第1講 素粒子の種類と質量の内容 1. 素粒子の種類 2. 素粒子を見る 3. 大きい世界と小さい世界 4. 堅い空間と柔らかい空間 5. 重い空間と軽い空間 2009.02.09-10 島根大学集中講義 1 素粒子標準理論の公理 1.物質はクォークとレプトンでできている。 2.粒子間に働く力は、重力、弱い力、電磁力強い力の4種類があ り、全てゲージ理論という数学的枠組みに従う。 3.我々を取り巻く真空はある種の超伝導状態にある。 力を伝達する粒子 物質を作る粒子 真空の粒子? 2009.02.09-10 島根大学集中講義 2 素粒子論の歴史 1934: フェルミ; 弱い力の理論原型 1935: 湯川; 中間子論 1946-8:朝永・シュィンガー・ファインンマン; 繰り込みによるゲージ理論の定式化 1955: ヤン・ミルズ; ゲージ理論の一般化 1960: 南部; 対称性の自発的破れ(真空の相転移) 1964: ゲルマン・ツヴァイク; クォークモデル ヒッグス他*; ヒッグス機構の提唱 1967: グラショウ・ワインバーグ・サラム; 電弱統一理論 1969: 深非弾性散乱によるハドロンのクォーク構造解明 1973: 強い力の理論 ~現在: 統一(標準)理論の実験的検証 *R.Brout, F.Englert, P.Higgs, G.Gralnik, C.R.Hagen, T.Kibbleの誰か? 2009.02.09-10 島根大学集中講義 3 2009.02.09-10 島根大学集中講義 4 クォークとレプトンの種類 世 代 I II III クォーク II III 電荷 スピン 質量 MeV 陽 アップクォーク u 2/3 1/2 ~3 ダウンクォーク d - 1/3 1/2 ~6 チャームクォーク c 2/3 1/2 1250 ストレンジクォーク s - 1/3 1/2 100 トップクォーク t 2/3 1/2 174000 ボトムクォーク b - 1/3 1/2 4200 記号 電荷 スピン 質量MeV 電子 e- -1 1/2 0.5 安定 電子ニュートリノ νe 0 1/2 ~0 安定 ミュー粒子 μ- -1 1/2 106 2×10-6 ミューニュートリノ νμ 0 1/2 ~0 安定 タウ粒子 τ- -1 1/2 1777 3×10-13 ντ 0 1/2 ~0 安定 世 代 I 記号 レプトン タウニュートリノ π+ = 寿命(秒) 中性子=udd 既知の物質の99%以上が第I世代であり、第II、III世代の物質は不要。 第II,III世代の物質は質量が異なるのみで性質は全く同じ。 なぜ、半端物の第II、III世代が存在するのか? Æ 世代の謎(香りの謎ともいう) 2009.02.09-10 島根大学集中講義 子=uud 。 5 基本相互作用の力の伝達粒子の種類 ゲージ粒子 記号 源 電荷 スピン 質量MeV 力の種類 光子 γ 電荷 0 1 0 電磁気力 グルーオン g 色電荷 0 1 0 色の力 ウィークボソン W± 弱電荷(アイソスピン) ±1 1 80000 弱い力 Z0 〃 0 1 91000 g エネルギー・運動量 0 2 0 重力子(グラヴィトン) 〃 未検出 相互作用がゲージ理論で記述される場合 力の基本伝達粒子はゲージ粒子とも呼ばれる。 核力はπメソンにより伝達される。これはゲージ粒子ではない。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 6 X線のエネルギー: πのコンプトン波長 (核子のサイズ): 陽子質量: 到達可能最小サイズ (生成可能な最高質量: 2009.02.09-10 島根大学集中講義 7 第2講 1.真空とは 2.ゼロ点エネルギー 3.対称性の自発的破れとヒッグス機構 4.ヒッグスの発見法 5.真空は負の圧力を持つ 2009.02.09-10 島根大学集中講義 8 南部陽一郎 1960: 対称性の自発的破れの発見 真空の相転移を提唱 . 真空の相転移: 真空(空間)は何もない空虚な世界ではなく、 種々のエネルギー形態を中に含む物質のようなもの *。 物質と同じく、温度により性質を変える。 * アインシュタインは、空間は伸び縮みするとすでに指摘していた。ただし、幾何学のお話。