Page 1 Page 2 強誘電性転移における双右玉子相互作用 一 豊 ー ーntr

KURENAI : Kyoto University Research Information Repository
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強誘電性転移における双極子相互作用
徳永, 正晴; 川崎, 辰夫
物性研究 (1964), 2(5): 229-240
1964-08-20
http://hdl.handle.net/2433/85603
Right
Type
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Departmental Bulletin Paper
publisher
Kyoto University
強誘電性恵移 における双極子相互作用
徳 永 正 晴
,
川崎 辰 夫細
(7月 2 1日受理 )
i1
Introduo tion
強 誘電 性荷 重啓 は、 格 子振 動の 不 安 定 性 に_
よっ て起 る変態 塾 と、 双 極子配 向
の秩序無秩盾塾 とに分 け られ てい る. 本 論 やは磁性体 との対応 がつ き、相異点
をはっ き りさせ易 い とい う親 点 か ら後者 につ いて考 え る。双 極子 ,分 極率 の担
い手 であ る分 子の 集団 を取扱 う立場 か らほ発 した索 誘電体 の理 論 は今 の ところ
磁 性体 研究 に対 辱 させれ ば.分 子場 近似 の段階 といえ る。 分極媒体 問 の相互 作
用 は まだ十 分 解 明 され てい ないの で、有 効 ハ ミル トニ アンが完 全 に設 岳 され た
とい うわ けに はいか な いO しか しなが ら分極 間の力 としては、分 子間 q) 反 額力
等 の 近 拒 錐力 と同程度 或 いは それ 以上 に、長屋
巨鮭力 で あ る双 極 子相互 作 用 が強
誘電体 を取扱 う場 合重要 と考 え て よこ
い た ろ う。 従っ て双 極子相互 作 用 か らどれ
だ けq
)ことがい えるか を理 論的 に追 求す る仕事 中i
多 くの人 に よっ てな され て き.
たが その長 庫難 性 の為 に、統計 力学的 取 扱 いが十 分 で きて いないo
Lax
(
1
)
は永久 双極 子のみか らな る系 を spherical no
・
ielで東扱 いi単 純立
方格 子 では強 誘電的配列 に よ り、反 強 誘電 的 配列 が ェ ネJ
t
,ギー吋
に
有利 で 参 り
2次 の転移 を もつ こ とを示 した。但 し、彼 は誘電体 の時 務の一 つ で あ る分 極率
,・ Takigi
'
2
i
ま平方格 子の露 点 に分 極率 を も
の効果 を全然考 慮 レてい ないo 1
体中
っ た双極 子 ・鉢中心 に分極率の み を もっ た イオ ンを置 い た モ デル を と り、・
心 の分 極率 が一 定値 以上 の とき強 誘電的 配列 を と り得 る こ とを示 L
Jたo 更 に相
転 移 点 近侍 の藷 性質 につ いて全般 的 な結果 を導 いて い る。
本 試論 においては Taka_
giの 方法 t
こな らい、 これ を ミク ロな立場 か ら基 礎付
け を与 え る と共 に多 少 の一般化 を行 うO 、
系 と して昼「定
の格子上 に並 ん だ分極
I
率
i
iを もつ ●二双極 子の集 合 を考 え る
o
相互 作用 は 双極 手間相互 作用 の み とす
るO 近距離 力 の性 質 は よ く解う ていな い.
b で、 特 に必要 な ときは現 象 論的 に導
入 され うる形 で議 論 は展開 す る。無 限 に広 がっ た系 を考 え形依存 性 は考 慮 しな
-229-
徳 永 ・川崎
い O 分 子場 近 似 を適 用 す るが長 屋
巨車力 を考 えてい るの で十分 よい結 果 が期 待 さ
れ る O,この形式 は Lax や Takagi の鈷 論 の多 くを含 む O応 用 と して NaCl型
結 晶の場 合 やー格 子定数 の比 が 与
▲
J:1 :1の場 郎 )配 向 の安 定 性 につ い て議 論
す る。更 に最近 Ⅹ線 解 析等 で確 か め られ てい るi
NaNO2 や Thifl耶 qa の
sinu,
soidaユ antiferro.相 の説 明 の出発 点 とな り うる と考 えてい る O
§2
誘電 体 にお け る一 般 式
分 極率 テ ンソル ail永久 双 極 子
向 の単位 ベ ク トル -
宅)
-
pi(
- Pi
pi
は大
き さ・
Si
は その方
を もつ 分 子集団 を考 え る O 誘起 双 極 子能率 は瞬 間的 な局
所場 E芸に よ り a
i
E芸で表 わ され ろ。一 棟 な外外 場 を E。とす る と
璽 … Eo十 ぎ畑
(
201)
こ こに 4i
jは i番 目 と j番 目の分子間の 双極 子相互 作 用 を表 す テ ンソノ
レで
A
i
j
'… r㌔3ri;・rカ ー li
(iキ j )
Ai
j= 0
(i
=j )
(
2.2)
-.
