ハーバード大学医学部)
「疾患研究と治療の革命」
11:20 招待講演 Huanming Yang教授(北京ゲノム研究所)
「ゲノミクス ~生命の解読とオーダーメード治療~」
12:05 招待講演 Juliana Chan教授(香港中文大学)
「糖尿病患者(医師の立場から)」
14:00 ワークショップ
18:00 終了
第二日目
10月26日(日)会場:香港サイエンス&テクノロジーパーク
Paul Herrling, PhD(ノバルティス グローバルリサーチ統括責任者)
「顧みられなかった疾患-結核-の新薬の未来とイノベーション」
9:30 講演 Corinne Savill(ノバルティス グローバル事業戦略統括責任者)
「イノベーションへの投資」
10:30 講演 Shawn Leung博士(SinoMab Bioscience Ltd. CEO)
「中国におけるベンチャービジネスの立ち上げ」
11:15 ワークショップ
17:00 終了
8:30
講演
第三日目
10月27日(月)会場:香港サイエンス&テクノロジーパーク
9:00
10:30
15:10
15:30
16:00
講演
Juergen Brokatzky-Geiger, PhD(ノバルティス グローバル人事統括責任者)
「ノバルティスにおけるキャリアの可能性」
各チームによるプレゼンテーション
審査
講評 優秀者発表、サーティフィケーション授与
終了
会場:香港サイエンス&
テクノロジーパーク
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【日本代表参加者】
・左海知里(京都大学大学院 生命科学研究科)
・Toh Gaik Theng (東京大学 新領域創成研究科)
・中村正樹(東京大学 医学部)
【ゲストスピーカー略歴】
George Q. Daley准教授(ハーバード大学医学部)
ボストン小児病院 血液学・腫瘍学、兼、ハーバード大学医学部 生物化学科 分子薬理学科 准
教授、HHMI(Howard Hughes Medical Institute)研究員、ボストン小児病院 幹細胞プログ
ラム アソシエイトディレクター、ハーバード幹細胞研究所 執行委員、前国際幹細胞学会長。
幹細胞研究を利用した遺伝病疾患の治療に取り組む。主な研究業績に、遺伝子治療と細胞療
法を組み合わせて遺伝子疾患のモデル動物(免疫不全のマウス)の治療に成功(Rudolf
Jaenischとの共同研究)、ES細胞による生殖細胞作成、ヒト線維芽細胞のリプログラミングに
よる多能性幹細胞の生成などがある。
Huanming Yang教授(北京ゲノム研究所、BGI)
1984年コペンハーゲン大学卒。
1999年、北京ユニオン・メディカル・カレッジ教授就任。同年、BGIを設立。
国際ヒトゲノム計画コンソーシアム、国際ハップマップコンソーシアム、国際鳥ゲノム多様
性解析コンソーシアムの中国側のコーディネーターを務める。
国際バイオテク委員会会員、ユネスコ政府間バイオテク委員会、EMBO外国人会員、CASア
カデミー会員。
以上
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