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 9 自発的対称性の破れ 運動方程式がある対称性を持つと、その解もまた同じ対称性を持つ。 しかし、その解が不安定である場合、実現する解は対称性を破る 例1 例2 2009.02.09-10 島根大学集中講義 10 ヒッグス機構=質量発生のからくり マイスナー効果 クーパー対: 逆の運動量とスピンを持つ2個の電子が、格子を介して束縛 状態になったもの 臨界温度以下でボーズ・アインシュタイン凝縮を起こして、多数のクーパー 対がコヒーレント状態になる。 (一つの粒子のように振る舞う) (φ=0Æφ>0)。 マイスナー効果: 磁力線が超伝導体内には入り込めない現象。 クーパー対による渦電流が磁場を打ち消す(完全反磁性) しかし、少し(~R)は侵入する。 これは長距離力が短距離力になったことを意味する。。 場の量子論では、フォトンが質量を持ったと云う。 同じように、ヒッグスの凝縮により、ゼロ質量の素粒子が有限質量を持つ: 2009.02.09-10 島根大学集中講義 11 第3講: 宇宙は何からできているか? 1. 2. 3. 4. 2009.02.09-10 宇宙で最も沢山ある粒子 宇宙で2番目に多い粒子 宇宙で1番多い物質 宇宙で最も大量にあるエネルギー 島根大学集中講義 12 宇宙の膨張 ハッブルの法則: V=H0d H0=72 km/s/Mpc, H0=ハッブル定数 1Mpc=3.26 x106 光年 . . 銀河の遠ざかる速度は銀河までの距離に比例する。 最初に距離 1Mpc離れていると、1秒後には1Mpc+72km、 2秒後には1Mpc+144km離れる 最初に距離 2Mpc離れていると、1秒後には2Mpc+144km、 2秒後には2Mpc+288km離れる 2009.02.09-10 島根大学集中講義 13 ハッブル定数が表す三つの重要な量 * 1 十分遠くへ行くと、速度は光速度を超える。 宇宙の果て≒ c/H0=137億光年 * 2 時間をさかのぼると、ある時刻で一点に収縮する。 . 宇宙の年齢≒1/H0=137億年 * 3 物質の重力を振り切って膨張を続けられるか? 注: *1,*2 は近似式 2009.02.09-10 . 島根大学集中講義 14 まとめ 宇宙で1番数の多い粒子はフォトンで、ビッグバンの 化石 宇宙で2番目に多い粒子は、ニュートリノ。 ニュートリノは星のサイクル、重元素合成に大きな 役割を果たす。 暗黒物質は、宇宙で宇宙で最も多い物質形態。 正体は不明。 暗黒エネルギーはエネルギー的には、宇宙で最大 量を誇り、加速膨張をもたらすが、正体は不明。 62+18=80 2009.02.09-10 島根大学集中講義 15 第4講 QCD (Quantum ChromoDynamics) 量子色力学 1.はじめに 2.不安定粒子の質量スペクトル 3.長距離力と短距離力 4.クォークの紐モデルと閉じ込め 5.ジェット現象 6.ゲージ理論の枠組み 2009.02.09-10 島根大学集中講義 16 2.不安定粒子の質量スペクトル 素粒子は生成消滅し、一般に不安定である。 Γ=FWHM (Full Width at half Maximum) 寿命と質量の不確定性は、ハイゼンベルグの 不確定性原理により関係づけられている。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 17 3.長距離力と短距離力 素粒子には、物質の構成要素の他に力の伝達粒子がある。 重力・弱い力・電磁力・カラー力(強い力)の基本的な担い手(ゲージ粒子) は、グラヴィトン・W/Zボソン・フォトン・グルーオン 重力と電磁力は長距離力 強い力(核力)と弱い力は短距離力 2009.02.09-10 島根大学集中講義 18 QCD (量子色力学) (Quantum ChromoDynamics) クォークとグルーオン場(色電磁場)の相互作用は 電子とフォトン場 (電磁場) の相互作用 QED (Quantum Electro-Dynamics= 量子電気力学) によく似ている。 違いはグルーオン自身が色電荷を持ち、自己相互作用を持 つこと (数学的には非線形方程式となる。) その結果:1) 漸近自由(近い距離ではクォークは自由に振る舞う) 2) 閉じ込め (遠い距離では強い力が働き、クォークを単 独では取り出せない。)が現れる。 ---(反誘電効果)--- 2009.02.09-10 島根大学集中講義 19 ハドロンのクォーク構造 π+ = 陽 子=uud メソン 2009.02.09-10 中性子=udd バリオン 島根大学集中講義 20 クォークモデルによるハドロンの分類: u,d,s,c によるSU(4) 分類と 赤面はu,d,s によるSU(3)分類 C . Y=S+B I3 2009.02.09-10 島根大学集中講義 21 相対論的エネルギーと運動量 エネルギーと運動量の間には 非相対論近似 古典力学・電磁気学から量子力学への移行 2009.02.09-10 島根大学集中講義 22 QCD 色の力: SU(3) =3種類の電荷(R,G,B) 力の伝達粒子は8種のグルーオン: クォークが、クォークのみが色荷を持つ。 赤 R 黄 Y マゼンタ Mg 緑 G シアン Cy 青 B ハドロンは無色の組み合わせのみ許される。 電荷が2種類以上あると、力の伝達粒子もまた電荷を持つ。(方程式が非線形) . このため近距離ではクーロン力、遠距離では閉じ込め力が働く。 Æ 紐の出現 2009.02.09-10 島根大学集中講義 23 4.クォークの閉じこめと紐モデル 単独のクォークは発見されていない。 クォークは単独に取り出せない。切り離すには無限大のエネルギーが必要。 クォーク間のポテンシャル: k1: クーロン力 k2 : 紐定数=紐の力~20トン ある程度(~10-13cm)離れると、バラバラに千切れてハドロンを作る方が エネルギー的に得をする。 クォークやグルーオンはハドロン(主にπメソン)ジェットとして観測される。 不確定性原理で真空ではクォーク・反クォーク対が現れたり消えたりしている。 紐上でクォーク対が発生すると、紐が千切れる。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 24 QCDとQED 量子色力学 クォークとグルオンの相互作用 量子電気力学 電子とフォトンの相互作用 QEDでは電荷が力の源。QCDでは色(電)荷が力の源。 電子はフォトンの雲をまとっている。 クォークはグルーオンの雲をまとっている。 電子が磁場で曲げられるとシンクロトロン放射を行う。 (雲が振り切れフォトンが飛び出す。) 電子が原子核のクーロン場で曲げられると制動放射を行う。 クォークがハドロンの中に入り、色荷によるクーロン場で 曲げられると制動放射でグルーオンを放出する。 違いは裸の色電荷は閉じ込められ、観測できないこと(閉じ込め)。 観測できるのは色電荷が中性(白色)のハドロンのみ。 クォークやグルーオンはハドロン化する。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 25 5.ジェット現象 クォークやグルーオンは、ハドロン化して ジェット(沢山の粒子が同一方向に吹き出す)となる。 ・ 3-jet 事象例 (JADE) ・ 2-jet 事象例 (VENUS) 2009.02.09-10 島根大学集中講義 26 第5講 ニュートリノの性質 ニュートリノは、スピン1/2を持つ。 左巻き(反粒子は右巻き)粒子のみ存在する 電気的に中性なレプトンの仲間。 3種類ある。 (と反粒子) 弱い相互作用のみ働く。 宇宙で二番目に多くある。 マヨラナ粒子か? 標準理論では質量=0 と仮定したが、ニュートリノ振動発見に より、わずかながらも質量を持つことが証明された。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 27 ファインマン図 反粒子とは、負エネルギー・負運動量を持つ粒子が時間を逆行する状態 と考えることができる。(ファイマン・シュトゥッケルベルグ) 通常粒子: ψp ~ exp[i(px-Et)] 反粒子 : ψa ~ exp[i{-px-(-|E|)(-t)}] =exp[-i{px-|E|t}] フェルミオンは時間の矢印付きの実線、 ボソンは、波線もしくはコイル線(グルーオン)で表す 相互作用とは、力の粒子(ボソン)の吸収(作用)・放出(反作用)を行うこと 2009.02.09-10 島根大学集中講義 28 弱い相互作用の基本的枠組み ニュートリノは弱い相互作用だけを持つ唯一の粒子である。 弱い相互作用の性質はニュートリノを調べれば判る。 