n5 は j番 目の分 子 の全双 極 子能率 で (
2・1
)で表 され る局 所場 を用 い て
J
m…
pi+
(
2.3
)
a
jギ
と表 わ され る。
全 エ ネル ギ ーUは
U
… U3Ⅹも十 U
(
i
i
p十
uext冠
Uin t
雪雪
1
Ud毎 芸
‰
言責㌻i
43nj
-3
mj
E警d
jf
'
p
I
J
3 -
;
言 E;aj雪
-230
-
(
2.4)
強 誘電 経転移
(
2
・
、
1
),(
2・3
)を使 っ て 軋
蒜 を消 去 L
,
、 系 固有 の パー
ラメー ター ai・Pi及 び gi
外 場 E。を使 っ て書 き直す と
1p
i
t
i
Q
i
Eo
-i fEo
a
T
i
Q
i
Eo
7品piEiヰ斬 p了 ぞ
1
U
…
ニ>
a
-4
・
oi≡ 1十 号 i i十 ,
-デkt
k机
(
2・8
,
(
2・9
)
Aji十 '・・
,
必 要 な やば近 距 離力 は一 般 に 一定
Ⅴ(
ち 73) の形 で- け加 え てお 肌 ぎょ とも
Qi は 言 - O の とき単 位 テ ンソル 1に な る こ とか ら明 らか な よ うに永久 双 極 子
I.
のみ の場 合 に比較 して j
E
iに働 く電 場 を強 め る こ とに寄与 してお り、 これ が 誘電
体 の特 徴 で あ る. (
2.吟式 は 誘電棒 の問題 一般 の 出発点 とな る式 であ るO
a3
亀 誘電 性相 転移 の一 般 式 (分 子場近似 理 論 )・
相 転移 点 近傍 の 誘電率 ,比 熱等 の問 題 は Takagiに よっ て論 じ られ てお り、
本 論 の モデル で も殆 ん ど同様 の籍 論 (一般 式 ) が得 られ るにす ぎ ないO ここで
は特 に鈷晶 構造 に よっ て強 ・反 故 誘電 牲配 列 の いずれ が安 定 とな り うるか に重
点 を しぼ る。
2種 の分 子が各 々副格 子上 に配 列 して い る モデル を考 え、 永久 双極 チ ,単 位
体 積 当 りの分 極率 (従 っ て格 子定 数 の単位 を 1ととる) を それ ぞれ
亀 ,㌔,
a
A・
・㌔ とするoこのとき
U Iri
鼠
B鰐
・
1
.
iE' Q
j
E
等
叫
す
pJ
l-2f=p
A
i,
B
T
i鱗
?
a 軽 Eの
fEo
(
3.1
)
e= A,
a
分 子場 近似 を導入 し個 々 の双極 子 に有 効 内部 電場
Eまが作 用 してい る形 に書 き
直 す 。従っ て電場 の 2乗 に 比列 す る最 後 の項 はお とす 。
U
--羊
蹄i
A
E
2
-∫㌔雪撃
1
⊥
▲j
-231-
(
3.4
徳永
・川崎
J
A・ ぎ 電
軽 - 3^h・仲
弓 Bg
>
㌔
車
l
十申
R
J勺 # ・J
j瑚
+ (
妄震
・
・
}
・芸 孟言 霊
監
駁
- .
禁
志望 ㌫
O
l
F-1
+E
平炉 f
瑚
J
,
十
ii
t
・
_
.
_
?
'
1
梢
(
313)
Eo
る格 子 に ま たが る場 合 の相
j
熱 戦 叫i
十 ・・・・
(
3.4A)
⊥
誓 幕
@
i
B〒1
(
卜誓 炉 空 電)
1
- 1(
i
・誓
< -・
・
・享 は
7
炉
weighも 長 流 もt
こ㌻ BU に よ る平 均値 を表 す 。従っ て
・J
A
'
/
■
L
r
-1
h
l
r
L
q
t
t
o
-
8.4串)
<串 -射
(石
'
;
1
-
:
,
I
;
L
i
i
打 軒 )
\
(
3.5
)
i
;
rここに L(
幼 まLahl
gevi
n 函数 を表 し,
e
告-E
A
i
/
I
軒
(
3.6
)
= 0で温度 を高温 か
で あ るo B格 子 につ いて も同様 な式 が成立つ O転移 点 を Eo
ら下 げて きた場 合 は じめて自発 分極 <E
>が有限 に残 る温度 と定義 す るO_(衣
論 の近 似 の範 囲 で は誘電率 に異常 が あ らわれ る点 と一致 す る。) この温度近 侍
で L
AI
埠 I
/k
b摘
十 分 小 さいか ら 血 句式 の右 辺 を展 -
て第 -
/
A
`考 -帝 {
f
J
h
宵や 4'
,
p
電Q
j
B
<I
j
B>J
P'
を・
とるo
(
3.7勾
>
云
B
<?誓
>-尋 ぎ
4
;
・
軒 >J
A'ぎ
毎ぜギ>L
P
ー
}
(
3.7B)
フー ラ出天分 で書 くと
(
j
f)2 ._
A
・
(
蛋)
D
卜
義を戒
十蒜
朋
A
j
やJ
P
・ -毒
・1-雷
-232-
購
^k¢k
B
(
3.
8)
強 誘電 性転移
ここ で フェ 7
)エ 変 換 は
1
Ak
-
音 節
ヂ`
トj
)
に よっ て行 な われ た 。 即 ち
Q
k - 1(A
7
IAAk :
・
k-1(1-7T Ak
B
B
a
審
一
B
ぜ)
-I
^
芸)
- 1
で あ りAk・^芸は それ ぞれ 定義 され た suffix (
i・3
'
)の空 間 で変換 して あ るO
'
3 .8)式 よ i
)
波 数 kに依 存 す る転 移 点 は (
De℃ ED I - o
β.lq)
の解 と して与 え られ る。厳密 な式 (
3.可 を展 開 して得 られ た (
3J) の フ・
-I
)エ
もつ<7k> が相互 に独立 で ある と L
J
て 得 られ た結
成分(
3・8
)は元 々異 な る kを,k一望 間 いず れ に お
果 と一 致 してい る. 従っ て転移 点 に関す る限 り r-空 間 .
い ても双 極 子 は有 効 磁場 内 で自由 に回転 す る とい う括像 に な る。
S4
CsCl 塾 結 晶
Takagiの方 法 の一 般 化 が本 論 の一 つ の 目的 な ので、 まず対 応 のつ き易 い
GBC1 塾 培 晶 につ いて詞 べ る.
(
1
) Ferroelectricity
(
3.8
)式 に お い て、 k-
0 <音
,
> とく ?o
B> が平 行 の場 合強 誘電 性配列 と
な るO 簡単 の恵 め分極率 は等方的 で対 角成 分 a
A,aBのみ とす る. 立 方 対称 性 よ
J
erO とな り (
3.10)式 は 3ら の行列 式 の 境にか
り^。,^芸の非対 角 成 分 は全 て T
け るO (
A。
)
i
i- (
A;)
i
i- A。-号
(i :Ⅹ ,y ,蛋)を用 い る と 勘 9
)よ り
¢
含ま¢雷- tl- A.(aA+ 雇 T
l
-め
従っ て
-233-
申.1
)
徳 永 ・川崎
,
E
-
/
A,3
(
/
巧2
盲蔀
如 O,
3k
B
T
=0
蟻
(
4.2
)
/
E
A
,,
,
L
B
3王
もT
d
Ao
・ 1-審
尋 Ao
これ を と くと転移 点 は
(
J
j
5 2十め
・
L
o
2
3 kB
(
4.3
)
-1- Ao
,
(
㌔ 十重
で与 え られ る。
(
2) Antiferroelectriciもy
格 子間 隔 を 1 と して い るので k- 打が反 強 誘電 性配列 で あ る.簡 単 のた め
誓
i
,
;
.
:'
t
::
f
i
_.