標準理論では、弱い力は2種の弱荷 (I3=±1/2) により生じる。 弱荷を持つ粒子のペアが6組存在する。 弱い力の特徴: 左巻き粒子(反粒子は右巻き)にのみ働く 弱い相互作用とはペアが W±Z0 を放出・吸収すること 2009.02.09-10 島根大学集中講義 29 弱い相互作用は、2種の弱電荷を持つペアとして相互作用をする。 ゲージボソンは、W±Z0であるので相互作用により電荷(粒子種)が変化する。 レプトン数保存則: 全てのレプトンはレプトン数1持つ。 反粒子はレプトン数-1を持つ。 香りの保存則 ゲージボソンを吸収/放出したとき 変われる先はペアを組むパートナーのみ。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 30 ベータ崩壊におけるレプトン数やクォーク数の保存 レプトン数保存: クォーク数保存: 全てのクォークはクォーク数1、 反クォークはクォーク数-1を持つ。 散乱における保存則 散乱における保存則 2009.02.09-10 島根大学集中講義 31 CP対称性の破れは何故重要か 小林-益川理論の意義 CP対称性はほぼ成立している。 反物質世界現象と物質世界現象は対称的、つまり同じ 宇宙の始まりはビッグバン Æ 物質と反物質は同じ量だけあった。 現在の宇宙は物質宇宙であり、太陽系近傍では反物質量は <10-4 以下と判っている。 銀河が反物質の可能性も小さい: 少なくも天の川・アンドロメダ銀河は物質でできている。 CP対称世界では何故宇宙が物質だけでできているのか説明できない。 現代物理の考え方: 宇宙がホットビッグバンから冷える過程で物質・反物質の均衡が崩 れた。 サハロフの3条件 1) バリオン数保存を破る基本過程の存在 2) CP 対称性が破れていること 3) バリオン数を破る過程が進行中に熱平衡が破れること。 があれば実現できる。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 32 第6講 ニュートリノ振動 ニュートリノには香りの固有状態が3種類あるが、時間と共に 香りの違う状態に変化する現象をニュートリノ振動という。 大気ニュートリノ(νμ)振動は、1998年神岡地下実験施設で発見された。 2002年にはカナダSNOグループが、太陽ニュートリノ(νe)振動を確認した。 ニュートリノ振動は、素粒子標準理論を越える確定的な、初めての そして唯一の実験証拠である。 観測されるのは、 質量固有状態は、 2009.02.09-10 島根大学集中講義 33 ニュートリノ振動公式 ニュートリノの香り固有状態は一般に質量固有状態の重ね合わせである。 時間発展は質量固有状態で行われニュートリノ質量は小さいから、 簡単のため2体混合とすると、混合のパラメターは1個のθ で表される。 ニュートリノ振動は、混合がありかつ質量差があるとき発生する。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 34 信号が見えれば振動曲線が書けるが、 振動が見つからなかったときは、 Lが大きくなると曲線は平均される 平面で除外領域のみ判る。 (ii) 振動曲線 (ii) (i) (i) 振動曲線の範囲が実験誤差以内として 90°回転すると、変数許容範囲が描ける 2009.02.09-10 島根大学集中講義 35 ニュートリノは地球表面で一様に作られる。 同じ立体角中には同じだけのニュートリノ数がある。 ただし水平方向は大気圏の厚さが無視できずニュートリノ数は増える。 地球はニュートリノに対し透明なので、上から来るニュートリノと下から来る ニュートリノ数は立体角が同じなら同じ。 上下非対称分布はニュートリノ振動の証拠 電子ニュートリノ分布は上下対称であるが ミューニュートリノは非対称 赤線=電子ニュートリノ、緑線=ミューニュートリノ、黒丸=データ 2009.02.09-10 島根大学集中講義 36 太陽ニュートリノ 太陽中心では熱核融合反応が起きている。 pp チェイン 温度2000万度以下(太陽など)で盛んな過程 2009.02.09-10 島根大学集中講義 CNOサイクル 高温の星(青白い星)の中の過程 37 スーパーカミオカンデ検出器による太陽ニュートリノデータ 信号 雑音 太陽方向(cosθ=0)に信号が見える。 