:
;
三
:
i
=三
芸
三
三 三
:
:
_
i
I
:
?A:_
il
.
i
z
t
'
t
∵ ∴
;:
の ときに体 心 な働 く電 場 だカ;ら 7
J
erO で あ るO
5.351
) A芸 は ヱ5の 配列`
(
1
)
の場 合 と同 様 に して計 算 す る と、
J
k
(
4.4
A)
(
4.4B)
の 蓋う あ転移 点 を 得 るO我 々の転移 点 の定義 。
よ り実現 す る の は
-Maxi増 ,T霊 ‡
で あ るO
棒 心 に働 く電場 が 名erO と な る 為 . 双 極 子 相
㌔
互 作 用の みで は 互 に 相互 作
用
Z5
図
〔1〕
の な い 2つ の単 純 立 方 格 子 系 が分離 して い る場 合
と同 じ現 象 が隼 じて い るo
(
3) Ferri
ele?tricity
これ は <f
o
A> とく葦
> が平 行 の場 合 で あ るO
転移 点 は
T染=
C
め
-め 2
2
3 KB L
A.
卜
A。
凄 十あ
ー234-
(
4.5)
嘉 誘電 娃転 移
C T芸であ る o MnF2塾 の反 強 磁 性 に相 当 す
とな る。 (
4.3
)と比較 す る と常 に T>
る フエ f
j誘電 性 は、 近 距 経 力 が存 在 しな けれ ば有 限 温度 で はお こ らな い こ とが
わ か るO
(
4) 解 の安 定 性
転 移 点 に お け る自由 エ ネ }
L
,ギ∼ の 小 さい方 が 安 定 で あ る とい うTaka.
gi の
議 論 は そ の ま ま数 々申 場 合 に も適 用 で きて、 転 移 温度 の 大 きい方 の 椙 が 実 現 す
3
)で述べ た よ うに C
s
Cl 塾 で はつ ね に Tc> 誓 な の で ㌔ と
る こ とが示 され る o (
T工
. の比 故 をす れ ば よい 0
f
㌔≧ ㌔
と して一般 性 を失 なわ な いか ら 顔
(
i 1)とす る。反 強 誘電 性転 移 に は 2つ の転 移 点 増
そ の大 小 は
fl
と aA
,aB で 変 化
-TB
N が存 在 L
/た が、
,
T
A>TB(case(a))
る. I
す
-
i
T芸>TN
A(case(
ら)
)
各 々 の場 合 につ い て Q- T
c/ 増 ,Q - Tc欄
のグ ラ フを Tak粥 i の処 法 に
従 っ て、 i ,a
A,a
Bを変 数 と して書 くと図 2にな るo
f'
-塗 -1
)で 因 は Ⅰ II
Iに分 け て あ る O 即ち
2
か反 強 誘電 的 か を示 L
,て い るo
I
‰ - ㌔ - 0の と き-
細
- 0 の とき Takag去5)の p.830 あ 図 に一 致
㌔
-235-
1
/J
b
徳永 ・川崎
S 4 NaCl 塾 絵 晶
鈷 晶構造 の違 いに よる、 相 の安 定 性 の相 異 を詞 べ るた め、 NaCユ 塾格 子 を考
え る。 簡単 の た め A 分 子 は双極 子 と分極率 . B 分子 は分極 率 のみ とす るo 蛋 4
と同 じ仮 定 で議 論 を展 開す るo A分 子の双極 子配列 は強 ・反 強 配列 を考 え る限
り、
、次 の 3通 りしか存 在 しないo図 4
図
〔4〕
〔
方00
〕
L
〔ooo〕
〔7
=耳0〕
各 々 の場 合 A (A の格 子点 に働 く電場 ) ,J
F(B の格 子点 に働 く電 場 にな る)
を ref
'. 4 の方 法 で計算 す る と
A
p
〔7
r7
=8〕
〔ooOj
〔
詑00〕
T Ao
■
T p
一丁
P
TAo
T q-
一丁
q
- 4・334(
S(
Oi i 〕)
I
q - 15.041
(
-Sl
0÷
3)
■
J0
各J
iの B 副 格 子 の分極 は格 子全体 のエネ ル ギー を最低 にす る方 向 に生 u:
る筈 で、
)に従っ て全体 の配 列 は Zl,
そ の直上 ,直下 の双極 子 の方 向 と一 致す るo ref.4
Z3 ,
Z;
_型 に な る。 NaCl 型では 亮
が zeroで な い ので両 方 の副 格 子が相 互
作 用 を及 ぼ し合 うこ こが樽徹 で あ る。 5 4と同様 転移点 は
1
j
L
2
す Ao
Tc
(Zl) =
3毎 17
Ao
i (轟
㌔)
-236-
(
5.1ヂ
I
L
2
)
=
鴨
p
T
TN(Z3
強 誘電 睦転移
1
(
5_2
)
1
勿 娃工lID L
L
- す Pa
A-i q㌔
1
すp
β2
・十
と な るo
(
5.3
)
1
TN(ZS
)=すす
T
P aA- i
qa
B
TN(Z3
)> TN(Z5
)I TN(Z5
)> TN(
A) に従 っ て、 Q -
T
G
/T
N(
Z3
)I
Q = TA N(Z5
)のグ ラ フを折 節 と同様 にか くと図 〔51 とな る二o
ai
j
o
e
qbS
8す
-す
4す
2
/
Ao
分 子 の密度 が 1
/2に拭 っ てい るの で 2セ割 っ てあ る)
(裟
釜6
㌔
I
〔
与,1,1〕 構造 の安 定 性
立 方 結 晶 で な くと も Akの値 さえ求 まれ ば、 (
3・lO
)式 以下 の議 論 は同様 に で
き る。
H.
Takahashi
(
6)の LorentB field の表 と ref-4
) の方法 を使 えば
格 子 をあ る主軸 方 向 に il(A-士 1 ,2 ・3)伸 縮 した ときの Ak ,A;(k は 1つ
又 は 2つ の主 軸 方 向 に 3
/
;p - ni
=1.2.3)の値 が簡 単 に求 ま るOここで は
●
一
l縮 め た場 合 を
格 子点 と体 心 に双極 子 と分極率 を もっ た A 分 子 ・左
方向÷だ け上 に
NaN02 の場 合を意 識 L
/て、双極 子 の向 く軸 に垂 直 な方 向 に÷
考 え るO
-237-
分極率 のみ の B分 子 をお く .
(図 〔6〕 )
革
と A ,A
集の値 は -
- B
弼
ヽ
一
′
@
:
A
√
、
(
J
M
い ooo〕
A
5.7584
Lf.
r
,
〔諭 o〕
ol
no〕
(
:
15.041
-5.479
閣
〔許7
CO〕
5.1664
L〔6〕
〔†げ
-19.0848
(巣 〔TD は格 子点 と体 心 が逆向 きの 場 合)
立 方格 子 で 同株 再配 置 の時 は
A
〔000〕
-〔符00〕
8.3778
4.844
〔† 1〕
(打方0〕
0
-
書 5一351
妻
両方 の場 合 に 善4 ,5 と同 じ図 がか け るが、今 は温 誘電 性 と〔花00〕 の反 菰 誘
電 性 (縮 ん だ方 釦 こ披 うつ ) の安 定 性 の比軟 のみ た限 定す るo 縮 ん だ方 は反 蛮
誘電配 列 の うち この場 合 が一番 エ ネ}
L
,ギー を得 をす る こ とは表 か ら解 る. 立方
000) と 〔
打00〕
の場 合 は- がい に言 え ない が 、比攻 上 とっ たO 結果 は Aの 〔
の値 の大 小 関 係 が逆 転 してい る こ とか ら予 想 され る よ うに, まっ た く逆 の傾 向
を示 して い る。 因 〔7〕
-aB
図
〔7〕
㌔
F
強 誘 電性転 移
S7
Sunmary 及 び discussion
(
1
) 双 極 子系 甫 転移 に関す る Takagiの宿神 を うけつ ぎ その分 子 的 段階 か ら
の基礎 づ け並 び に一般 化 を行 っ た。特 に 2観■
格 子の場 合 につ い てNaCl 塾 ,
CsCl 型 結 晶 の相 転移 の安 定 性 につ い て論 じた。 誘電率 ,キ ユ- リー定 数等 は
相 互 作用 定数 A と、 分極率
α
,双 極 子能 率 jLで書 き表 わす こ とが で き、Takagi
と同 じ処 法 で CユausiuB一
朝ossoti式 も容 易 に導 け 争・○ 誘電率 の キュ ー l
)一点
で の勾配 の比 が 1 :2で この転移 が 2次 転移 で あ る こ と もわか るっ
(
2
j Takagiモデ ル にお いて強 誘電的 配 列 が安 定 とな るた めに は俸 中心 タ
こ分
極率
㌔ を もっ た分 子 が存 在 す る こ とが不 可 欠 で あっ た が、 棒心 が永久 双 極子
を もつ 場 合 に は ㌔ は な くて も強 誘買約 に な りえ る。 勿 論 図 が示 す よ うに分担
率 が配列安 定 の重要 因 子 で あ る こ とに は かわ りな い。単 純 立方 格 子
㌔ = o) の場 合 は TN> Tc とな は
(I -
0,
葛 誘 電性配列 が安 定 であ る事 実 を再 現 して
い るo E = 1の場 合 は Takagi
t
S
) と異 る結 果 を得た . ㌔ の存 在 は図 が f =0の
場 合 の重 ね 合 わせ に な る こ と を妨 げ る管 で あ る
。
(
3
)
Eが一 定 値 以上 にな る と aA- aB- Oで も弘 誘電的 にな り、 これ が
GSC
!