2009.02.09-10 島根大学集中講義 38 カムランド実験: ニュートリノ振動が見えた! ・ 原子炉で発生する中性子のベータ崩壊からの反ニュートリノを観測 ・ 電子ニュートリノの飛行中の存在確率: ⎛ 1.27 Δm 2 L ⎞ ⎟⎟ , P(ν e → ν e ) = 1 − sin 2θ sin ⎜⎜ E ⎝ ⎠ 2 2 units : m[eV ], L[km], E[GeV ] 実際の原子炉分布を考慮 2009.02.09-10 島根大学集中講義 39 第7講 世界のニュートリノ将来計画戦略 Future Neutrino Facilities “Plan B” of the World High Energy Community Yorikiyo Nagashima Osaka University February 10, 2009 Shimane University 2009.02.09-10 島根大学集中講義 40 The neutrino mixing matrix: 3 angles and a Dirac phase (+ 2 Majorana phases) 実験的には Unknown or poorly known θ13 , CP phase δ , sign of Δm213 ? Δm212= 8 x10-5 eV2 Δm213= 2 x10-3eV2 2009.02.09-10 島根大学集中講義 41 3 types of accelerator neutrino facilities Super Beam Conventional: use π Æ μν : νμ ビーム Mega watt class proton accelerator Contamination of νe in beam, spectrum not well known Beta Beam Produce beta active isotope A* Æ Aeνe : νe ビーム And accelerate (use SPS or LHC) Q-value low Æ collimated beam, small BKG Neutrino Factory Use μ from π decay, cool, accelerate, store and let μ decay : νe, νμ ビーム Clean, intense, high energy (10-30GeV), all channels available Considered as an ultimate neutrino facility Needs R&D, Cost? Ongoing experiments are all of SB type 2009.02.09-10 島根大学集中講義 42 Accelerator ν Experiments Phase Japan US Europe 1. Now K2K (done) (250 km) MiniBooNE MINOS (735 km) OPERA, ICARUS (730 km) T2K (2009~) (295 km) NOνA (2013~) (810 km) Confirm atm. Osci. 2. Next 5 yrs Find θ13 3. Next 10 yrs ? T2KII (4MW) NOνA II T2HK (SKÆHK) w/PD and Measure CP, solve MH MEMPHYS (130km) 2nd OADetector (SPL+ β Beam, Or T2KK (~1200km) WBB with very γ=150) long baseline ( >2000km) 4. After that Ultimate facility 2009.02.09-10 ν Factory ? (Eν=20-50 GeV, 4000+7500km) 島根大学集中講義 β Beam ? (γ=350,730km) 43 ~2013 Future 2009.02.09-10 島根大学集中講義 Adapted from Lindner et al., 44 Hep-ph/0403068, 0503101
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