1 塾 の特徴 とい え るO これ は Z5
- Z5塾 の反 強 誘電性 転 移 点 が単 一 の場 合
の ZSの転移 点 等 しいのに、一方 葛 誇毘 姓 を生 ず る場 合に は協力 現 象 に関与 す
る双 転 子 の数 は 2倍 にな るこ とに帰 国 してい る O
(
4) NaCl 塾 の場 合 は CsGユ 塾 の図 と対比 させ結晶 構造 の相異 に よ る興 味深
い事 実 が見 出 され る,
㌔ ,aBが小 さい場 合 Takagi モデル に反 L,て強 誘電的 `
配 列 が安 定で あ る。 これ は叢 も養 い逆 方 向の 電場 をつ くる 〔100〕衣
〔0 10) の分極 が小 さい こ とを反映 L
,て い る o TN
(Z5
) は分極率 C
D
'
小 さい と
ころ では負 で存在 しないO`
扉 '
'
大 き くな る と・分極 に垂 直方 向 の A 分 子 と逆 向
きに しよ うとす る電場 が働 き ㌔ が十 分 大 き くなっ た時 (反 強 誘電的 は なt
り
名3が実現 す るが・ そ の前 に負 で あっ た TN(Z5)が 篭 の効果 で正 に なっ てわ
りこむ とい う形 に なっ てい ると Z3二と Z
Sの比攻 の物理 的 解釈 につ い て は十 分 解
っ てい ないO
(
5) 安 定 な sorew 構 造 が存在 L
,うる条 計 は・ 以上 の議 論 か らは T
c
P が最 大
値 に な るよ うな k(
≒0,荏)が存 在 す る ことで あ るo これ を求 め るに は
㌧
P
kの具
比外 の結 果 を知 らな いが、 これ か ら
体 的 な函 数形 が必要 で ある Q 現在 立方 対 称\
-239-
龍 永 ・!
L
E
T
崎
額 推 して kが軸 に平 行 な場 合 少 くと も正 方 対 称 ,斜方 対 称 の 籍晶 では Akは単
調 に変化 す る よ うで双 極 子相互 作 用 だ けか ら sinusoidal antiferro.は 生
じな い よ うだ 。実 際 の態 晶 で は始 めに も述 べ た よ うに近 距 離 力 が存 卑 し、 この
Fot
l
rier 変 換 L
,た 泡
と Ak の兼 ね 合 い で k = O -汀以外 に maxが 生 じる と
予 想 され る。
-(
6
) そ の場 合 性 と 4k は kが 0か ら 打に変 る とき一 方 が単 調増 加 ,他 方
J
, A太 が
が単 詞 繍 少 と考 え てい け ない だ ろ うか O そ して 泡 の 方 が多 分 減少 L
÷
増 加 (k- 平で最 大 ) す るだ ろ う. こ う仮 定 すれ ば〔
■1 1〕の格 子 定数 比 の場
▲
合 と、〔1
_1 i) の場 合 の比率 は興 味 深 い O立 方 対称 で は A 格 子 が体 心 立 方 で あ
る こ と車反映 して kノ
グ Ⅹ軸 の とき Ak・は減 少 一
(申 rJ
ro が安 定 )
・函数 で あ るo
ipol畠 の向 きに垂 直 方 向 に 与絡
これ を Å'
■
l
■ め ると
庵毒廃 滅が 逆転 す る
O
つま り
縮 めた 方 向 に反 強 誘電 的 に な る。 この こ とは NaⅣ02 が a 軸 方 向 に格 子定 数 が
:, a - 5.384 , aI
這 3.
5印 )と対 応 して a 方
I
)
、さい こ と. (ら- 5.563
,
れ な'
い.
向 に Sinusoidaユ 的 に な る こ と と関係 が あ るか らL
終 車 こ終 始 指導 '討 論 いた だ いた松 原先 聖 に感 謝 します 8
-
}
ヽ
< reference >
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